「大いなる陰謀」を観る2008/04/29

監督  ロバート・レッドフォード
マレー教授  ロバート・レッドフォード
ジャニーン・ロス  メリル・ストリープ
ジャスパー・アーヴィング上院議員  トム・クルーズ

ロバート・レッドフォードは顔が大好きな俳優です。
「追憶」の時の彼は本当に美男子で、映画の中で彼の顔をなでているバーブラ・ストライサンドの気持ちがわかりましたが、だんだん年を取るにつれ、美貌も衰えてしまい、ブラッド・ピットが彼の後を継ぐかと思ったのですが、ピットでは物足りません。
例え美貌が衰えても、彼の真摯な姿には脱帽です。
メリルは昔から好きな女優です。
どんな役をやってもうまいとしか言えない演技をします。
でも主婦役より、こういうキャリア・ウーマンの方が彼女に合っていますね。
トムは残念ながら、あまり好きではありません。
なんか全然変わらず、相変わらずのトムなのです。(意味通じない?)
年取っても、それなりの年輪を感じさせないように思いませんか?
一応、この映画の売りがこの3人の俳優だったので、一言書いてみました、笑。

さて肝心の映画ですが、観た後に、何かすきっとしない、もやもやしたものを感じました。
映画は3つの場面からなっています。
まず上院議員がジャーナリストのジャニーンを自分の事務所に招き、1時間ものインタビューを申し出るところ。
そして、大学教授のマレーが将来性があると見込んだ学生トッドを自分のオフィスに呼ぶところ。
最後にアフガニスタンで、マレーの教え子の二人が高地占領作戦に出向くところ。
この3つの場面が同じ時間軸で進んでいきます。

上院議員は自分が考えた高地占領作戦をジャニーンにリークし、マスコミを利用しようとします。
40年もジャーナリストをやってきたジャニーンは、うさんくささを感じます。
マレー教授は、無為に人生を過ごそうとする学生トッドに、自分の教え子でアフガニスタンに志願していった二人(アーネストとアーリン)のことを話します。
高地占領作戦は、敵の予想外の攻撃を受け、アーネストとアーリンは敵の包囲網の真っ直中で孤立してしまいます。

レッドフォードは教育者に近いものをもっているんだなと、この映画を観ながら思いました。
マレー教授は彼そのものなのではないでしょうか。
大学生活に慣れ、将来に対する希望も理想も持てずに、現状に甘んじようとしているトッドに対し、目を開いて見てみろ!と言うマレー教授。
本当の教育者の姿をそこに見ました。
たとえ彼が与えた教育で、何かをやらなければと思い、戦地に志願していって、犬死にするようになったとしても、彼は若者に期待しているのです。
トッドのように虚無的になり、人生なんてこんなもの。
努力するのはダサイし、そんなことしなくったって金持ちにはなれる。
そういうような風潮が蔓延していたとしても、正しいものを見抜く目を持たないと、政治家の甘言に騙され、戦地に赴くことになりかねないのです。
例え派手なシーンがなくても、このような何かを感じ、考えさせてくれる映画はいいなぁと思いました。