宮部みゆき 『新しい花が咲く ぼんぼん彩句』 ― 2026/02/10

宮部さんの俳句集だと思って読まずにいたのですが、全く違いました。
あとがきによると、宮部さんが十四年ほど前(単行本2023年刊行)に仕事を通して親しくなった同年代の人たちとつくった「BBK(ボケ防止カラオケ)」のメンバー十五人が、2012年に宮部さんが「怖い」俳句に興味を持ったことから句会も開くようになりました。
もちろん「BBK」は「ボケ防止句会」という意味もつくようになりましたww。
しばらく楽しく句作を続けていたのですが、宮部さんが俳句を小説の題材にできないかと考え始め、BBKで生まれた句をタイトルにして短編小説を書こうと思いついてできたのがこの本です。
気をつけてください。普通のお話ではないですよ。
「怖い」句をもとにした短編小説ですよ。
どんな感じか、ちょっと紹介してみましょう。
「枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる」
寿退職したアツコだったが、婚約者に一方的に破談され、うつうつとした日々を送っていた。ある日、アツコは急に思い立ち、ハローワーク近くのバス停からバスに乗る。アツコが終点で出会ったのは…。
「鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす」
夫、智之と彼の家族が知花に隠していたことがある。そのことを知っても知花は軽く考えていた。しかし、あることを知り、限界を悟った知花は最後に一つ、智之たちに意趣返しをしようと思う。
細部はぼかしていますが、こんな感じで十二句に「怖い」お話がついています。
どのお話も、流石、宮部さん、と思える出来です。
作家の想像力は底知らずですね。
宮部さんは続編も考えているようなので、楽しみです。
どうぞ宮部さん独自の怖い世界をお楽しみください。
恩田陸 『spring another season』 ― 2026/01/30
『spring』のその後のお話。
本を読んで彼らのその後を知りたい方は、この後は絶対に読まないでくださいね。

HALこと萬春(よろずはる)はダンサーをやりながら振付を続け、世界的に有名になった。
還暦になっても踊りと振付は続け、これから某バレエ団の芸術監督に就任する。
今はいいパートナーがいて、彼が面倒をみてくれるので、待望の柴犬、イナリ二世を飼っている。
元恋人のフランツは許婚と結婚し、二人の子をもうけている。
40歳に引退し、父親の後を継いだ。
次男がダンサーとして活躍している。
彼らの他に深津、ヴァネッサ、ハッサン、師匠ジャン・ジャメ、滝澤美潮などの過去とその後が描かれている。
前回の『spring』よりは面白く読めました。
春の振り付けはオリジナルがないのかな。はぼすべてが歌やら詩やら文学作品などからインスパイアされて作ったみたいですね。
短編なので、物語に深さがなくて、私には物足りないです。
ガチな文学作品を読みたい方にはお勧めしません。
漫画のようなお話でした。
<今日のわんこ>

今日はママが家にいるので、わんこは午前中、ベッドの上でぐっすり寝ていました。
ホットブランケットの上にかけるブランケットを薄いものにしたら暖かくて気持ちがいいのか、こんな風に寝ていました。
夜もママが寝ようとすると、犬部屋から出てきます。
犬の寝姿は幸福感が半端なくて、いいですね。
髙森美由紀 『陽だまりランチボックス』 ― 2026/01/25

