「グッドナイト・ムーン」を観る2008/09/12

英語の題名が「Stepmom(継母)」なのに、何故「グッドナイト・ムーン」なのかしらと思いながら見始めました。
題名変えすぎですよ。
母親が癌にかかるという話らしいのをきいていたので、これはよくあるお涙ものかと心配していたのですが、杞憂に終わりました。
まあよくある話の展開なのですが、俳優の良さで救われています。
継母役のジュリア・ロバーツ、母親役のスーザン・サランドン、父親役のエド・ハリスのそれぞれが、自然な演技で演じています。
例えば、私の好きな女優ですがメリル・ストリープなどはどんな役をやってもメリル臭さプンプンですが、彼らにはそういうところがありません。
特にスーザンとジュリアの女の戦いが、こんなことあるよなと思わせられるいい演技でした。
子役の二人、ジェナ・マローンとリーアム・エイケンはとってもかわいいですよ。
リーマム君は天真爛漫なところが、ホント食べちゃいたいぐらいです、笑。

ニューヨークに住むファッション・フォトグラファーのイザベルは離婚歴のある30歳以上も年の離れた弁護士ルークと同居していますが、彼の娘アンナと息子ベンも一緒です。
彼の元妻ジャッキーと子供達の面倒を交代でみています。
でも子育ての経験もなく、仕事も忙しく、子供達との関係はうまくいっていませんでした。
特に娘のアンナはイザベルに対し敵対心を持っています。
その上完璧な主婦のジャッキーはなにかと子供達にイザベルの不出来さを言う始末。
学校に子供達を連れて行く時に、「お弁当は何?」と言いながら、馬鹿にしたようにイザベルの作ったお弁当をゴミ箱に捨てる場面なんか、ひどいですよ~。
そうそう、何故離婚したかというと、ルークが仕事ばかりしていたので家から追い出したらしいです。
結構ジャッキーは高ピーで、離婚してからも元の家に住み続け、子供の面倒を見る以外に特に何もしていません。
ジャッキーにしてみれば、イザベルは夫を奪い、子供まで奪いかねない女です。
何かにつけライバル意識バリバリです。
あなたは仕事をして、流行の最前線にいるんでしょうが、そんなことより私は子供達のことをすべて知ってるのよ。
あなたなんかどう頑張ったって、この子達の母親にはなれないわ、何て感じです。

イザベルがセントラルパークで仕事をしなければならず、子供を連れて行った時、ベンがいなくなってしまいます。
姉のアンナは寝ていました。
すべてイザベルが悪いことになってしまい、ジャッキーは訴えるとまで言います。
でも仕事してたんですよ。
なんて意地悪な。

そんな時に、ジャッキーの癌が再発します。
ルークに癌のことを言おうと思ったのですが、彼がイザベルにプロポーズすることを知り、言い出せませんでした。
「なぜ今度の結婚は成功すると思うの。私とは失敗したのに」と告げるジャッキー。ホント、嫌みよね。
ルークとジャッキーは、子供達にルークとイザベルが結婚することを告げます。
イザベルが好きになれないというアンナに、ジャッキーはいいところを探しなさいとアドバイスします。
アドバイスしたくせに、イザベルとアンナが仲よくなると、面白くないジャッキーです。
イザベルの口紅を借りてつけてきた娘に、「そんな口紅は娼婦しかしないわよ」なんて言うんですよ。怖~い。

そうするうちに、イザベルにカリフォルニアに行くことを知られ、癌であることを告白せざるえなくなります。
女二人の対決の場面がいいですね。
イザベルはいつもけなげで誠実で一生懸命です。
子供達のことが好きなんですね。
ジャッキーに「あなたと一生比較される。あなたはパーフェクトマザー。家庭の幸せはあなたを中心にまわっている。アンナの結婚式で”ママがここにいれば”と思われることが不安なの」と言います。
ジャッキーは「(アンナが)そう思わないことが不安なの。アンナは二人を愛せるわ」と初めて本心を明かします。
そして「私は過去を あなたは未来を担って」とイザベルに子供達を託すのです。

どんなステップファミリーでもこんなに上手くはいかないのが現状でしょうね。
でも嘘くささはありません。
やっぱり俳優の上手さでしょうね。

そうそう参考にして欲しい場面がありました。
これからプロポーズしようと思っている人、是非やってみてください。
成功するかどうかは保証しませんが、あなたの腕次第。

ベッドで目を覚ましたイザベルにルークは小箱を渡します。
その小箱には糸巻きが入っています。
その糸巻きから糸を取り、ルークはイザベルの指に糸を結わえます。
すると、なんと指輪がスルスルと糸をすべって指に・・・。
ロマンチックですね。

私ってこういうベタな映画が好きなんだなと思いました。
サウンドトラックを買って映画のように「Ain't No Mountain High Enough​」で踊ろうかとも思っています。(ダイアナ・ロスの歌を知っていたのですが、映画ではマービン・ゲイとタミー・テレルが歌っています)
ダイエットになるかしら?