なんのアレルギー?2023/11/09



イチョウの木が色づいてきています。
来週からいよいよ寒くなってくるようですね。
今まで暑すぎたので、なんか嬉しくなります、笑。

公園に行くようになってから目が赤くなることに気づき、眼科医にアレルギー性結膜炎だと言われたので、マルチアレルゲン検査をしてもらいました。
ところが、36項目がすべてクラス0、すなわちアレルギーなし。
心配していた犬、猫アレルギーがないのはいいのですが、イネ科植物花粉(五種類)、雑草花粉(五種類)にもアレルギーがないのです。
おかしいわぁ。
公園の草以外に目が赤くなる原因がないのですが。

医師によると、アレルゲンを全部調べているわけではないし、アレルゲンがはっきりとわかる人の方が少ないんですって。
食物アレルギーが一番危ないのだそうです。
私もたまに口の中に水疱らしきものができることがありますから、食物アレルギーもありそうですが、自分で何を食べたのか思い出せないですわ(恥)。
医師はアレルギーの専門医ではないので、新橋にあるアレルギーの専門病院を教えてくれましたが、私の場合、目が赤くなって、たまに痒いのと、鼻が軽くグズグズするぐらいなので、専門医にはまだかからなくていいと思います。
公園に行くときには事前に抗アレルギー薬(ビラノア錠)を飲んでいくといいと言われ、薬を処方してくれました。
目薬のアレジオンと一緒に手元に置いて、適時使用しようと思います。

アレルゲンがわからなくて、なんかスッキリとしませんねぇ。
はっきりとわかっているのは造影剤のアレルギーぐらいです。
これは命に関わるので、何かあった時にわかるようにしておこうと思いますけど。


<今日のもらい物>


緑色のものは何だと思います。「ハヤトウリ」って言うんですって。
この前キウイをいただいた方からもらいました。
家の庭で育てているのだそうです。
ネットで食べ方を調べると、ハヤトウリの皮を剥いて細く切って、唐辛子と一緒にめんつゆにつけおきしてから食べると美味しいんだとか。
早速やってみますわ。

青柳碧人 『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』2023/11/07



大正時代の偉人たちの謎解き話。
表紙から誰が出てくるのかわかるかな?
正解は左から野口英世、宮沢賢治、芥川龍之介、与謝野晶子、真ん中はハチ公
八つの短編の題名と出演する偉人を紹介いたしましょう。

「カリーの香る探偵譚」
出てくるのは1895年に創業された日本最古の探偵事務所の創業者、岩井三郎と平井太郎こと江戸川乱歩、そして新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵とその妻、黒光。
平井がインドの独立運動家ラス・ビハリ・ボースの潜伏場所を推理するが…。

「野口英世の娘」
後の星製薬の創業者、星一はアメリカで同郷の野口英世と知り合い、金遣いの荒い野口に金の援助をしていた。
大正四年、ロックフェラー医学研究所の研究員をしていた野口が星に送金してもらい日本に帰国。ホテルに入ろうとしたところ、若い娘が野口の娘だと名乗り出てくる。この娘は本当に野口の娘なのか?

野口の母親シカの肝っ玉の大きさと星の財布の紐の緩さに感心しました。

「名作の生まれる夜」
大正七年四月、児童文学者の鈴木三重吉は児童文学雑誌を創刊するために作家たちに声をかけていた。芥川龍之介にも頼んだのだが、彼は三重吉のところにやって来て書けないと言う。困った三重吉は芥川にある不思議な話を語る。

「都の西北、別れの歌」
大正七年十一月五日、≪芸術倶楽部≫に元早稲田大学の応援隊長、吉岡信敬がやって来る。ちょうどその日の朝、島村抱月が亡くなった。二階の居室から舞台上手の階段を使い稽古場へ抱月を運ぶことになるが、抱月が何故この階段を作ったのか、謎だった。