日葵は三十一歳。
ブラック企業を辞めたばかり。
ハローワークに通ってはいるが再就職への意欲はわかず、銀行の通帳の残高を見てはため息をつき、不動産屋の前で手ごろな物件がないか探している。
食事は安くて調理いらずで空腹を満たせるカップ麺と食パン、卵。
そんなある日、おじいちゃんが連れているミニチュア・シュナウザーに導かれ、古民家のお弁当屋を見つける。
弁当などを買う余裕はないと思いながらも、焼き肉の香りに誘われ、列に並ぶ。
残念ながら弁当はおじいさんのところで売れ切れてしまい、待っていてた男性が怒り出す。
日葵はつい男性に余計なことを言ってしまうが、おじいさんが弁当を譲り、一件落着。
このことが縁となり、日葵はこのお弁当屋の古民家にあるシェアハウスに引っ越すことになる。
お弁当屋「旬菜厨川」の店主はぶっきらぼうで愛敬もない菜月という女性で、シュナウザーの飼い主、照井はご隠居さんと呼ばれている常連さん。
他に喫茶店『Beans&Leaves』のマスター藤森氏と喫茶店のバイトの谷地さんことやっちゃんがほぼ毎日店にやって来る。
日葵は調理の手伝いやご隠居さんたちと庭の植物の世話をしながら、地域の人たちと交流するようになり、やがて自分を取り戻し、新しい一歩を踏み出すこととなる。
よくあるお話と言ってしまうといけませんが、同じような設定の話をいくつか読んだ覚えがあります。
女性が会社の仕事に疲弊し、辞めてしまうということが、この頃多いのでしょうか。
心身を壊してまで働かなくてもいいとは思いますが、働かなくては暮らしていけませんものね。
仕事をすると、本当に色々なことがあります。
若いからこそできるということも多々あります。
年を取った今やれといわれても絶対にできませんものねぇww。
登場人物にそれぞれ隠された不幸な出来事があり、それがほどよいところで描かれています。
本のようにうまくいかないのが現実かもしれませんが、読み終えると元気になれるお話です。
仕事に疲れてしまい、何もしたくない時に、手に取ってみてください。
何か食べたくなったら大丈夫。
明日も生きていけます。
村山由佳 『しっぽのカルテ』 ― 2026/01/15

信州の森の中にある『エルザ動物クリニック』では、ぶっきらぼうな院長で獣医の北川梓(39)と頼れる二人の動物看護師、柳沢雅美(37)と萩原絵里香(31)、そして心に傷を負う受付と事務を担う真田深雪(25)の女性四人が働いている。
第一話:天国の名前
職人の土屋高志は外構の工事をしている時に一匹の生まれたばかりの子猫を見つける。母親と他の四匹の兄弟は死んでいた。
去年の正月に外構工事を請け負ったクリニックのことを思い出し、急いで子猫を連れていく。
子猫は助かり、高志にも懐き、高志もまんざらでもないようだが、頑なに子猫を引き取ることを拒む。何故なのか?
第二話:それは奇跡でなく
年老いた中型犬ロビンの飼い主の新井久栄は悩んでいた。夫が亡くなり、ロビンには自分しかいないというのに、持病の心臓が思わしくなく、ロビンには介護が必要だ。
どうしようもなくなって、思い切って『エルザ動物クリニック』に行って、安楽死の相談してみる。
第三話:幸せの青い鳥
新婚の里沙には自分にはもったいないと思うほどのイケメンの夫、直輝がいるが、直輝は里沙が愛してやまないオキナインコのタロウのことを嫌っている。
ある日、タロウが直輝が食べていたチョコレートを食べてしまう。
急いで『エルザ動物クリニック』に連れて行くが、直輝は自分がしたことを軽く考えているようだ。
北川はタロウと里沙のために、禁じ手を使う。
第四話:ウサギたち
あれから高志は『エルザ動物クリニック』のハーブガーデンの整備や薪置き場作りの仕事を引き受けていたが、それ以外にもお金の発生しないボランティア作業をやりに『エルザ動物クリニック』に来るようになっていた。
たまたま仕事で行っている学校の教頭からウサギの引き取り手の心当たりがないかと聞かれ、『エルザ動物クリニック』に相談する。
その後、引き続きウサギは学校で飼うことになるが、そこにはある男の子の必死の訴えがあった。
第五話:見る者
院長北川梓の過去と深雪の現在の話。
よくある動物病院の軽いお話かと思って読んでみたら、とんでもありませんでした。
院長の生い立ちからして変わっていて、動物と飼い主のことだけではなく、人間関係や社会問題もしっかりと書かれていますし、生きとし生けるものの命について深く考えさせられるお話です。
特に第二話が今の私に刺さりました。二匹のシニア犬がいるのですもの。

