高橋 克彦 『パンドラ・ケース よみがえる殺人』2011/01/14



浮世絵研究家、塔馬の大学時代に関わる殺人事件です。塔馬は大学時代喫茶店研究会に所属していました。
研究会のメンバーは塔馬の他に長山(推理作家)、吉秋(製薬会社課長)、築宮雅光(神宮)、雅光のいとこの築宮啓子(女優)、寺岡(病院長)、名掛(文芸雑誌の編集者)、そして行方不明になっている半田。

喫茶店研究会のメンバーたちは白湯温泉にタイムカプセルを埋め、誰かが死んでから13年目にカプセルを開けようと約束していました。

パンドラと言われていた半田緑が行方不明になってちょうど13年目。
残りのメンバー7人がタイムカプセルを埋めた白湯温泉の鄙びた温泉宿に集まります。

パンドラは陰気な女で、何故研究会に入っていたのか、みな不思議に思っていました。カプセルを埋めた時、彼女が自分が最初に死ぬと言っていたことを、みな覚えていました。

カプセルを掘り返してみると、一人一枚ずつ思い出の新聞記事を入れたはずなのに、出てきた記事は13枚。
そして、パンドラのものと思われる箱にはひからびた指と指輪が入っていました。

一体誰が掘り返して、何故新聞記事を入れたのか。そして指は誰のものか。

みながそれぞれに自分の入れた記事を言いますが、みな本当のことを言っているとは限りません。

そんな折、雪で閉ざされた温泉宿で殺人事件が起こります。メンバーの一人が殺されたのです。
それはパンドラの事件とどういう関係があるのか。
次はメンバーの誰が殺されるのか。


残念ながら、私にとって一番苦手な日本のミステリーの典型です。設定が古臭くて、なんかあだ名が古~い(ダサい?)。
半田という女も魅力が全くなく、殺人を犯した理由もありきたり。
塔馬は浮世絵関係の謎解きをしていた時の方が魅力的です。

この本を貸してくれた人は高橋さんの歴史物の方がおもしろいと言っていました。
実は『緋い記憶』というのも読んでみたのですが、ホラーが入っていて私の趣味には合いませんでした。読むのは浮世絵関係が歴史物にしますわ。

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