荒川 弘 『銀の匙 3』2012/04/21



2012年のマンガ大賞を受賞したそうです。おめでとうございます。

農業高校に入学し、八軒の初めての夏休みは同級生の御影の家のアルバイトで潰れます。
自分には他の子のように目標がないから、このバイトだけは最後まで一生懸命やろうと決心した八軒です。
そんな時に、兄の慎吾が八軒の様子を見にやってきます。

周りを見わたし、自分のいたらなさばかりを自覚して落ち込む八軒。
でも、この八軒の生真面目さが、当たり前のように農業高校に入った子たちにいい影響を与え始めます。
まだ一年生ですが、卒業する頃には目標が見つかることでしょう。
それまでに、どんな驚きを八軒が体験するのか、楽しみです。

表紙を見てお分かりのように、子豚ちゃんが八軒の悩みの種になっています。
前に紹介した映画『ブタがいた教室』や『いのちの食べ方』に通じる内容です。
さて、荒川さんはどういう答えを用意してくれるのでしょうか。

御影さんの家のおばあさんはとってもいいキャラです。
金遣いの荒い私に対する自戒の言葉がありました。

「馬鹿は碌でもないものに金を遣う。賢い奴は自分の成長のために遣う」