「ギャレス先生 ユース・オペラに挑戦」――ギャレス再び2011/05/08

ギャレスと私って縁があるのか、ないのか?
昨夜何を見ようかな・・・とチャンネルと回していると、ギャレスじゃないですか。
それなのに最終回とは・・・。
仕方ないので、見ましたよ。
第三回目だということですから、一回目と二回目の人を集め、やる気にさせるためにギャレスが駆け回る姿が見られない。いつも(画面で)ギャレスに会う時は上手くいって安心しているギャレスの顔しか見られません。いいんだか、悪いんだか。


真ん中がギャレスです。

今回のギャレスはイギリス南部のイースト・サセックス州にあるオペラハウス「グラインドボーン」で、オペラなんか聞いたことも見たこともない少年少女がユース・オペラに参加するのを手伝います。

演目は「ナイト・クルー(騎士団)」という現代オペラです。
どうも不良たちの話らしく、彼らは主人公の友人たち(ナイト・クルー)を演じます。若者たちの母親役として、地域の親たちも参加します。

ギャレスは彼らを「希望を失っていた子供」と言います。
イギリス社会は未だに階級社会なんでしょうね。参加する少年少女の生活を見ていると、「ナイト・クルー」の世界そのままです。
「僕の家の近くでナイフで死んだ人がいる。この前はパブでナイフによる殺人があった」なんて、10代の男の子が告白していました。

女の子が一人、短時間ですが舞台でソロを歌えることになりました。
ギャレスはフィリッピンから三年前にやってきた14歳のゲイルがふさわしいと思っているのですが、オペラの指揮者たちは他の子を選びました。
何故ギャレスはゲイル(写真の前列左から2人目)がいいと思ったのでしょうか。
彼は子供たちの未来を見る人なのです。現在は他の子がいいかもしれない。しかし、ゲイルは一回も練習を休まず、将来は女優になりたいと思っている。今はダメでもこれから本番まで一生懸命練習すればゲイルは歌えるはずだと思ったから、ギャレスはゲイルが選ばれて欲しいと思ったのです。
ギャレスって「先生」なんですね。

ゲイルの代わりに選ばれたエルシー(写真前列右端の子)も訳ありです。私はこの子が選ばれて、ゲイル以上によかったと思いました。ゲイルは14歳ですから、まだまだチャンスはあります。
しかし、エルシーは17歳。彼女は中学校になじめなかったため学校に行くのを止めて自宅学習をしています。友達もいない、自分に自信のないエルシーにとって、ユース・オペラに参加するということには大きな意味があります。
ユース・オペラで自信を得た彼女は、自分の手で社会に出ていく勇気が持てたと思います。
スーザン・ボイルのように羽ばたくかもしれませんね。

本番当日、ギャレスは若者たちに言います。「君たち一人一人がこの舞台の主人公だ」と。

もちろんユース・オペラは大成功。

そういえば、日本は文化祭や合唱祭などというものがあるので、みんなで目標に向かって何かをやり遂げるという経験をしていますが、イギリスには日本みたいな行事がなく、こういう経験をしていなさそうです。(もし間違っていたら教えてください)
そういう子たちにとって、こういう経験は得難いものですね。

ギャレスが次にどこに行ったのか興味があります。
でも、また最終回しか見られないんだろうなぁ。このユース・オペラも2月に一度やっていたらしいし・・・。

ギャレスの活躍を見たい人は今日再放送2回目が深夜からあるようなので、調べて見てみてください。私は明日仕事があるので・・・。