「名建築で昼食を 大阪編」を観る2023/04/13



昨年、テレビ大阪開局40周年で放送された「名建築で昼食を 大阪編」がアマゾンのプライムビデオで観られました。
池田イライザさんは髪を短くし、ちょっぴり大人っぽくなっています。


大阪は仕事で一度しか行ったことがなく、観光をしていないので地理的なことがわからなくてちょっと残念でした。

<エピソード1・綿業会館>
春野藤は、大阪の出版社に勤めている大学時代の友人の堀川美和の母親が病気になり、美和が滋賀の実家にしばらく帰らなければならなくなったため、亀の世話を頼まれる。
仕事は在宅勤務で、ちょうど有給休暇を消化しなければならなかった。それに師匠の植草千明が関西の名建築巡りをしていることをsnsで知ったので引き受けることにした。
千明にしばらく大阪にいるとメッセージを送ると、早速返事が来る。
「時間があったら建築のワールドツアーに行きませんか?」

二人が行った先は大大阪時代の代表的建築、綿業会館。世界中の建築様式が使われている建物だ。
(「大大阪時代(だいおおさかじだい)」とは1920年から1930年代、大阪市が人口・面積・工業出荷額において国内第一位で、当時の東京市を凌ぐ世界有数の大都市へと躍進していた時代のこと。フリー百科事典『ウィキペディア』より)

綿業会館は見学会に申し込むと中を見ることができます。
見学したい方はここをクリック。

<エピソード2・生駒ビルヂング&芝川ビル>
朝、植草がいつものように散歩をしていると、カワセミの写真を撮っている老人が「そのカメラでは撮れないよ」と言ってくる。カワセミなんか撮りたくもないのに…。
植草には気にかかる青年がいる。彼は挨拶をする植草を無視するのだ。気にしなければいいのに、何故かその青年のことが気になり、腹を立てる植草。変な人ねぇ。彼を「挨拶しない男」と名づけるんですから。
そんな彼に警官が職質をしてくる。ひょっとして植草は警官に職質されやすい人なのかな、笑。
何かがずれている、大阪に馴染んでいないのかと悩む植草。
昔なじみの「喫茶みさ」で女将に愚痴る植草。女将は彼に京都にいる姉に会いに行ったのかと訊くが、植草は弟子が大阪に来ているので名建築巡りで忙しいと言い訳をする。
彼は「大阪の銀座4丁目で名建築を見ませんか?」と藤にメッセージを送る。

二人が行った先は大大阪時代のランドマークでアール・デコを基調とした生駒ビルヂングとマヤ・インカを思わせる装飾の芝川ビル
二人は芝川ビルの地下一階にあるフランス風ベトナム料理屋でランチをする。

帰宅後、休暇中にもかかわらず上司から電話が来て、仕事のやり直しを命じられる。
たまたま帰って来た美和に愚痴るが、美和に「気にしたって仕方ない。他人のことはどうしようもないから。エネルギーが漏電しているよ」と軽くいなされる。

<エピソード3・船場ビルディング&大阪農林会館>
友人の美和は三浪をして大学に入った。そのためか人と浅くつきあい、踏み込んで欲しいときも踏み込んでこない。そんな美和に藤は不満を持っていた。
鬱々としている時に「呼吸している名建築に行きませんか?」というメッセージが来る。

今回の名建築はオフィスと住居を併せ持った船場ビルディングと1930年に建てられたレトロな雰囲気の商業ビル大阪農林会館
ランチは農林会館の地下にあるイタリア料理の「コロッセオ」で。
ランチを食べながら、ついつい藤は植草に美和のことを話してしまう。
植草は「その人はきっと他人より自分に勝ちたいんじゃないかな。自分が納得いけばいいんじゃないかな」と答える。

喫茶みさでコーヒーを飲みながら、植草は挨拶をしない男のことを話す。
女将に「相変わらず心が狭いなぁ」と笑われる。
姉に会いにいったか訊かれ、ごまかす植草。
「僕は人にアドバイスできるほど偉くないんだけどなぁ」というと、「ええんじゃないの。訊きたくない人には最初から訊かへんやろ」と言われる。

<エピソード4・日本銀行大阪支店&大阪ガスビルディング>
植草が毎朝の散歩に行くと、相変わらず挨拶しない男は彼を無視し、カワセミ狙いの老人からは「望遠レンズじゃないと無理」と言われ、前と同じ警官から職質される。
喫茶みさで女将に愚痴る植草。

「最近、電池の持ちが悪いんですよねぇ。自分自身をしっかり充電しても、夕方ぐらいには電池が切れちゃう。確かに穏やかに過ごした日は電池の持ちがいい」
「せやけど、穏やかに過ごそう思うと、その心持ちになるために結局結構な努力しているよぉ」
「そうなんですよ。結局いっぱい電池使っちゃうんですよぉ」
「まあ、お互い修行やね」
「はい」

