竹内真 『図書室のバシラドール』2020/04/10



毛が伸びきっている弟犬です。
ボールをくわえるとなかなか離さず、昨日なんかチュールをやろうとしても無視。
「出せ」と言っても出さず、結局宙づり(笑)になり離しました。
ホント、面倒な奴です。



資格はないのに高校の図書室でなんちゃって司書(本に書いてあるのよ)として働いている詩織は、資格を取るための勉強を始めました。
夏休みにあるスクーリングではノノちゃんと仲良くなり、楽しく終わることができました。
そんな時に、よく図書館に来ていた大隈くんが父親と喧嘩して家出をしたということで、詩織にどこに行ったかわからないかという問い合わせがきます。
生徒たちにも家出のことが知れ渡ったっているようで、図書室の常連の子から大隈くんのインスタのことを教えてもらいました。
そのインスタには色々な写真が載っていて、大隈くんの父親はその写真から息子の行き先がわかったようです。(「夏休みのバシラドール」)

無事に大隈くんも見つかり、次に問題になるのが文化祭です。
生徒たちがビブリオバトルをやりたいと言い出し、週に一回、図書室で開催してみることになります。(「文化祭のビブリオバトル」)

年度末が近づき、司書の資格を取った詩織は来年も直原高校に務められるのかどうか心配でした。
そんな頃、2年生が図書室ノートに書いたことがきっかけで、3年生と2年生の生徒の間でいざこざが起こります。
3年生の子は図書室出入禁止にしようという教師の言葉に違和感を覚える詩織は色々な人に相談するうちにあることを思いつきます。(「年度末のマジックシード」)

前作の『図書室のピーナッツ』で必要ないと言った特別な能力は、今回は使われていないようで、よかったです。
生徒の親と担任教師を通さずメールし合うということに違和感を持ちました。
こういう場合、担任にまず報告しませんか。

ビブリオバトルとかブックトークを通した『読書とメディアリテラシー』講演会など面白かったです。
とにかく生徒が優秀で、今の時代、こんな子たちが図書室に行くのかしらと思いました。
実際に高校で司書をしている人に聞くと、偏差値の高い高校生は図書室には勉強しに来るだけと言っていました。
中高一貫教育校では「中学生はよく本を読んでくれるけど、高校生は赤本しか借りないのよ」とのことです。

今回出てくる本は読んでいないのが多かったので、kindleに入っていれば読んでみようかと思います。(図書館は5月まで休館ですもの)
興味を持ったのはマイケル・モーパーゴと『チャーリーとの旅』です。
ちなみに「バシラドール」とはスタインベックが書いた『チャーリーとの旅』にでてくる言葉だそうです。
どういう意味かは本を読んでくださいませ。

なんちゃって司書から資格を持った司書になった詩織がどう高校教師たちと連携していくのかが次の課題のようです。
アレ、市立図書館の山村さんや元夫とのことはこれ以上書かないのかな?

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