もう持って来いはしなくなった11歳のヨーキー弟。

13歳兄は寒さに弱くなったみたいで、朝、震えていたので、今は私のベッドの上に電気毛布を敷き、その上で寝せています。
気持ちいいのか、なかなか起きませんww。
そういえば私も「野生のエルザ」を見て、獣医になりたいと思ったことがありましたww。
続編希望のおすすめの本です。
朝井まかて 『グロリアソサエテ』 ― 2026/01/10

大正十三年(1924年)、サチは昨年の地震の後、京都に居を移していた宗教哲学者、柳宗悦(1889-1961)の家で女中として働き始める。
サチは東京で生まれ育ったが、地震で父を亡くし、兄の勧めで大阪の遠縁の家に避難したが、京都の家で女中を求めていると追い出され、奉公先が決まるまで出町柳の八百久で居候をさせてもらっていた。
柳家は八百久から紹介された。
柳家には声楽家の奥様、兼子と子どもが二人、そしてばあやがいる。
時にばあやにいけずをされるが、奥様や子どもたちは優しく、柳家はサチには居心地のいい家だ。
柳家の家計はすべて兼子の稼ぎによりまかなわれている。
柳は好き勝手に金を使うばかりで、金を稼ごうとはしない。
その上、家ではいつも不機嫌で黙っている。
兼子がやっと留学費を貯め、ドイツに行きたいと言っても、反対するばかりで、兼子のことを「エゴイスト」だとまで言う。
兼子は女性たることと芸術家たることを両立したかったのだ。
柳宗悦の家には陶芸家の河井寛次郎や英国帰りの陶芸家の濱田庄司たちが訪れ、共に小道具市を巡り、「下手物」を買い、日用の品に美を見出していた。
彼らはそれらを後に「民藝」と名付ける。
サチはそんな彼らを身近で見守るが…。
このお話では1924年から1937年までのことが描かれています。
柳は1924年から木喰仏の調査を行い、1925年から「民藝」の言葉を使い、1926年に「日本民藝美術館設立趣意書」を発表、1934年に日本民藝協会設立、1936年に東京駒場に日本民藝館を創設し、柳は初代館長になります。
その後、この本に関係することでは、沖縄への工芸調査とそれにともなう方言論争などの活動をしたそうです。
私は柳宗悦よりも兼子(1892-1984)の方が気になりました。
兼子は凄いですよ。スーパーウーマンです。
柳と兼子は恋愛結婚で、声楽を続けることを条件に結婚したそうです。
彼女の声楽でお金が稼げると思っていたのかどうかはわかりませんが、柳の民藝運動の大きな助けになったことは確かです。
他の有名人の伝記などを読むと、柳だけを責めることができません。
この頃は何かを成し遂げるためには男は家庭を犠牲にし、金のような下賤なものなんかには構わず、大義のために戦うべきだという感じですものね。
兼子はお金のためもあるんですが、様々な場所でリサイタルを行い、夫の反対にもかかわらずドイツに留学し、ベルリンではドイツ人を驚愕させるほどのリート歌手だと言われながらも日本に戻り、夫を支え続けます。
戦中は軍歌を歌うことを拒否し、1961年に柳が死んでからも歌い続け、85歳まで公式のリサイタルを行い、92歳で亡くなる二カ月前まで後進の指導をしていたんですって。
やっと80歳になって歌が歌えたなという気がする。長生きしてよかったと思うというようなことを言ったそうです。
ひょっとして柳が亡くなってからの方が歌に集中できてよかったかもしれませんねぇww。
この本はサチの視点から書かれていますが、兼子の視点から書かれていたら、どんなになっていたでしょうね。
読んでみたかったです。
もしよろしければ、どなたか、兼子のことを書いてくれないでしょうか。
サチの隠された身の上が意外なものでしたが、最後に幸せになりそうな感じで終わっていたのでよかったです。
面白く読めましたけど、どことなく現実感のない柳家のことよりも、柳兼子のことが知りたいと思いましたけどねww。
読んだ文庫本 ― 2026/01/06
2025年中に読んだ本をまとめて書いておきます。(まだありそうだけどww)

