東野圭吾 『マスカレードホテル』 ― 2012/03/26

図書館に東野圭吾の本があったので、借りてきました。
私の中で東野圭吾ほど本によって好き嫌いの分かれる人はいません。
『麒麟の翼』と『真夏の方程式』は面白かったです。
『マスカレード・ホテル』はこの2つに比べると、私の中では「ちょっとね」という感じです。
でも、お仕事小説として読むと、とっても面白いです。
ホテルのフロントの仕事って奥が深いんですね。私には想像のつかない仕事でした。ふむふむ度が結構高いです。
ホテルマン志望のみなさん、読んでみてください。
もちろん、東野圭吾ですからミステリーですが・・・。
舞台になるのが、都内の高級ホテルである「ホテルコルテシア東京」。
都内で起こった3件の殺人事件が同一犯による連続殺人であると警視庁は認定し、残された犯人のメモから次の殺人が計画されている場所が「ホテルコルテシア東京」であると推測しました。
そのため「ホテルコルテシア東京」は警察の捜査に協力することになります。
潜入捜査を行うことになり、捜査員がホテルマンの振りをすることになります。問題になるのは、刑事は目つきや顔つきが悪い人が多いということ。(私は刑事さんのお友達も、お世話になったこともないので知りませんよ。色々な本に書いてありますからね)
そこで白羽の矢が立ったのが新田警部補と数名の人相のよい(?)刑事たち。
新田はフロント・クラークに任命され、彼の面倒を見るのが優秀なフロント・クラークの山崎尚美。山崎は新田をビシバシ指導します。
若い山崎に指導され、面白くない新田です。
「俺は刑事なのに、なんでこんなことしなくちゃなんないんだ」
ホテルとしては新田のせいでお客様に不快な思いを持たれると死活問題です。それにフロント・クラークはホテルの顔ですから、厳しく指導しますわね。
最初は最悪の印象だった新田と山崎の関係がどう変わっていくのか。
そして、彼と組むことになった品川署のやり手刑事は犯人を追いつめていけるのか。
書くすべてのミステリーにベストを期待してはいけません。
しつこいですが、お仕事本としてお勧めします。
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