作曲家の中山晋平や「都の西北」を作った東儀鉄笛と相馬御風、坪内逍遙、そして松井須磨子などが登場します。
そういえば青柳さんも早稲田の男ですね。

「夫婦たちの新世界」
大正七年十一月一日、大阪の新世界のロープウェーに与謝野晶子は乗っていた。
夫の与謝野鉄幹と大喧嘩をし、鉄幹を置き去りにして一人で乗ったのだ。ところがロープウェーが止ってしまう。

若き松下電器産業の創業者、松下幸之助が登場します。
紹介漫画があります。ここをクリック。

「渋谷駅の共犯者」
大正十四年四月、東京帝国大学農科大学の教授、上野英三郎は改札口を出たところで何者かに愛犬ハチを殴られ気を取られていると、風呂敷に入れた資料を盗まれる。被害届を出すと、渋谷署の多田という刑事がやって来て、「江戸の大親分」と呼ばれたスリの仕立屋銀次が上野に会わせろと言っているという。
銀次に会いに行くと、彼は上野の本を読んでおり、内容を理解しているようだった。銀次はスリは身近な人で、明日も同じようにしていれば、またスリに会えるかもしれない、「ハチによろしくお伝えください」と言った。
はたしてスリは現れるのだろうか?

ハチは上野教授が亡くなった後、10年間も彼を待ち続けたといいます。
上野教授が亡くなったのは飼われてから17か月後ということなので、ハチが1歳か2歳の時に教授が亡くなったのですね。思ったよりも一緒にいた時間は短いです。
スリの銀次はなんとなく男前のような気がします。会ってみたかったわ。

「遠野はまだ朝もやの中」
遠野と言えば、そうです、柳田国男。彼と一緒に南方熊楠が遠野に来ていたのですが、そこに花巻の農学校で教員をやっている宮沢賢治がやって来ます。
民俗学と科学は相容れないのか。
それでも遠野は遠野…。

「姉さま人形八景」
昭和三十一年三月、平塚らいてうは山下清の初の展覧会に来ていた。
彼女は一枚の海の絵に懐かしさを覚える。絵の中に二人の女がいて、彼女たちの着物は姉さま人形の千代紙だという。
その姉さま人形を折った人にらいてうは覚えがあった…。

相馬黒光と松井須磨子が再登場。他に伊藤野枝と有島武郎の愛人で心中相手の波多野秋子、高村光太郎、長沼(高村)智恵子、尾竹紅吉など錚々たる人々が最後を決めてくれます。

大正時代というと15年という短さからあまり重視されていませんが、本の中でらいてうが思ったように、「理想に満ち溢れ、時に痛々しく、時に残酷で」、美しい時代だったのかもしれませんね。

「『青鞜』が廃刊となったあと、様々な才能が散っていった。そんな中、らいてうは自分の信じた道を生き、主張してきた。暗い戦争さえも乗り越えてきた。それでもなお、現状に満足してはいない。婦人の権利はまだ完全とは言えず、社会のあちこちに差別が残り、世界に真の平和も訪れていない(中略)今日からまた、戦いの始まり(後略)」

時代が移り変わっても、変わらないことがありますね。
平成になってもまだ戦いの最中ですもの。

どこまでがフィクションかなかなかわかりませんが、こうであってもおかしくないと思わせるところが上手いです。

そうそう11月10日はハチ公生誕百周年だそうです。

読んだ文庫本2023/11/06

とにかくすぐに読めちゃう文庫本です。


奥乃桜子 『それってパクリじゃないですか?2~新米知的財産部員のお仕事~』
     『それってパクリじゃないですか?3~新米知的財産部員のお仕事~』
藤崎亜希は飲料メーカー「月夜野ドリンク」の知的財産部で働いている。北脇雅美に早く一人前と認められたくて、頑張っている。
そんな時に飲料事業から撤退した今宮食品から特許の買い取りの打診があるが、買い取り価格が破格に高いということもあり、対策済みと静観していたらトンデモなかった。亜希の元カレが勤める総合発明企画というパテント・トロールが仕掛けてきたのだ。
亜希は自分が知的財産部にいたばかりに、知財部のマンパワーが不足していると思われ、舐められたのではないかと思う。
起死回生をかけて亜希が考えたこととは…。