藤のところに「御堂筋を見守ってきた名建築に行きませんか?」というメッセージが来る。
今回の建築は1903年に日本の近代建築の父と言われた辰野金吾により設計された日本銀行大阪支店(見学のご案内)と1933年に誕生した大阪ガスビルディング
ランチはガスビル食堂で。

藤はまた美和のことを植草に話す。
「その人はきっと優しい人なんじゃないかな」という植草。
「マイペース過ぎてそこまで考えていないんじゃないかな、ちゅうか…」
「心優しい人は、優しいという自覚がない」
「う~ん…」

この日、上司からプレゼンが失敗したという連絡が来る。
はっきりと主張しなかった自分に腹が立つ藤。
家に帰ると美和がいたので、藤は彼女に思っていたことを告げるが、美和は「ホントに私の心配してる?」と藤に訊く。

<エピソード5・神戸女学院>
美和が帰った後に彼女の高校時代の友だちが本を返しに来る。
「彼女に高校の時からあんな感じなんですか」と訊く藤。
美和は気を遣う、思慮深い子だったが、「ちょっとお母さんが色々大変な時期があったみたいだ」と答える友人。
「美和は三年かけて自分で大学へ行ける環境を作った。浪人してるとき私にいってん。過去や未来を考えるのを止めた。今を大事にするって」
自分の浅はかさに気づく藤。
そこに「名建築にクローバーを探しに行きませんか?」というメッセージが。

神戸女学院はアメリカの建築家ウィリアム・メレル・ヴァーリズにより1933年に建てられたスパニッシュ・ミッション・スタイルの建物で、一つ一つの建物ごとにデザインが異なっている。
もちろんランチは学食で。

屋上で景色を見ながら話をする二人。
植草は姉に会いに行かない理由を、藤は相手のためだと言いながら自分の不満を押しつけていたことに気づいたことを話す。
そうすると植草が色がバラバラな瓦のことを語る。

「違うものが集まることで不思議な調和が生まれてより美しくなる。面白いよね」

藤は自分と美和は何色かなと思う。
家に帰ると美和がいた。美和とコーヒーを飲みながら穏やかに話す藤。

<エピソード6・大阪市中央公会堂&大阪府立中之島図書館>
朝の散歩で植草が挨拶しない男に「おはよう」と言うと、相手が「おはよう」と答えた。カワセミ撮りの老人には音を立ててしまい、「チッ」と舌打ちされたが、いつも犬に吠えられるのに、吠えられず、植草は気分がよくなる。
「喫茶みさ」の女将に仕事の目途がついたので東京に帰ると伝える。

藤のところに上司からメールが来て、すぐに次のプレゼンに向けて動き出すことになる。彼女の引きづらないといういいところを考えたら憂鬱にならなくなった。
そろそろ東京に戻る時期だ。
そこに「大阪のシンボルに行きませんか?」というメッセージが。

二人が訪ねたのは1918年に完成したネオルネッサンス様式の中央公会堂と1904年につくられた大阪府立中之島図書館
ランチは図書館の二階にあるカフェ「スモーブローキッチン」で、デンマークの伝統的家庭料理のスモーブローをいただく。
スモーブローはオープンサンドのことで、「デンマークのお寿司」と言われているようだ。

植草は挨拶を返してくれた挨拶をしない男のことを語る。

「嫌な人って単に自分の気分の線上にあるんだよね。
腹の立つ原因って相手じゃなく、実は自分にあるってわかったよ。
僕は電池の持ちが悪いから」
「私は漏電しているって言われました」
「じゃあ、仲間だ」

二人はちょっとだけ成長したと言いますが…。



このシリーズではイライザさんの着ている服が可愛くて好きです。
もともとモデルさんらしいので似合いますね。こんな素敵な服、どこで売っているのか気になります。

今回の建物の中で特に気にいったのが船場ビルディングと神戸女学院です。
船場ビルディングには住んでみたいし、神戸女学院では学んでみたかったです。
大阪に行くことがあったらスモーブローを食べに中之島図書館に行きたいです。

建物はどこもよかったのですが、なんか二人のこだわりというか性格というか、変なところに悩むところが面白かったです。
植草はどことなくヘンなおじさんで、藤は考えすぎでいじいじと悩むタイプなのよね。

次はどの町のどんな建物を紹介してくれるのか、楽しみなシリーズです。
続きはありますよね…。

(東京編のブログはこちら

コメント

_ ろき ― 2023/04/14 02時51分37秒

名建築めぐり、いいですね。見たいな。
食事とトークの場面はなくてもいいくらいですが(あったほうがいいか・笑)。次に行くときはここを訪ねようと思える場所ができるのは素敵です。

_ coco ― 2023/04/14 17時12分49秒

ろきさん、トークはどうでもいいのですが、私的には食事はあって欲しいです。
美味しいものを美しい食堂で食べるのって消化にいいでしょうww。
そのうち日本の建物だけではなく、海外に行って欲しいわ。
そうなるには何十年もかかるかな。日本の地方にも名建築が多そうですものねぇ。

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