長崎旅二日目 ・福江島前半 ― 2024/12/25
五島の行政区は五島市と新上五島町で分れていて、通常は旧奈留町以南を下五島、旧奈良尾町以北、または若松町以東を上五島といい称しているそうです。
地図は行政区ごとに作られているので、今は全島の地図はないそうです。
福江島の一割がキリシタンで、上五島では四割だそうです。
全国の教会は1023ありますが、長崎県には132あり、五島列島では50、福江13、上五島29だそうです。(ガイドさんが言っていましたので、ネットの統計とちょっと違うようです)
集落や墓地もキリスト教徒と仏教徒で分れています。
墓石の字が金文字でした。
沖縄みたいに墓地で宴会をすることもあるそうです。
福江島は周囲320㎞、人口三万二千人程度、ローソン六件、回転寿司はないそうです。
ガソリン代が高くて今は201円ぐらい。車がないと暮らせないので、大変ですね。
そういえば自転車に乗っている人はひとりも見ませんでした。
福江島で最初に行ったのは、県指定有形文化財になっている堂崎天主堂です。

教会は海の側に建っていることが多いので、景色がいいです。

波が荒いんでしょうね。石が丸く削られています。
地元では「リンゴ石」と言われているそうです。

教会に向かって歩いて行くと、巡礼カフェOratioがありますが、今はテイクアウトのみだそうです。

ここで堂崎マドレーヌを製造しているようです。
駐車場の横に自販機があり、マドレーヌなどの洋菓子が買えます。

マドレーヌ一個が180円(たぶん)、三個が500円でした。
少し歩くと、教会が見えてきます。

いただいたパンフレットによると、1873年にキリシタン禁制が撤去された後にフレノ神父が巡回宣教師として潜伏キリシタンの発見と指導に努め、1877年にマルマン神父も加わり、堂崎を始め島の各地に教会を建築すると共に、孤児貧児の収容所(小部屋)とその養育にあたる独身女性の施設(女部屋)を設けたそうです。
堂崎天主堂は、1879年にマルマン神父によって五島の最初の木造の天主堂として建てられましたが、1908年にマルマン神父に代わって着任したペルー神父が五島の初めての洋風建造物として、このゴシック様式の天主堂を完成させたそうです。

教会の前、左側に聖ヨハネ五島殉教像「受難のとき」。

真ん中にある三つの石はクルス地蔵。
隠れキリシタンは心の中でこの地蔵をキリスト像やマリア像として拝んだそうです。

真ん中の石に十字が彫られていると言いますが、ちょっとわかりません。白く削ってあるところが十字かも。
右側に自由と愛の使者「復活の夜明け」ーマルマン神父とペルー神父と子どもたちーの記念の像があります。

教会内はキリシタン資料館になっています。

入り口と左に行ったところに記念スタンプがあります。
入り口の方は小さいスタンプで、もう一つは写真の大きいスタンプなので、二つのスタンプを押したい人は上手く押しましょう。
資料館には聖ヨハネ関連資料や元帳資料など様々な資料が展示されています。
ほぼすべての教会内は写真撮影禁止ですので、気をつけてください。


教会に向かって右側の小高いところにアルメイダの宣教碑「出会いの日」があります。

高いところがあれば、上りたくなるので、上ってみました。
教会のところは入り江になっています。

まだ昨日の天気の名残があり、風が強くて寒いです。

海側から見た天主堂。

これは何でしょう。
答え:トイレ
島のどこに行ってもきれいでした。
次に行くのは、魚津ヶ崎公園です。

海の上に養殖場が見えました。何の養殖かわかりますか。
答え:近大マグロ
福江島はマグロの完全養殖全国一位だそうです。

魚津ヶ崎公園は遣唐使船泊地として歴史に名を記す岬だそうです。

日本史を真面目に勉強していなかったので、五島列島が遣唐使と縁があるとは、全く知りませんでした(恥)。

波が荒く、風も強いです。こんな海を遣唐使たちは渡ったのですね。

しばし遣唐使の気分になりましたww。

車の窓から白い教会が見えました。ひょっとして水ノ浦教会かもしれません。
そろそろお腹が空いたので、ランチにしましょうか。

五島と言えば、焼酎が有名ですね。

簡単に焼酎ができるまでを説明してくれました。

酒飲みの夫が滅多に買えない幻の焼酎「五つ星」を買って来てくれと言っていたのですが、ここで「五つ星」は造っていないです。
「五つ星」は明日行く中通島のお酒です。
とにかく滅多に買えないものをと言って、十年醸造の焼酎を買いました。
ちょっと高かったけど、犬の相手をしてもらっているので、仕方ないですね。