なかなか進まない亜希と北脇の仲。いつまで上司と部下関係を続けるのよ。
なんとドラマのように、一巻で終わりじゃなく、次に続くになってて、次の巻も買うしかないじゃないの、怒。
知的財産部ってどんな部と思った人は、ちゃんとしたお仕事の本なので、読んでみて下さい。

澤村御影 『准教授・高槻彰良の推察EX2』
五編の短編集。
第一章:やがてソレはやってくる
高槻の授業で『メリーさんの電話』を扱う。その講義の後、深町君のお友だち、難波君の彼女から、なくした人形がだんだん近付いてくるみたいだと相談される。
第二章:遠山と猫の話
深町と同じ力を持つ遠山孝は猫を二匹飼っている。飼うきっかけになったお話。
第三章:大河原智樹の冒険
アキラ(高槻先生よ)の小学六年生のお友だち、智樹君は廃工場の二階の一番奥の部屋である儀式を行うと異次元に行けると聞き、アキラを誘うが不法侵入になるからと断られたので、塾をサボり一人で廃工場に行く。
第四章:俺の友達の地味メガネくん2
難波くんの特技は友達を作ること。大学ですごく気になる奴に会う。それが地味メガネの深町くん。深町くんの周りには立入禁止線があるのだ。
ある日、深町くんから頼まれ、服を買いに行くことに。
第五章:それはまるで祈りのように
ある日、佐々倉健司は高槻彰から呼び出しを食らう。家に行くと、刑事の林原を知っているかどうか問い詰めてくる。高槻を林原の所属する異質事件捜査係に近づけたくない佐々倉が言葉を濁すと、高槻はヘソを曲げてしまう。
しばらく高槻に会わなかった佐々倉は高槻との昔のことを思い返す。

今まで明かされなかった登場人物たちの過去のエピソードが書かれています。
難波くんの深町くんへの愛と佐々倉の高槻への愛。
どちらも素敵です。

福澤徹三 『侠飯 9 ヤバウマ歌舞伎町篇』
蓬創介は専門学校卒業後、就職が決まらず、バイトを続けていたが解雇され、大手の求人サイトに載っていた会社に応募するが、ことごとく断られ続ける。やっと採用かと思ったら、会社を運営しているのは半グレ集団で、個人情報を握られているので逃げるに逃げられず、困っていると、蜂矢翼という男に助けられ、歌舞伎町にある彼のバーで働くことになる。
ある日、倒れていたホストを助けようとして、二人組のヤクザと知り合う。
それから彼らはバーに来ては、創介にビールの入れ方や簡単で美味しいアテの作り方などを教えてくれるようになる。

今回出てくるいい言葉は沢山あります。
「勉強とは、自分がいかに無知かを知ることだ」
「どんな山でも、てっぺんが見えてりゃ上れるってことさ」
「意思の力でどうにもならない物事は悩まないことである(エピクテトス)」
「結果がどうなるかよりも、そこへ至るプロセスが重要だ」
「自分の弱さが強さになるったい」

若者たちには危ないところに近付かずに、まっとうな道を歩いていってもらいたいですね。
今回も美味しそうなお料理が出てきました(涎)。

望月麻衣 『京都寺町三条のホームズ・20』
ホームズをモデルにした相笠原作の『華麗なる一族の悲劇』がミュージカル仕立ての舞台になる。秋人に呼ばれ南座にお邪魔した日の夜、公式アカウントに悪意のある投稿がある。清貴は頼まれ、投稿者を捜す。
京都国立博物館でインターンの募集があり、葵はマネージメント担当として採用される。
そんな頃に香港にいるジウ・イーリンから電話が来る。
香港の西九龍文化地区にオープンしたアート美術館『M+』に円生の絵が展示されているというのだ。円生は行方知らずだ。
一体どういう経緯があったのかと心配になった清貴と小松は香港に飛ぶ。

