益田ミリ 『週末、森で』2009/12/21

『すーちゃん』でアラサー、アラフォー独身女性の気持ちを赤裸々に描いた益田ミリさんが、今度は「しがみつかない生き方」を実践している翻訳家の早川さんと二人の友達を描きました。


なんとなく田舎に暮らし始めた早川さんですが、田舎暮らしをしているからといって、自給自足のために畑を耕すわけではありません。
翻訳の仕事の合間に、てくてく森の中を歩いたり、湖でカヤックに乗ったり、たまに家庭教師や着付けの先生をやったりしています。

そんな早川さんのところに、週末になると東京で働く二人の友達がやってきます。出版社で経理をやっているアユミちゃんと旅行代理店で働いているせっちゃんです。
「仕事が忙しいのはまだいいの、人間関係が疲れた」と言っている二人ですが、早川さんと森の中を歩き、自然と向き合うことにより、いつしか大切なことに気づいていきます。

益田ミリさんのマンガを読むたびに、ホッとします。
普通の人の生活が、そのまま描かれているからです。
特にこれといって大きな出来事があるわけではない、普通の日常生活が淡々と描かれているからこそ、その普通さがとても愛おしくなるのです。