加納朋子 『1(One)』2024/02/19

<駒子>シリーズ、『ななつのこ』『魔法飛行』、『スペース』に続く四作目。
二十年ぶりの新作ということです。


「ゼロ」
ゼロはレイちゃんのわんこ。
彼女が大学生になった春に一家に迎え入れられた。
大学生になってレイちゃんはパン屋でアルバイトを始める。
ところが、そのバイト先にストーカー男が現れる。
ゼロは知っていた。そのストーカー男はゼロたちのお散歩の時に跡を付けていた奴だと。
ゼロはレイちゃんのために一肌脱ぐ。

「1(One)前編」
ぼくはぼくだけの犬が欲しかった。
小学校一年生の夏に山の多い町に引越した。
隣の家が白い大型犬、シロを飼っていた。
シロはケンちゃんの犬で、生後六ヶ月ぐらいの時に彼の祖父が山で拾ってきたという。ぼくはケンちゃんと一緒にシロの面倒をみる。
シロは散歩に行くと山の方へ行きたがる。
たぶんいっしょに暮らしていた黒犬に会いたいのだ。
ある日の夜、黒犬がシロを迎えに来る。

「1(One)中編」
わが家に犬と赤ちゃんがやって来た。
楽しいわが家だが、実は妻はあることを画策し、行動にうつしていた。
しかし、洞察力のある夫はそれに気づき、止める。
だが、因果応報。

「1(One)後編」
ワンはわが家の犬。世界一有能で忠実な愛犬。
「一(ワン)」とは、無限大の可能性を秘めた数字。
彼は幼い家族のために戦う。

どこが<駒子>シリーズなんだろうと思って読んでいたら、あるところでポンと謎が解けました。
この本は犬好きの人、特にYAや小学生におすすめです。
前の本を読んでいなくても大丈夫ですよ。

犬といえば、四国犬が次々に人を噛んだというニュースがありましたね。
はっきり言って、犬ではなく、飼い主が悪いです。
コロナ禍にペットを飼う人が増えたといいますが、マナーはどうでしょう?

どこの道にも犬のうんちが落ちています。
リードをつけずに犬と歩いている飼い主がいます。
兄犬は住宅街の道でリードをつけていない犬に二回、追いかけられましたが、それを見ていた飼い主は謝罪もしませんでした。
家の近くを犬たちと散歩しているときに、三匹の大型犬に吠えられ、襲いかかられそうになり、怖かったです。
大型犬を連れていたのは小柄な女性が二人で、一生懸命に犬たちをなだめようとしていましたが、なにしろ犬の力が強いので、抑えるのが大変そうでした。
もし持っているリードが外れたら、その犬たちはわたしとわんこに襲いかかって来たでしょう。とにかくすぐにわんこを抱えて逃げましたよ。
それから時間をずらすようにしましたが、何故か会ってしまいます。
それ以来、その犬たちがいないかよく確かめ、道を選んで散歩をしています。
この頃、会わなくなったのでホッとしています。
大型犬を飼おうと思う人はよく考えてください。
犬の力って思った以上に強いんです。あなたは犬を抑えられますか?
うちの三キロの犬だって、力いっぱいに止めないとダメな時がたまにですがあります。そういう時にママの重い体重が役立ちますけどね、笑。

そうそう、マンションの植栽のところで猫の餌付けをしている人がいるので、止めて欲しいという回覧板が来ていました。
うちの庭をどこかの猫がおトイレにしているみたいで、した後の糞は持って帰って欲しいですわ。
マンションと言えば、エレベーターの中に動物(だよね?)の糞があったことがあるそうです。

まあ、マナー違反は次々と出てきますね。
犬を飼っているわたしでさえ、これぐらいあるのですから、ペットを飼っていない方はもっと頭に来たことがあるでしょう。

これからもご迷惑をおかけしないようにしますから、よろしくお願いいたします。


「おねがいします、ワン」ペコリン。

これからペットを飼いたい人へ、本の中にあった言葉を載せておきます。

「わかっているかい?犬だけじゃない。生き物を飼うということは、命に責任を持つということだ。それは決して、いいことや楽しいことばかりじゃない。面倒くさいこと、思うようにいかないこと、不便なこと、がっかりすることもたくさんある。犬のために、別の楽しいことやしたいことを諦めたりね。ちゃんと飼おうとすればお金だってたくさん必要になる。その分、我慢しなきゃならないことだって出てくる」

一応ミステリの中に入れておきましたが、ミステリというよりも、家族とわんこの絆を感じさせられる、心暖まるお話です。
『ななつのこ』から読み直したくなりました。

コメント

_ Pomme de pin ― 2024/02/20 07時39分44秒

記事と直接関係ない書き込みで失礼いたします。アガサ・レーズンとブラウン神父の検索で貴ブログにたどりつきました。どちらのテーマも詳しく感想が書かれていてとても参考になりました。国内外のミステリやおやつの記事も楽しく読ませていただいております。厚かましいお願いで恐縮ですが…過去記事を読むときにブログ内で検索できればとても助かるのですが。

_ coco ― 2024/02/20 15時06分24秒

Pomme de pinさん、こんにちは。
わたしのいたらない感想を参考にしていただき、ありがとうございます。

過去記事の検索ですが、わたしも困っています。
今回の加納さんのシリーズ本を読んで書いているのですが、どこにあるのか探せないのです。
いつもGoogleでやってますが、探せるときと、探せないときがあるのです。
ブログ内に検索機能があればいいのですが、アサブロの機能にはないみたいです。
自分で検索機能をつけられるといいのですが、それほど詳しくないもので。
仕方ないので、作家を五十音順にしようかとも考えていますが、そうしても時系列順に並んでしまいます。
いい案があったらうかがいたいです。
よろしくお願いいたします。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2024/02/19/9660574/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。