京都国立博物館の裏話に興味が持てました。
なんとホームズはタップダンスも上手だそうで、イケメンで古美術に詳しいというだけで十分なのに、他の才能もあるんかいww。
頼りなげな少女であった葵も目標が決まり、これからは目標に向かって頑張るのみ。そろそろ終わりに近づいていますね。長引かせずに終わらせてね。

小野寺史宣 『とにもかくにもごはん』
月に二回、開催される「クロード子ども食堂」の主宰者は松井波子で、スタッフは波子も入れて五人。
大学生の凪穂ちゃんは受付担当で、鈴彦くんは配膳担当。
調理担当は五十九歳の多衣さんと三十八歳の久恵さん。
午後五時から八時までで、利用者はそれほど多くないので、なんとかなっている。
お客は様々なバックグラウンドを持つ子どもたちと大人たちだ。

10人の人たちの視点で書かれた10の短編集。
どのお話も悲惨さはなく、ほんわかとした味があり、希望を持たせてくれます。

賀十つばさ 『雑草姫のレストラン』
東京から八ヶ岳の麓に移住してきた二人の姉妹。
姉の夕花は美貌の元有名レストランのシェフで、最愛の人を亡くしてから体調を崩し、原因不明の病にかかっている。
妹の茂花は男に惚れっぽいがためにトンデモナイ男に騙され、会社を辞め、半年前に姉を連れて八ヶ岳の山荘にやって来た。今は道の駅で働いている。
そんなある日、姉が『美味しい雑草』という本を見つけ、雑草をアレンジして料理を作り、みんなにふるまい始める。

雑草料理、意外と美味しそうです。
雑草だからこそ、栄養や生命力がたっぷりありそうですね。
挫折し都会から逃げて来た人たちが新たなる一歩を踏み出せそうでよかったです。


<昨日のわんこ>
山中湖に行って疲れたのか、ぐっすり眠っていたわんこたちです。
パパやママと違い疲れが残らないのか、お散歩に行っても元気です。


何枚か撮ったら、奇跡的に一枚、前を向いていました。
そろそろトリミングが必要ですね。


普通はこんなになるのよね、笑。
それほど暑くないのか、お水を飲まなくなりました。


お散歩好きの兄が嬉しそうです。

C・A・ラーマー 『野外上映会の殺人』2023/11/05

オーストラリアのコージー・ミステリ、マーダー・ミステリ・ブッククラブ・シリーズの三作目。


デイム・ネリー・ジョンソン公園で<星空の下の上映会>が開催される。
上映される映画は『地中海殺人事件』。
もちろん<マーダー・ミステリ・ブッククラブ>のメンバーたちが見逃すはずがない。

当日、ピクニック気分で敷物と飲み物や食べ物などを用意していき、映画を見始めると、二十代後半のカップルがやって来て、ブッククラブのメンバーたちの横でイチャイチャし始める。
だが映画の後半は喧嘩したカップルが別々の場所に座ったので、彼らのことを気にせずに映画を楽しむことができた。
しかし、映画が終わった後に、ブランケットの下で酔って寝ていたはずのカップルの女性が絞殺死体で発見される。

自分たちの目の前で殺人が起ったのに、気づかないなんて…。
ブッククラブのメンバーたちは、アリシアの新恋人で西シドニー署殺人課の警部補、リアム・ジャクソンに捜査状況を訊きながら、独自に犯人捜しを始める。

医者のアンダースと別れ、刑事のジャクソンに鞍替えしたアリシア。
ジャクソンはアリシアたちが勝手に捜査を始めても気にしていないみたい。
彼女たちを自由に動かせておいて、いいとこ取りしようと思っているのかしら?
彼みたいな男なら、アリシアに向いているのかもね、笑。

