「父親たちの星条旗」を観る ― 2006/11/25

クリント・イーストウッドが監督した『父親たちの星条旗』を見に行きました。
この映画はあの有名な、ジョー・ローゼンタールが硫黄島擂鉢山で撮影した、星条旗を立てつつある写真に写っている6人の兵士のうちの生き残った3人の話です。
太平戦争末期、1945年、硫黄島の戦いで、米軍は凄惨な戦闘を繰り返し、擂鉢山を占領します。
この時撮られた写真は、長引く戦争に嫌気のさしていたアメリカ国民を鼓舞するために使われました。
早速この写真に写っている兵士が調べられ、生き残っていた3人はアメリカ本土に帰され、ヒーローとして讃えられ、国債をうるために利用されたのでした。
3人のうちの一人は、ピマ・インディアン出身のアイラ・ヘイズ。
彼は初めは自分が写真に写っていること隠していました。
しかし、名前が知られて、資金調達のために利用され出すと、英雄と崇め立てられることに耐えきれず、お酒の力に頼るようになります。
結局、酔っぱらっていることをよく思わない海兵隊のお偉いさんの怒りを買い、戦場に送り返されます。
戦後はあまりよいことがなく、最期までお酒と縁が切れず、道ばたで死んで見つかります。
2人目のレイニー・ギャグノンは伝達係をやっていました。
本土に帰ってからは目立つ派手な振る舞いをし、上手くやろうとしないアイラのことをニガニガしく思っていました。
知り合いになった財界人のコネで仕事を探そうとしますが、相手にされず、生涯、清掃業務にたずさわることになります。
ジョン・ドグ・ブラッドリーは元衛生兵。3人の中で唯一、葬儀社を経営し、上手くいった人です。
この映画の原作を書いたのが、彼の息子です。
彼は死ぬまで、自分があの有名な写真の一員だったことを息子には話しませんでした。
実はあの写真に写っている星条旗は2度、立てられたということや、6人の一員だったと言われていたうちの1人は違う人だったなど、知られざることがでてきます。
戦争の英雄と祭り上げられても、結局忘れ去られ、一時が過ぎると相手にされなくなるのです。
戦争はいろいろな人たちの運命を狂わせる、とんでもないものであるということが、よくわかります。
『硫黄島からの手紙』の予告編を見ましたが、何度も「生きて帰れると思うな」という言葉が流れていました。
負け戦に臨む、日本兵の悲惨さがこの言葉に表れています。
国のために命を捨てるなどということが、許されてよいものでしょうか。
人の命は地球より重いなどという欺瞞の言葉を思い出します。
何時の世も、一人一人の人の命を大事にしなくて、何を大事にするというのでしょうか。
クリント・イーストウッドが『ミリオン・ダラー・ベイビー』に続き、いい映画を作っています。
この映画はあの有名な、ジョー・ローゼンタールが硫黄島擂鉢山で撮影した、星条旗を立てつつある写真に写っている6人の兵士のうちの生き残った3人の話です。
太平戦争末期、1945年、硫黄島の戦いで、米軍は凄惨な戦闘を繰り返し、擂鉢山を占領します。
この時撮られた写真は、長引く戦争に嫌気のさしていたアメリカ国民を鼓舞するために使われました。
早速この写真に写っている兵士が調べられ、生き残っていた3人はアメリカ本土に帰され、ヒーローとして讃えられ、国債をうるために利用されたのでした。
3人のうちの一人は、ピマ・インディアン出身のアイラ・ヘイズ。
彼は初めは自分が写真に写っていること隠していました。
しかし、名前が知られて、資金調達のために利用され出すと、英雄と崇め立てられることに耐えきれず、お酒の力に頼るようになります。
結局、酔っぱらっていることをよく思わない海兵隊のお偉いさんの怒りを買い、戦場に送り返されます。
戦後はあまりよいことがなく、最期までお酒と縁が切れず、道ばたで死んで見つかります。
2人目のレイニー・ギャグノンは伝達係をやっていました。
本土に帰ってからは目立つ派手な振る舞いをし、上手くやろうとしないアイラのことをニガニガしく思っていました。
知り合いになった財界人のコネで仕事を探そうとしますが、相手にされず、生涯、清掃業務にたずさわることになります。
ジョン・ドグ・ブラッドリーは元衛生兵。3人の中で唯一、葬儀社を経営し、上手くいった人です。
この映画の原作を書いたのが、彼の息子です。
彼は死ぬまで、自分があの有名な写真の一員だったことを息子には話しませんでした。
実はあの写真に写っている星条旗は2度、立てられたということや、6人の一員だったと言われていたうちの1人は違う人だったなど、知られざることがでてきます。
戦争の英雄と祭り上げられても、結局忘れ去られ、一時が過ぎると相手にされなくなるのです。
戦争はいろいろな人たちの運命を狂わせる、とんでもないものであるということが、よくわかります。
『硫黄島からの手紙』の予告編を見ましたが、何度も「生きて帰れると思うな」という言葉が流れていました。
負け戦に臨む、日本兵の悲惨さがこの言葉に表れています。
国のために命を捨てるなどということが、許されてよいものでしょうか。
人の命は地球より重いなどという欺瞞の言葉を思い出します。
何時の世も、一人一人の人の命を大事にしなくて、何を大事にするというのでしょうか。
クリント・イーストウッドが『ミリオン・ダラー・ベイビー』に続き、いい映画を作っています。
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