松田博公 『鍼灸の挑戦 ー自然治癒力を生かす』2006/07/14

この本の中に、いろいろな鍼灸師の人が紹介されています。
大部分の人が、鍼をあまりささない派の人たちです。
私が前に通っていた女性の先生がでていて、びっくりしました。
彼女は結構鍼を何本も打つ人で、私の首が鍼ではよくならなくて、彼女から強く手術を勧められました。
他の鍼灸師のところに行っていたら、手術をしなくてもよかったのかな?もしくは手術の時期が遅くなったかな?などと思ったりします。
この本に名前が載っているからいい鍼灸師と思わずに、よく確かめた方がいいと思います。
この本で紹介されている鍼灸師もこう言っています。

「鍼灸師を選ぶなら、患部だけにブスブスはりをする人は避けるべきです。浅い軽いはりで全身治療ができ、病気体質を健康体質に変えられる人がいいですね」

私が今まで行っていた鍼灸院はこのブスブス患部だけに鍼をさすところでした。
首の具合がよくなったはずなのに、何故身体の具合がよくならないのかと不思議に思っていました。
今まで費やした時間とお金はなんのためだったのでしょうかね。

この本の中で面白いと思ったのは、鍼を科学するという章です。
アメリカでは、民間の医療保険会社がはりの治療費を支払うようになったと書いてあります。(2004年12月)
エイズ患者にはりをすると免疫力が増し、延命効果があることがわかったことがきっかけだそうです。
はりに病気の治療効果だけではなく、予防効果もあることから、保険会社がもうかることになるのです。
合理的なアメリカの保険会社が認めているとは、驚きです。

最終章の「生き方の医学」では、ある鍼灸師が、東洋のみならず、スピリチュアル・ヒーリングなど西洋の医療思想を遍歴して出した結論が、「患者さんが病気をきっかけに魂の奥底の本当の自分に出会うと生き方が変わるだろう。そして真の癒しが訪れるだろう。その手助けができる治療なら、やる価値がありそうだ」というものだそうです。
生き方がその人の病気を作るということでしょう。
鍼治療が深い思想を持って行われているのです。

鍼治療ってどんなものか知りたい人にはお勧めの本です。鍼灸師巡りをしないですむように、是非読んでみてください。

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