今回はなかなか犯人が見つかりません。
問題は周りに人が沢山いたのに、どうやって殺したのかがわからないこと。
わかったら、すごいです。
是非謎解きをやってみてください。

このシリーズは6冊まで出版されています。
四作目は「When There Were 9」ですから、クリスティのどの作品かわかりますよね。
マーダー・ミステリ・ブッククラブのメンバーが九人になり、新しいメンバーと人里離れた山荘に行き、『そして誰もいなくなった』について話し合います。
何が起きるのか、楽しみですね。

ジル・ペイン・ウォルシュ 『ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎』2023/11/04

ウィンダム図書館の奇妙な事件』に続く、イモージェン・クワイ・シリーズの第二弾。


イモージェン・クワイはセント・アガサ・カレッジの学寮付き保健師。
親から受け継いだテラスハウスの部屋を学生に貸している。
その中の一人、伝記と自伝の関係をテーマに博士論文を書こうとしている大学院生のフランセス(フラン)・ヴリャンにイモージェンは家賃を下げて貸していた。というのもフランは一文無しで、カツカツの生活をしていたからだ。
今のままでは大学を続けられなくなったフランは指導教官のマヴェラック教授に相談する。
教授はフランにウェイマーク賞を受賞することになった数学者ギデオン・サマーフィールドの伝記の執筆を任せることにする。

前任者から引継いだ資料を整理するうちに、サマーフィールドの伝記を今まで三人の者が着手し、途中で投げ出していたことがわかる。
なんと三人のうち、二人は行方不明で、一人は病死していた。
彼らが執筆を止めたのはサマーフィールドの履歴のある時期を書いている時だった。
フランはその時期にサマーフィールドがウェールズにいたことを突きとめ、一人でウェールズに行く。
しかし、フランと連絡がつかなくなり、心配になったイモージェンはフランを追ってウェールズに向かう。

ウェールズでイモージェンは大変なめに遭うが…。

イモージェンの趣味のひとつがパッチワーク。
イギリスのパッチワークって長い歴史があり、奥が深いんですね。
本の中に出てくるパッチワークは複雑すぎて、私には想像もつきません。
一度でもいいから作ってみたいですけど、パッチワークのデザインって数学的な素養が必要なのかしら?

本の中でケンブリッジ大学における女性教育について書かれているのが目を引きました。
ケンブリッジ大学は1920年と1921年の二度、女性への学位授与を拒む決議をしました。
1921年には男性学生たちが『女を入れるな!』とシュプレヒコールをあげたあと、ニューナム・カレッジ(1871年に女性カレッジの1つとして設立された。現在も女子大学)に押しかけて、構内の若い女性たちに卑猥な言葉を浴びせながら、盗んだ手押し車で門を打ち壊して押し入ろうとしたそうです。
そこにいた女性たちはさぞ怖かったことでしょう。
ケンブリッジ大学で女性の学位授与が認められたのが1948年で、オックスフォード大学は1920年。これはオックスフォードとの差異をみせつけたいがためなんですって。変な理由ですね。
ニューナム・カレッジより前の1869年に最初の女子大学として設立されたガートン・カレッジでは、女性がケンブリッジ大学の学位を取得することを許可されなかった時期に思いをはせるために、毎年一回ガウンを着ない晩餐会を開催しているそうです。

このシリーズは四巻まで出版されています。
次回では寄付金集めのためにセント・アガサ・カレッジは裕福なジュリアス・ファラン卿を食事に招きますが、ファラン卿が唐突に亡くなってしまい、イモージェンが大学の財政的危機を救うために犯人捜しをするようです。

ケンブリッジには一度行ったことがありますが、どこのカレッジに行ったのか覚えていません。
ニューナム・カレッジとガートン・カレッジには行かなかったはずなので、次回行くことがあったら行ってみたいです。

