「マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド」を観る2025/04/07

原題は「La Nouvelle femme(新しい女性)」。日本の題名と全く違いますね。
私は大学の教職課程でモンテッソーリ教育を学びましたが、今もそうでしょうか。
なんとなくですが、名前だけを覚えています。
本当はどういうものかを知らなければならないでしょうけどね(恥)。
映画を見て、障がい児教育から始まったということがわかりました。

マリア・モンテッソーリは1870年にイタリアのマルケ州で生まれました。
映画によると厳格な父親で、母親が大学で学びたいというのを許さず、マリアが大学に行くことにも反対したのですが、母親が頑張り、娘をローマ大学へ行かせたようです。
1896年にマリアはイタリア女性として初めて医学博士号を取得しました。
しかし、博士号を取っても、なかなか職は見つからず、やっとローマ大学付属の精神病院で職を得ました。
この頃、知的障がいのある子どもたちは精神病院に入れられていたようです。
マリアは知的障がいのある子どもたちに興味を持ち、彼らに合った治療は何かを探り、試みていきます。


1900年、マリアは教育施設でパートナーのジュゼッペ・モンテサーノと共に障がいのある子どもたちに作業療法を行う研究をしている。

マリアは障がいを持った子どもたちのために全力を尽くしているが、教育の功績はすべて男であるジュゼッペのものとなっている。
ジュゼッペは有給なのにマリアは無給で働いている。
マリアは両親と暮らしている。
二人はマリアの意向で結婚をしていないが、息子が一人いる。
未婚なので、いっしょに暮らせず、田舎に預けているので、たまにしか会えない。
マリアは息子といっしょに暮らしたい。
しかし、いっしょに暮らすには結婚するしかないが、マリアは親の結婚生活を見ているので、結婚はしたくない。
それならマリアが息子を引き取るかと言われると、息子と二人で暮らすためのお金がない。
ジュゼッペは息子を認知し引き取ったら、マリアとは会わせないと言う。

自分の子は他人に預け、他人の子のために尽くすマリア。

ある日、高級娼婦のリリがマリアのもとにやって来る。
彼女には障がいのある娘、ティナがいたが、娘の存在を隠していた。
リリはティナに障がいがあるとわかった時に離婚させられた。
別の女性と結婚した元夫がやって来て、ティナを置いていった。
彼女が暮らしているパリで娘の存在を知られないようにと、ローマに来たのだ。
リリはティナを姪だと偽り、預かって欲しいとマリアに頼む。
空きがないので、空きができるまで通ってくるようにとマリアは答える。

最初は協力的ではなかったリリだったが、マリアのところに通ううちにティナがぐんぐんとたくましく成長していくのを見て、リリ自身も変わっていく。
マリアに息子がいて、いっしょに暮らしたいと思っていることを知り、マリアに社交界のお金持ちの女性たちを紹介していく。

ジュゼッペは母親の意向を受け、マリアを捨て、他の女性と結婚する。
ショックで倒れたマリアだったが、リリたち女性の助けにより、1907年に「子どもの家」を開設する。

マリア・モンテッソーリがどんな女性だったのか知らなかったので、映画を見てよかったと思います。
フェミニズムの最先端をいく女性だったのですね。
だから「La Nouvelle femme」。
男性の趣味が悪かったですねww。
映画としてみると、ちょっと半端な感じがしますが、マリア・モンテッソーリの人となりを知り、モンテッソーリ教育のなんたるかを学ぶ取っ掛かりになるよい映画だと思います。

コメント

_ ろき ― 2025/04/07 17時20分18秒

大抵の人が名前だけ知っているモンテッソーリさん、19世紀生まれだったんだ。苦労したのですね。
イタリア男はマザコンだから~(偏見)。
彼女のような先人が切り開いた道、ありがたいです。

_ coco ― 2025/04/08 06時48分07秒

ろきさん、私、モンテッソーリは男性だと思ってたかも。
男性社会でどれほど煮湯を飲まされたことか。
大きくなってから一緒に暮らした子どもはモンテッソーリ教育に関わったそうです。
パートナーはダメ男でも息子さんはちゃんと育った…マザコンだから?

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