髙田郁 『あきない世傳金と銀九 淵泉篇』2020/09/23



大阪から江戸に出店して四年目の大晦日。
手代の賢輔が図案を考え、型彫師の梅松が精魂傾けて彫った、十二支の漢字を散らした文様の伊勢型紙ができ、文箱に入れて神棚に祀っておいたのがなくなりました。
同時に七代目・幸の妹・結もいなくなっていました。
手分けして結を探しますが、見つかりません。
夜分遅く、音羽屋の奉公人がやってきて、結が無事であると告げます。
次の日、音羽屋に結を引き取りに行くと、音羽屋の主・忠兵衛は結が五鈴屋に戻りたくない、姉にも店の者にも二度と会いたくないと言っていると言い、会わせようとしません。
精魂込めた型紙が音羽屋の手に渡ってしまいます。
絶体絶命かという時、型彫師の梅松の機転のおかげで、何とか干支の文字散らしの小紋染めを売り出すことができましたが、結は戻ってくることはありませんでした。

一難去ってまた一難。
次は商いにかかわる最大の危機が起こります。
加賀前田藩に店前現銀売りで縮緬の白生地を売ったのを、「顧客ノ横奪」ということで咎められ、仲間から外されたのです。
仲間外れになると、もはや江戸で呉服商いができません。
五鈴屋は呉服商いを止め、太物商い(綿織物や麻織物)をすることにします。

何故、五鈴屋にこのような災難が次々と降りかかってくるのでしょう。
そこには五鈴屋を身代ごと乗っ取ろうとするある男の存在がありました。

幸に親旦那さんはこう言います。
「もうあかんという思うような目ぇに遭うてきました。それでも、七代目は必ず、知恵を絞って道を切り拓いてきはりました」、「七代目は戦国武将」。
幸はこう答えます。
「武将はひとりで戦うものではありません。支えてくれる味方が居るからこそ、戦場に身を置けるのでしょう。私も同じ、奉公人あればこその主なのです」
こういう気持ちをずっともち続けていれば、いつでも助けてくれる人は出てくるでしょうね。

妹の結の心はどこでねじれてしまったのでしょうね。
今はいいけれど、一端人の道を外れてしまうと、後が怖いですよ。

五鈴屋が繁盛し、誰もが幸せになれるように、祈らずにはいられません。


安物のマットは駄目でした。
ボロボロとナイロンの毛玉が落ちるので、犬が食べてしまわないか心配です。
カフェマットがあったので、それを使うことにしました。


そうすると、やっぱり弟は潜り込んで寝ます。
でも、ママの気配に気づくと・・・。


眠いのにわざわざ起きてポーズを取ります。(眠そうです)

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