食べたのは、五島牛のしゃぶしゃぶと鬼鯖鮨です。
五島牛、美味しいです。
島の道が舗装されていて、思っていたよりも快適なドライブです。
そのため車酔いをしなくてよかったです。一応酔い止めは飲んでおきましたが。
長くなるので、後半は別に書きます。
長崎旅 ・福江島後半 ― 2024/12/25
午後最初に行ったのは、高浜魚藍観音展望台です。

この写真では見えませんが、観音さまは手に鯛を抱えています。
東シナ海の大漁と航海安全を祈願して建立された大観音です。

すごく見晴らしがいいです。

見える白砂のビーチが高浜海水浴場でしょう。
福江島にはこういう海水浴場が沢山あるようです。

高浜ビーチで貝拾いをしましたが、二個で止めました。
風が強く、寒いですが、海はいいですねぇ。

次の所に行く途中にクジラのアーチがありました。
五島列島は昭和30年代に捕鯨が盛んだったそうです。

道端に教会のミニチュアみたいなものがあるので、何かと思ったら、今はもうない立谷教会跡地ということです。

横の道を辿っていくと上に十字があるキリシタンの墓がありました。

井持浦教会の入り口です。
今年五月に125周年のルルド祭を行ったそうです。

「いらっしゃい」と招いてくださっています。

「1897年建立のレンガ造教会が台風で倒壊し、1988年にコンクリート造の現教会」となったそうです。
1891年、バチカンにルルドの洞窟が再現されたと聞いたペルー神父が五島の信者に呼びかけて、島内の奇岩や珍石を集め、1899年に日本で最初のルルドを作ったそうです。

霊水は本場フランスの奇跡の泉から取り寄せたものを洞窟横の泉水に注ぎ入れたものだそうです。

残念ながら泉は湧いていないみたいです。しかし、右横に水を汲むところがあります。

ここに蛇口があり、水を注ぎ入れます。入れ物を忘れても大丈夫。教会の入り口で聖水入れを売っています。
私は少し飲んで、聖水入れに聖水を入れて持ち帰りました。
時間が経ってから飲むのも何ですので、お風呂に入れて身を清めていますが、いけないかしら?

屋根が瓦屋根になっています。

大瀬崎断崖展望所で東シナ海を見ました。
写真には見えませんが、中央の断崖に白い灯台があります。
灯台まで行けるようですが、往復一時間ぐらいかかるようです。
健脚の方、歩いてみて下さい。
でも、風が強い日に灯台まで行く時は気をつけてくださいね。
灯台は映画「悪人」のロケ地だそうです。

絶景ですが、風が強くて、寒いです。
第二展望台もあるそうですが、気がつきませんでした。
事前に調査しておかなければ…。
次の場所の鬼岳に行く途中の富江は珊瑚加工の名産地だそうです。
五島は明治時代以降サンゴの島として知られているそうです。
血のように赤いサンゴが一番いいものなので、お金のある人は買いましょう。
五島珊瑚資料館にはかわいいワンコがいます。体重が15キロぐらいあるそうで、うちのワンコが三匹いるようなもので、持ちあげようとしましたが、できませんでしたww。
最後の場所は標高315mの鬼岳です。
南伊豆の大室山のような感じです。

ロープウェイはないので、舗装された道を歩いて行きます。

とにかく風が強く、向こうの小高い山の上まで行こうとしましたが、風でさすがの私も飛ばされそうなので、止めました。

展望所がありますが、座るどころではありませんでした。

福江市街地。

かつて噴火した火山だそうです。


鬼岳四季の里という売店がありました。
お茶とかんころ餅をいただきました。
かんころ餅は五島の郷土菓子で、かんころはサツマイモを薄く切って日干ししたもののことで、餅にかんころを混ぜて作ったのがかんころ餅で、今も冬の保存食として各家庭で作られているそうです。

写真はばらもん凧です。
五島民芸のHPにこの凧の謂れが書かれているので、興味のある方はお読み下さい。
手書きの額入りばらもん凧を買って来たので、縁起の良い魔除け凧として、家の玄関に飾ろうと思います。
ホテルに帰り、食事まで時間があるので、福江教会のイルミネーションを観に行きました。

戸が開いているので、中に入ることができました。

教会の横にマリア様像があり、ルルドを模しています。
この教会は下五島地区で信者数が最も多く、市内の教会の中心的な役割を担っているとのことです。
夕食はホテルのイタリアンです。

前菜。魚が新鮮です。
この後、パスタと魚料理と五島牛。

デザートでチョコレートケーキとコーヒーをいただきました。
夫が五つ星を買って来て欲しいと言っていたので、地元のスーパー、エレナ福江店に行ってみることにしました。
エレナは月曜日に10%割引きだそうです。ただし、お土産類は割引きになりません。
五島つばき蒸留所のGOTOGINが評判だそうで、翌日、中通島に行くので、その時に五つ星がなければ買って帰ろうと思います。
この日は一万三千歩ぐらい歩きました。
最近のコメント