上田健次 『サツ飯 刑事も黙るしみしみカツ丼』
担当していた社内報が休刊となり仕事がなくなった桜花(さくらはな)は部長に呼び出され、県警内部の広報誌『桜花(おうか)』の中の連載『サツ飯!拝見』を担当することになる。
料理を作る人や食べる人に取材し、料理に絡んだ出来事や思い出を記事にしていくのだ。
県警総務部広報課の長山が取材先を決め、花を案内してくれる。
花が取材した『サツ飯』は、『長寿庵』のカツ丼、機動隊の『隊弁』、喫茶店『ポアンカレ』のナポリタン、警察学校の食堂で作るから揚げ、繁華街パトロールの前に出されるカレーライス。
どれもおいしい、警察職員一押しの食事だ。
出てくるどの料理も食べたくなります。
料理もいいのですが、警察のことを何も知らない花ちゃんに長山が説明する内容がいいです。
警察のことを少しでも知りたい方は読んでみてください。
えー、そうなの、テレビと違うじゃん、と思うことが多々あるでしょう。
澤村御影 『准教授・高槻彰良の推察12 破られた約束』
高槻彰良の祖父・嘉克が死んだ。高槻の神隠しの真相を知る唯一の人物で、会って話を聞こうと思っていた矢先だった。
葬式に行くが、中には入れず、久しぶりに会った祖母から話を聞けることになる。
祖母は離縁される前のある夜、祖父のところに「友」が会いに来たという。
「友」とは一体誰なのか。
そんな頃に異捜の山路が現れ、料亭で見つかった呪物「鬼女の腕」の調査を高槻に依頼する。
高槻の神隠しの真相がいよいよ明かされようとしています。
次回に続きますが、楽しみに待ちます。
伊多波碧 『犬飼ですが、猫しか診ません』
犬飼倫人は信濃大学の付属動物病院の猫専門医。犬が大嫌いで、猫以外を診るのを拒否している。犬のすぐに懐いて、全身を委ねてくる感じが堪らなく嫌なのだ。
ある日、犬飼は大雪で被災した市民のための避難所に設置された仮設動物病院で嫌々働らいていた。避難所で次々と猫や犬たちの逃亡や失踪などの事件が起こる。
何かおかしいと思った犬飼は事件解決に奔走する。
犬飼は猫の通訳で、生きる猫語翻訳アプリなんだそうです。翻訳アプリよりも高機能って、彼の頭の中はどうなっているの?
猫愛のために頑張り、悪い奴を炙り出す犬飼はいい人だけど、人とはうまくやっていけそうもないですねぇ。
幼馴染の子がいるからいいかwww。
北村浩子 『日本語教師、外国人に日本語を学ぶ』
現在、日本語教師をしている北村さんが9人の日本語を流暢に話す外国人にインタビューして書かれた本です。
9人とは、韓国出身のシンガーソングライター、K、中国出身の調理師、孫成順、イタリア出身の翻訳家、ドイツのテレビプロデューサー、駐日フィンランド大使館商務部上席商務官、ペナン出身の大学助教、ウクライナ出身の声優、ベトナム出身の博士課程在籍の学生、ジョージア特任全権大史、ティムラズ・レジャバです。
日本語を話す私たちには思いつかないようなことや、日本語を教える人や日本語を学ぼうという人に役立つことが書かれています。
新書ですが、簡単な言葉で書かれていますので、興味があったら読んでみてください。
せやま南天 『パルティータを鳴らすまで』 ― 2026/01/04