山中湖に行く2023/11/03

河口湖には何回か行ったことがあるのですが、山中湖はそれほど行っていません。
犬連れのホテルが取れたので、行ってみました。


富士山が煙って見えます。


思ったよりも紅葉が進んでいます。


紅葉祭りが開催されている旭日丘湖畔緑地公園の近くの駐車場に車を停め、湖の方へ行ってみました。


わんこたちは嬉しそうにグイグイ行きます。


そこに一羽の白鳥がやって来ました。
餌をもらえると思ったのか、近付いて来ますが、もらえないとわかると遠ざかって行きました。


湖畔のお店はこんな感じで、お昼過ぎだからかお客がいません。
ちょっと小腹がすいたので、ケーキとコーヒーを買って腹ごしらえをしてから湖の周りを歩いてみることにしました。


思っていたよりも紅葉しています。


通りかかった人たちがわんこたちに話しかけてきます。


わんこたちは元気にグイグイと歩いて行きます。


もう少し行くと『チームラボ 山中湖 Walk,Walk,Walk』の入り口があります。
17時半からなので、見られません。
別の道を通って駐車場の方まで戻ると、さっきの白鳥がわんこと喧嘩しています。


結構低い声で威嚇しています。


わんこの方が負けてます、笑。
白鳥っておっかないのですね。

駐車場に戻って宿まで行く前にコンビニに寄りました。
コンビニの横に「Patisserie HACONIWA」というお店があったので、行ってみました。
ケーキがあったので、2つ買ってホテルで食べることにしました。


左のケーキが美味しかったです。


わんこたちは車酔いもせず、部屋でガツガツ餌をたべました。


翌朝、富士山がくっきり見えました。


よくよく見ると、登山道らしきものが見えます。
朝食の後、ドッグラン嫌いの弟わんこは部屋にパパと置いといて、兄わんことホテルのドッグランで遊びました。


まず最初にクンクン臭いを嗅ぎます。


犬の置物に驚いていましたが、しばらくすると平気になったみたいです。


駆けまわりながら、置物を気にする兄。


兄よりも大きいので、怖いのかな?

ホテルを出て、長池親水公園に行こうとすると、駐車場がいっぱいで、車を停められません。


仕方ないので、車の中から富士山を撮りました。


わんこたちと歩きたかったです…。
旭日丘湖畔緑地公園の駐車場も11時を過ぎると満車のようです。
湖は諦め、道の駅富士吉田に行ってみることにしました。
ここも満車で、駐車場をグルッと回っていると、ここに停めなさいと言って下さる方がいて、無事に道の駅で買物ができました。
吉田うどんが美味しいと聞いたので、カップ麺を買ってみました。
なんと、後でお酒を買いに行ったパパも買ってきちゃいました、笑。


今日の晩ごはんは吉田うどんのカップ麺で決まりですwww。

辻堂ゆめ 『答えは市役所の3階に 2020心の相談室』2023/11/01



2020年1月に日本国内で新型コロナイイルス感染者が確認されてからしばらく経った頃のお話。
立倉市は新型コロナウイルス感染症流行の状況を受け、市役所三階に『2020こころの相談室』を開設する。
相談員は三十代の臨床心理士の晴川あかりと六十代の認定心理士の正木昭三の二人。

第一話:白戸ゆり(17)
ゆりは進路に悩んでいた。母子家庭で進学はせずに就職をしようと思っていたのに、コロナ禍で志望する業種の求人がないのだ。なぜ今年なのか…。
三者面談が近付いているが、応募先が見つからない。
通学途中にチラシが目に入り、いつの間にか市役所に行き、三階の会議室を目指していた。
彼女が栄えある初めての相談者となる。

第二話:諸田真之介、二十九歳
諸田は看護師の婚約者と結婚するはずだったのに、コロナ禍になり、仕事を辞めて欲しいと言ったばかりに、彼女は婚約破棄の手紙を残して出ていった。
感染を恐れて、家族にも友人にも会っていないのに、恋人までも離れていった。
孤独に押しつぶされそうだ。
そんな時にSNSのアプリで『立倉市役所広報』の公式アカウントを見つけ、『2020こころの相談室』の開設を知る。

