朝井まかて 『眩(くらら)』2016/08/11

相変わらず、我が家の犬は大胆な寝方をしています。


スヌーピー小屋は壊されたので、新しい物を買いました。
まだスヌーピーは無事です。

ヨーキーは小心者なので、ハウスの中でクッションの下に寝ています。
いつになったら兄のように、お腹を上にして堂々と寝るのでしょうね(笑)。



北斎の娘で風景画から春画までこなす画家でもあるお栄(応為)の生涯を描いた作品です。

女でありながら、絵の世界に魅せられ、家事をするぐらいだったら絵を描いていたいというお栄。
口うるさい母や借金まみれの甥に悩ませられながらも、自分の世界を切り開いていきます。
江戸時代に女絵師であるということはどんなことだったのでしょうか。
幸いなことに女であったために父・北斎と競うこともなく、自分の世界を切り開いていけたのかもしれませんね。

表紙の絵は「吉原格子先図」(太田記念美術館蔵)。
廓から出ている明かりに照らされている様が美しいです。
江戸時代に描かれたとは思えない遠近法を取り入れた絵ですね。

本の中にはこの絵の他に三種類の楽器を弾く三人の女性を描いた「三曲合奏図」(ボストン美術館蔵)や毒矢の治療をしている「関羽割臂図」(クリーブランド美術館蔵)、「春夜美人図」(メナード美術館蔵)などが出てきます。


毒を抜くために血を抜いているのに平然と囲碁をうっているのがすごいですね。


町娘と芸者、遊女がお琴と三味線、胡弓を演奏しています。
現実にはありえませんが、じっとみていると音が聞こえてくるようですね。

応為の絵を見てみたいですが、この2つはアメリカにあるようで、残念です。
応為の晩年は知られていません。
どういう一生を送ったのか、興味があります。

コメント

_ ろき ― 2016/08/12 19時12分39秒

わんこの開きだ、大胆。安心しているんですねえ。

応為さんの絵は肝が据わっている。
女性で絵師、苦労したかもしれないけど、父・北斎との関係は、息子でなかったほうが良かったかもですね。
彼女の作品をもっと見てみたいです。

_ coco ― 2016/08/14 11時30分25秒

応為の絵はあまりありませんが、晩年の北斎の絵は彼女が書いたのではと言われているものが多いそうです。
日本の女絵師として、もっと知られてもいい人ですよね。

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