中学校二年生の時本拓実は里親のもとで4歳から暮らしている。
里父は弦楽器職人。部活には入らず、学校から帰ると彼の工房で過ごしている。
里父からバイオリンを教わり、出来上がったばかりのバイオリンを弾くのが楽しみになっている。
来年の三月で10年の委託期間が終わり、実母のもとへ戻る。
そのことでこの頃、拓実は情緒不安定気味だ。
ある日、何か父のためにしたいと思い、拓実を引き取ったせいで行き来が途絶えた父とバイオリニストである祖父との間を取り持とうと思い、拓実は祖父の家に行く。
祖母が招いてくれた部屋には憧れのストラディバリウスの「ヨーゼフ」があった。
父が「ヨーゼフ」の写真を作業机の真ん中に貼っているので、すぐにわかった。
拓実は弾きたいという思いに負け、「ヨーゼフ」を弾いてみる。
しかし、勝手に弾いたことで激怒した祖父に追い出されてしまう。
帰ろうと歩きだした時、バイオリンの音が聞こえてくる。
それはあたたかく、切なく、懐かしい響きだった。
別の日、拓実は祖父のバイオリンの音をもう一度聞きたいと思い、祖父の家に行く。
彼に気づいた祖母がまた家に入れてくれ、拓実の気持ちを聞いてくれた。
それから拓実は祖父にバイオリンを習うようになる。
そして、友人の八木沢に促され、実母のところに戻ると二度と会えなくなる父母と別れる前に、祖父が主催する信州の教会で行われる演奏会でバッハの「無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ」を弾くことにするが…。
YA(ヤングアダルト)向きのお話です。
里親制度のことを知らない人が読むと色々とわかります。
実の親のところに戻ると、里親に会えないことがあるんですね。
なんかそれは非情な感じがします。
実母と里親と両方で子どもに関わり、育てていくことはできないのでしょうか。
それがダメでも、大人になってから会っても問題ないと思いますが、ずっと会ってはいけないのでしょうか。
この話には裏があって、祖父母は他人だから、これからもバイオリンを教えてもらえるようですがww。
本の中で拓実と同じ境遇の幼馴染の果鈴がいいことを言っています。
家族とは死ぬまでずっと一緒にいられるわけがない、私と一緒にいるのは私だから「私が私を幸せにするしかない」。
その通りですね。
「パルティータ」とは音楽用語で「組曲」という意味ですが、実はフランス語の動詞「partir」が由来だそうです。
「partir<パルティール>」は「出発する」という意味です。
養父母と別れ、実母と新しい生活を始めるという本のテーマに合った曲ですね。
HIMARIちゃんの演奏をお聞きください。
明けましておめでとうございます。 ― 2026/01/01

我が家のわんこたちから、新年のご挨拶です。
今年はちゃんと二匹ともにカメラの方を向いてくれ、すぐに写真が撮れました。
見かけは若いですが、今年、兄犬、14歳、弟犬、12歳になります。
健康に気をつけて、長生きして欲しいです。
わんこ共々、今年もよろしくお願いします。
昨年読んだ本は、ブログで紹介したものが約215冊+αでした。
毎年コンスタントに200冊は読んでいるようです。
このペースで今年もいきたいと思います。
では、昨年、読んだ本の中で面白かった本を紹介いたしましょう。
伝記もので女性の生き方を描いた作品が私の好みに合ったようです。
『11ミリのふたつ星』 砥上裕將
『星の教室』 髙田郁
『天までのぼれ』 中脇初枝
桐野夏生の村野ミロ・シリーズ
次に映画を紹介します。
BBCドラマの「Miss Austen」
本当は舞台も見に行きたいのですが、なかなか行けないので、映画で我慢しています。
今年も月に2回ぐらいのペースで映画に行きたいです。
フィンランド語は続いています。
単語が覚えられませんが、ボケ防止にはいいので、長くやっていけば、そのうちどうにかなるでしょうww。
無料Duolingoはしばらく止めていましたが、携帯ではなくてiPadでやるようにして、10月から一日一レッスンをやり続け、やっとSection2、Unit18までいきました。
ノルウェー語もやりたいのですが、フィンランド語をやるとできません。
無料なので仕方ないですね。
今年の御節です。

