Grazia編集部 『ニッポン・ビューティ 本物の女たちの美しい生き方』2009/06/28

題名だけを見ると、な~んだ美容のお話ねと思うかもしれませんが、違うんです。
この本には20人の「美しい」女性がいるんです。それも80歳、90歳の。
見かけだけの美しさをいうなら、10代、20代の女の子の方が、そりゃあ美しいでしょう。
でも、内面の美しさをいうならば、無垢の美しさもありますが、年輪を重ねた美しさというものの方に軍配があがるんではないでしょうか。
瀬戸内寂聴(作家)、三木睦子(元総理大臣、三木武夫夫人で三木武夫記念館館長)、高野悦子(岩波ホール総支配人)、佐藤初女(『森のイスキア』主宰)、黒柳徹子(女優)、森英恵(デザイナー)、田辺聖子(作家)などがインタビューに答えています。
彼女達の時代は、女性が社会進出をするなどということが、今ほど簡単ではなかったはずです。
彼女達はそういう時代に生き、それ以前にあった女性としての生き方を変えていった人たちです。

そのなかでも印象的だったのが、シスターでノートルダム清心学園理事長である渡辺和子さんです。
彼女の父親は二・二六事件で凄惨な最期をとげた教育総監渡辺錠太郎です。
彼女が9歳の時に、父親は目の前で殺されたのです。
その父に対して、彼女は「いい時に死んでくれた」と言います。
生き残っても、戦争反対の立場だったし、相当な地位になってA級戦犯として絞首刑になったにちがいないからと。
この言葉は父から愛されたという記憶から来たものなのです。
彼女は自分を傲慢である、意地が悪い、口答えをしようと思えば結構できる・・・などと素直に語っています。
しかし、そういう欠点を持っていても、「意志の力」で「自分が理想とする」、「平和を愛する」私でいようとしている。
彼女でさえそうならば、私なんかどうしようもないですねぇ。

「人は自分の力で幸せになることができる」

もう一人、紹介したいのが、佐藤初女さんです。
彼女のことはブログでも2回ぐらい書いていますが、本当に地に足をつけたくらしをしています。

「みんな、頭ばかりをたくさん使って、体や心のことを疎かにしているのよね。だけど体と心と頭がちぐはぐだと、うまくは生きられないですよ。」

「幸せは今、ここにあるんですよ。」

どうしようもない現実にくじけてしまいそうな時、読んでみると、ちょっと頑張れるかもしれませんよ。

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