エレイン・ヴィエッツ 『結婚は殺人の現場』2012/04/28

崖っぷちヒロインの転職ミステリ・シリーズの第四弾。


夫から逃げているヘレンの次なる仕事は、ブライダルサロンの店員です。
アメリカの結婚式を挙げるまでの騒動は色々な本に書いてありますので、なんとなく知ったつもりになっていましたが、私の想像なんてかわいいものでした。
ウエディングドレスを選ぶだけでも、とんでもない花嫁がいます。
この衣装気に入ったわといいつつ買わずに取り置きしてもらっておいて、「○○にも見せなくちゃ」なんていって、次々と色々な人を連れて着て、着て見せて、また取り置きしておいてもらうなんて、とんでもない花嫁なんかが出てきます。
どんなドレスにしようかと迷う気持ちもわかりますがね。
驚いたのは、花嫁よりもお母様が目立とうとすることなんかがあって。
ホント、ブライダル関係の仕事にはつきたくないですわぁ。
日本のブライダル産業ってどうなんでしょう?

今回殺されるのは派手好き男好きの、花嫁の母です。
たまたま彼女の死体を見つけてしまったばかりに、犯人にされそうになったヘレンは必死に犯人を捜します。
私生活では恋人のフィルの所に元妻が押しかけて来て、フィルの部屋に居座ります。
災難続きのヘレンです。

「自分と同類の、女という生き物に愛想が尽きた。いちばんいい部類だと思った女さえも計算高いなんて、最悪の部類の女は、ありえないほど残酷だ。動物たちの方がずっといい。動物たちとの温かく人懐こい触れ合いが欲しくてたまらない」

いろいろとあって、女というものに愛想の尽きたヘレンです。
次なるヘレンのお仕事は、もうおわかりですね。