イタリア風です。
風邪のせいで胃の調子がイマイチで、あまり食べられませんでしたが、美味しかったです。

福袋は、やっと買えたホットマンです。
うっかり忘れていて、売り出し時間から大分経ってから見たら、どこのデパートも売り切れていました。
某デパートは大っぴらに宣伝していなかったらしく、売れずに残っていたので、買えました。
旅行は海外に行こうと計画しています。
わんこたちと一緒の旅行も行きたいですね。
わんこたちが元気でいてくれればいいのですが。
とにかく今年は健康に気をつけることを念頭に置いて、わんこたちと楽しく過ごしていこうと思います。

「では、みなさん、僕たちも楽しく過ごしますので、がんばりましょう」
大崎梢 『リクと暮らせば レンタル番犬物語』 ― 2025/12/25

レンタル番犬のお話です。
レンタル番犬とは何かというと、「スマイルペットサービス・マキタ」という会社からきちんと訓練された犬を借りて、自宅で一緒に暮らすというものです。
朝晩のお散歩、トリミング、予防接種、訓練などのお世話は会社がやってくれますし、長期間留守にする場合は会社が犬を預かってくれます。
犬飼いのいいとこどりですね。
番犬ですから犬は大型犬で、月に10万円で借りられます。
高いと思うか安いと思うか、人それぞれ。
ちなみに仮にお散歩を頼むと、一回当たり1,500円から3000円くらいが相場だそうで、30日朝晩頼むと9万円以上になります。
借主は一人暮らしの高齢者やシェアハウスに住む女性たちで、何かあれば犬たちは借主を守るために戦います。
出てくる犬たちはシェパードのリクヴェル、アンジェ、マルグリットとドーベルマンのナンシー、ランス。(名前は地名らしいです)
見かけは怖そうな犬たちですが、かわいいですよ。
ゴールデンリトリバーなんかもよさそうだと思ったら、人懐っこすぎて番犬に向かないそうです。
地域の方々が暖かい目でわんこたちを見てくれているのがいいですね。
私が住んでいるところでは、子どもたちは小型犬でも怖いと言って逃げていきますもの。
一軒家に住んでいる高齢者が強盗に狙われる事件が増えているので、こういう商売が出て来てもいいですね。
月に10万円は残念ながら私には無理ですねぇ…。
犬好きでなくても読むとほっこりするお話なので、年末に何か読もうと思っている方は読んでみてはいかがでしょうか。
外科医が活躍するシリーズ ― 2025/12/23
今年は風邪をひかずによかったと思っていたら、ひいちゃいました。
先週、美容院に行ったり、都心に行ったりしたのがいけなかったみたいです。
それと私は暑がりなので、汗をかいたままにしていたのも悪かったようです。
熱はなく、喉がイガイガして、軽い咳が出る程度なので、なんとかなりそう。
知り合いは奥さんと二人の子どもがインフルエンザにかかり、奥さんと子ども一人が肺炎になったそうです。
入院するまでではなくて、何よりでしたが、お年をめした方は気をつけた方がいいようです。
外科医が主人公のシリーズを二つ、ご紹介しましょう。

