リン・メッシーナ 『公爵さま、それは誤解です』2024/02/23

公爵さま、いい質問です』に続く、「行き遅れ令嬢の事件簿」シリーズの三巻目。


ベアトリス・ハイドクレアは、偽りの恋人デイヴィスの葬儀に行って、彼の父親に顔を殴られたと嘘を言い、顔の傷のことを誤魔化した。
そのせいで、三週間も部屋に閉じこもっていなくてはならなかった。
なにしろ叔母が彼女の突拍子もない言動を恐れ、できるだけ長く人前に出さないでおこうと決心したのだ。
その一方では、今までベアトリスのことを見下していた従妹のフローラが、ベアトリスを見直し、味方になった。

そんなある日、フローラが部屋にやって来て、叔母に気づかれないうちに居間に行くようにと言う。
まさか、公爵が、と思ったが、居間には五ヶ月前に湖水地方でハウスパーティを開いたスケフィントン侯爵夫婦の息子、アンドリューがいた。
彼はベアトリスにミス・オトレーと婚約したと告げた後に、殺人事件の調査をしてほしいと頼む。
オトレーの部下で、オトレー夫人と関係があったウィルソンが、彼女のベッドの上で突然もがき苦しんで亡くなったというのだ。
止めればいいのに、引きこもることに飽き飽きしていたベアトリスは殺人事件の調査を引き受けてしまう。

まず初めは現場検証ということで、アンドリューに連れられ、タウンハウスへ向かう。
一番怪しいのはオトレー夫人だが、彼女は自宅で殺人を犯すほどバカではないだろう。
じっくり死体を見ながら、毒殺ではないかと思ったベアトリスは読んだ本を総動員し、毒物を明らかにしようとする。
それにしても毒物は何に入っていたのか?

その夜、ベアトリスはペンバートン家の舞踏会に出席する。
そこではケスグレイブ公爵ダミアン・マトロックが、最高級のダイヤモンドとも言うべき高貴な家柄のレディ・ヴィクトリアとワルツを踊っていた。
公爵は彼女と結婚するのか。
彼らを見ながら、心に痛みを感じるベアトリス。
彼はベアトリスといることを楽しんではいたけれど、女性としてまったく意識していないとわかってはいたけれど、でも…。

失意のどん底にいたベアトリスはレディ・アバクロンビーに捕まってしまう。
彼女はシーズンが終わるまでにベアトリスの結婚相手を見つけると言い出す。
そこになんと、公爵が…。

公爵と話しているうちにベアトリスはウィルソンが持っていた煙草入れのことを思い出す。
叔父の誕生日を持ち出し、公爵からたばこ屋を聞き出す。

次の日、ベアトリスはメイドの格好をして店に行き、店主から煙草入れに入っていたたばこを買った客の名前を聞きだそうとしていると、またしても公爵が現れる。

こうなれば、殺人事件はほっといて、公爵とベアトリスの二人がどうなるのかということに感心が向きますわよね、笑。
どこまでじらされるのか、お手並み拝見www。

わたしはここら辺で、どうでもよくなり、読むのを止めようかとも思いましたが、頑張りました。
お話はミステリではなくロマンスになりましたがね。

次はベアトリスの母親と友だちだったレディ・アバクロンビーに頼まれ、ベアトリスの両親のボート事故を調査するようです。
昔のイギリス貴族の生活に興味があり、ロマンスものがお好きな方向けのお話です。

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