和田はつ子 『天下一の粥 料理人季蔵捕物控』2021/01/24

東京に雪が降るというので、期待してたのに、雪はどこに行ったの?
犬たちを雪の上で遊ばせたかったわ(ウソ)。
うちの犬は冷たい雪が大嫌いです。
「マ~マは喜び庭駆けまわる イヌは布団で丸くなる」が現実です(笑)。
雪国の犬しか「庭駆けまわ」りしません(たぶん)。


なんと江戸でも質の悪い風邪が大流行。調べてみると、一膳飯屋や居酒屋、蕎麦屋、汁粉屋、水茶屋、甘酒屋、楊弓屋等の人が集まるところに出入りして、伝染する者が多いとわかってきました。
そのため市中の食べ物屋が休業せざるを得なくなりました。(コロナ禍の東京と同じですね。)
一膳飯屋の「塩梅屋」も店を閉めざるをえませんでしたが、北町奉行烏谷椋十郎から持ち帰って食べられる、滋味豊かな素材を使ったものを、流行風邪がおさまるまで作り続けてほしいと頼まれます。一膳飯屋「塩梅屋」から煮売り屋「為朝屋」になれというのです。
とりあえず売れない魚を使った持ち帰りの粥を拵えて売ることにします。
そればかりか烏谷は老中首座の鍋田鶴右衛門のために長寿膳も考えて欲しいと言うのです。
ちょうどその頃、三吉は両親ともどもこの風邪に罹ってしまい、店には来ていないので、季蔵一人で店を切り盛りしていましたが、松次親分や伊沢蔵之進とその妻、おき玖が手伝ってくれることになります。
そんな折、季蔵を兄貴と呼ぶ船頭の豪助は思い人、瑠璃によく似たお里奈という娘を人手の足りない塩梅屋で働かせて欲しいと言ってきます。
お里奈は料理の腕は三吉以上だし、ケチの付け所のない人です。季蔵がまさか・・・と思いましたが、杞憂に終わりました(よかったわ)。

お粥売りの方は軌道に乗ってきたのですが、厄介事がやってきます。
一つ目は、大川の河原の死体で、身に付けていた薬袋に高価な上に容易に入手できない強闘金人参丸という流行風邪に効くという評判の薬が入っていました。
二つ目の厄介事は、豪助が彼の妻のおしんが梅干しを仕入れている所に行ったところ、土間に老爺が胸と腹を刺されて死んでいて、気が動転した彼は『漬物みよし』という妻の店の名が染め抜かれた手ぬぐいを落としてきたようだと言うのです。
季蔵は調べを始めますが、一見何の関係もなさそうな二件の殺しだったのに・・・。

美味しそうなお粥の作り方が詳細に書かれています。
ちなみに我家は七草粥以降、お粥が気に入ってしまい、ほぼ毎日お粥を食べています。おかずがあるので、本の中に書いてあるようなお粥は作りませんけどね。
一応このシリーズは捕物控ですからねぇ、料理に興味のない人は飛ばして読んでください。
そろそろ季蔵と瑠璃がどうなるのか、どうかして下さい。じれったいですわ。

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