中山祐次郎 『メスを置け、外科医ーー泣くな研修医<8>』
震災からもうすぐ三年という十二月のある日、牛ノ町病院の外科医雨野隆治はニュースで同じ医学部に通った伊佐錦太郎の訃報を聞く。
彼は医師の道を捨てていたが、震災直後から福島で医療支援をしていたという。
なぜ医学に疑問を抱いていた男が、一度は医療が崩壊しかけた地へ向かったのか。
そんな時に隆治ニュースで福島県尾野里町にある病院の院長が急逝し、後任の医師を探しており、見つからない場合は病院の存続が難しいということを知る。
三十三歳、医者になって九年。
最近、病院での仕事が以前ほど充実感をもたらしてくれなくなっている。
ルーチンワークをこなしているだけのような気がする。
俺は、どう生きている?
隆治は牛ノ町病院を辞め、尾野里町の渡辺病院に行くことにする。
外科医を辞め、地域医療の現場に挑む雨野君。
渡辺病院の常勤医師は彼一人という過酷な状況だ。
短い期間ながら、この経験は彼の医師人生の糧となるでしょう。
次にどこに行って何をするのか、気になります。
中山祐次郎 『想いをつなぐメス 俺たちは神じゃない3』
六つの短編集。
「ふたりの葬送」
麻布中央病院の外科医剣崎啓介は大腸癌が転移し、終末期にある74歳の全国展開している花屋の経営者から相談事を持ちかけられる。それは医師としての倫理に反することだった。患者の望みをかなえるために剣崎が考えたこととは…。
「命の天秤」
内科から一週間続く原因不明の腹痛に悩む病院の管理栄養士が回されてくる。それまでに様々な検査が行われ、治療が試みられ、精神科にも診てもらったが、よくならないという。とりあえず様子を見ているうちに、激しい腹痛で救急外来にやって来て、入院となるが、その夜、急変する。果たして剣崎は彼女を助けられるのか。
「名脇役、倒れる」
地域医療連携室の上田勝平が急性胆嚢炎で入院する。彼は病院の大黒柱で、彼が入院した後、紹介患者数と外科手術の新規予約数は二割減、開業医からは代わりの人間では話にならないから他院を紹介すると言われる始末。
上田一人の働きに依存しているような体制を見直すことになるが、今の状態を早急に解決しなければならない。上田を早く退院させろというプレッシャーに松島はどう答えるのか。
「秋の交差点」
大腸穿孔で手術した弁護士から剣崎に快気祝いの食事会のお誘いがくる。
剣崎に春は来るのか?
「新たな翼」
朝礼で院長から『臨床研究データセンター』を本日付けで新設したと発表される。
センター責任者の相馬高志は科学的手法に基づき、客観的データで医療の質を向上されるというが、それは医師の感覚や経験を否定するものだ。
剣崎は腸管虚血の疑いのある患者の手術で相馬と対立することになる。
「想いをつなぐメス」
国民的シンガーソングライターの柏木誠一が頸部リンパ節腫瘍の切除を剣崎にしてもらいたいとやって来る。どこの病院でも『声が出せなくなる可能性が高い』と言われたという。彼は二カ月後の彼の父の命日に故郷の長崎で行われるコンサートで30年間構想を練って来た曲を歌いたいという。
剣崎は相馬の助けを借り、麻生中央病院の精鋭たちと共に困難な柏木の手術に挑む。
泣くな研修医シリーズと同じ作家さんの本です。
あちらはまだ三十代ですが、こちらは油の乗った四十代です。
地域医療連携室の人が入院したぐらいで、病院の経営が危なくなるとは、この病院大丈夫ですかと言いたくなりました。
いつもこういう本を読みながら思うことは、こんな医師がいてくれたらいいなぁです。実際に会える確率がとんでもなく低そうですがね。
今回は短編集なので、ちょっと物足りないかな。
俺たちは神じゃないシリーズの順番
①『俺たちは神じゃない』
②『救いたくない命 俺たちは神じゃない2』
③『想いをつなぐメス 俺たちは神じゃない3』(本書)
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