第三話:秋吉三千穂、三十八歳
三千穂はコロナ禍で、一人で出産した。
大手コンサルティングファームに勤める彼は忙しいと言って、退院の日も迎えに来なかった。一人育児に疲労困憊し、産後鬱になる。このままだと…。
たまたま表示されたアプリに≪こころの相談室≫のことが書いてあり、行ってみることにする。

第四話:大河原昇、四十六歳
大河原はコロナ禍になりネット難民からホームレスになる。ある夜、いつものように公園で寝ていると、不良グループに写真を撮られ、それ以来毎晩、不良グループの一人に悩ませられるようになる。
どうにかしてほしくて、チラシで見た≪こころの相談室≫に行くが…。

第五話:岩西創、十九歳
創は大学生。コロナ禍になり授業はリモート。人生に意味がないと思い始めている。そんな時に、午後三時に≪こころの相談室≫に行くようにというメールが来る。不思議に思い問い合わせてみると、誰かが創を騙ってメールで予約を取ったらしい。
ひょんな流れから創はカウンセリングを受けることになる。

一つのお話の後に「昼休みのひととき」か「退庁前のひととき」があり、その中で晴川と正木が相談者の情報共有のようなことをしています。(守秘義務に該当しないのかな?)
しかし、そこで晴川が正木に話すことが思ってもいなかったことで、読みながら読者も正木と同様に驚きます。
なんと、この本、ミステリだったのです!

謎解きも面白いのですが、どのお話も明るい未来を予想させられる終わり方でよかったです。
コロナ禍は終わったとはいえ、まだまだ影響の残る毎日ですが、そういえば医療従事者に対するひどい扱いがありましたね。
都会に住んでいる人は地方に行けないこともありました。
学校生活の楽しみを奪われ、子どもたちには辛い毎日だったのではないでしょうか。
もう二度と起って欲しくないことですね。
そんなことを色々と思い返しながら読んでいきました。

東野圭吾 『あなたが誰かを殺した』2023/10/31

図書館に予約をしたら、なんとか10番目ぐらいになり、意外と早く読めました。
今見たら、600人以上の予約です。さすが東野圭吾、すごいですねぇ。


閑静な別荘地で年に一度の恒例行事、バーベキュー・パーティが開かれた。
参加したのは栗原家と高塚家、場所を提供している山之内家、櫻木家の家族とその関係者の15人。
パーティの後、とんでもないことが起る。
次々と人が刺され、5人が亡くなり、1人が重症をおったのだ。
犯人は『鶴屋ホテル』でディナーを食べた後に自首したが、犯行の詳細について何一つ語っていない。
そのため事件の関係者が集まり、あの日に起きたことを話し合う検証会を開くことになる。

叔母の山之内静枝に誘われ、夫と共にパーティに参加していた鷲尾晴那が、検証会に二名まで同行者が認められるということなので、同じ病院に勤務している先輩看護師、金森登紀子に声をかけると、長期休暇中の警視庁捜査一課に籍を置く現役の警察官、加賀恭一郎を紹介される。

検証会は『鶴屋ホテル』で開かれ、関係者9名と加賀の他に両親が殺された少女の寄宿舎の指導員とオブザーバーとして地元の警察署の榊刑事課長が参加し、加賀は司会進行役をつとめることになる。

一体誰が嘘を言っているのか。
「加賀刑事に嘘は通用しない」というが、加賀は見抜けるのか。

私は最初に登場人物を書き出してから読んでいきましたが、後で加賀がまとめて書いてくれるので、必要なかったかも。
私の中で加賀は日本橋人形町をさまよい歩いている男とインプットされているので、別荘地が意外で、馴染まなかったです、笑。
検証会が『鶴屋ホテル』と現地で行われ、何も派手な演出はありませんが、最後まで気を抜かないで読んで下さいね。
ミステリとしてはとっても読みやすく、すぐに読み終えてしまいました。
加賀と一緒に推理したい方にはぴったりの本です。

