堂場 瞬一 『水を打つ』2011/05/14



彼の書いたスポーツ小説の『チーム』がおもしろかったので、『水を打つ』も読んでみました。
題名を見れば、何のスポーツがすぐにわかりますね。そう、水泳です。
堂場さんはどうもチーム競技が好きなようで、『チーム』では駅伝、そして『水を打つ』では水泳の団体戦、競泳メドレーリレーを扱っています。

2009年ごろに高速水着を着て世界記録がバンバン出たのを受け、結局国際水泳連盟が高速水着の着用を禁止したということがありましたね。この小説ではそのことを髣髴させると共に、若い選手に追い越される先輩選手の苦悩や、個人競技に思われがちな水泳で、如何にチームとしてメドレーで闘うかということを書いています。

今や記録競技は練習が科学的に解明されたおかげでより体に負担をかけずに効率のいい練習ができるようになり、その上、ウエアや道具などが飛躍的によくなり、記録も伸びるようになっています。
もし、昔と同じウエアと道具を使ったらどうなんでしょうね。それでも記録は今と同じように伸びるのでしょうか?

残念ながら、水泳って読んでいても夢中にはなれません。

北海道人はみんなスキーがうまいというのと同様に、みんな泳げないという都市伝説(かしら?)があります。
私に関しては、スキーがうまいは間違っていますが、泳げないは正しいです。
スキーができないには理由があります。私の育った町には山がなかったのです。両親は道産子ではなく本州出身でしたからスキーなんてできませんから、スキー場に連れて行ってもらったことがありません。学校ではスキー授業が2、3回できればいい方でした。
プールは私のいた頃には学校になかったです。温水プールなんて、近くにありませんでした。
今から思うと、水泳ぐらいできればよかったと思います。おぼれることがあったら、役に立ちますからね。(いつ役に立つんでしょうね?)
こういう私ですから、水泳にロマンは感じませんわ。

ビッグマウスの若手、小泉の描き方がちょっと残念でした。わかるとあっけなくてね。

水泳が好きな方用の本のようです。たぶん・・・。