吉永南央 『雨だれの標本 紅雲町珈琲屋こよみ』2023/10/30

「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズの11作目。
前作『薔薇色に染まる頃』で、草さんはスーパーおばあちゃん並みの働きをしていましたが、お話は紅雲町に戻り、草さんの身体はそれなりに老いているようなので、ちょっと安心しました、笑。


草が営む珈琲豆と和食器のお店「小蔵屋」が有名な映画監督である沢口の新作映画の撮影候補地となる。
周りは騒いでいるが、草は乗り気になれない。

ある日、突然沢口が間を取り持つ犬丸と共に小蔵屋に現れる。
店の下見の後、沢口は草に、沢口に大きな影響を与えた映像作品を作った人物を探して欲しいと頼む。
というのも、映像の中に草が住む県内の人間しか知らない郷土かるた、「三山かるた」の箱が写っていたのだ。

少ない情報と記憶をもとに草はその人物を探し始めるが…。

今回、面白いキャラの青年が登場します。
草の店のゴミを盗み、何だか分らないオブジェを作る高橋朔太郎君です。
芸術方面に進むのかと思ったら、最後に意外な方面に行きます。
家の呪縛に囚われずに、自分らしく生きていって欲しいですね。
前からの懸案事項である従業員の久実と恋人の一ノ瀬公介の関係も色々とありましたが、うまく行きそう(だよね?)。
草から「ずっと久実ちゃんの味方でいる」という頼もしいお言葉をいただけましたから、久実ちゃん、これからどんなことがあっても、大丈夫ですよ。

そろそろ終わりが近付いたのかなと思うこともありますが、このまま草も由紀乃も久実も元気なままでいて欲しいです。
でも、「似たような毎日に見えて、季節はそっと変わってゆく」。
それが人生。これからどうなるのかわかりません。

ジェフリー・ディ-ヴァー 『ハンティング・タイム』2023/10/29

”懸賞金ハンター”コルター・ショウ・シリーズの4作目。


”携帯型”原子炉の部品を発明した優秀なエンジニアで、ハーモンド・エナジー社に勤めるアリソン・パーカーが娘とともにいなくなった。
アリソンの夫、ジョン・メリットは元警察官で、アリソンに対するDVで投獄されていたが、突如として出所したため、報復を恐れ、姿を消したのだ。
刑務所でジョンは妻を殺すと言っていたという。
たまたまその時にハーモンド・エナジー社の”携帯型”原子炉の盗難に関する仕事をしていたコルター・ショウは、CEOのマーティ・ハーモンからアリソンたちを探すように頼まれる。

アリソンはエンジニアとして有能だが、逃亡者としてもとびきり有能。
ジョンはDVで逮捕される前は優れた刑事だった。
彼は二人組の殺し屋を雇い、妻と娘を探す。
さて、ショウは彼らよりも先に彼女たちを探し、救出できるのか。

始めの携帯型原子炉関連の話しが長く、ちょっと退屈でしたが、母と娘の追跡場面になるとどんどん面白くなり、ページをめくるのを止められなくなりました。
大どんでん返しは最後の方にありますが、あとは「小」どんでん返しという感じです。

今回は女性たちが魅力的でした。
アリソンは理系頭で、夫の捜査能力を上回るほどです。
アリソンの娘、ハンナは愚かですが、頭がいいので、ショウの教えをものすごい速さで習得していきます。ショウとハンナ、二人のやり取りがとても微笑ましかったです。
ハーモンド・エナジー社の警備責任者、ソーニャ・ニルソンは訳アリですが、次回からのショウとの絡みを期待できます。

それほど意外性はありませんでしたが、安定のコルター・ショウ・シリーズでした。