ピーター・ ロビンスン 『エミリーの不在』2006/06/25

英国ヨークシャーを舞台とするイーストヴェイル署犯罪捜査部首席警部アラン・バンクスが活躍するシリーズの11作目だそうです。
前回までの話を読んでいないので、よくわからないのですが、バンクスは州警察本部長ジェレミア・リドルにうとんじられており、優秀な警部なのに、窓際族になっていました。
そんなある日、嫌われているはずのリドルに自宅に呼び出されます。
そこで娘のエミリーを捜して欲しいと言われるのです。
同じ年代の娘を持つバンクスは、これで自分の立場が変わるかもしれないと思い、引き受けます。
なんとかギャングのところにいるエミリーを見つけ、家に送り返し、リドル家との関係も終わりと思っていたのですが、バーのトイレで死体となったエミリーが見つかります。
コカインに混ぜられたストリキニーネの中毒死でした。
一体誰が彼女を殺そうとしたのか…。

子どもが独立し、妻とは別居、恋人とは微妙な関係。
過去の友人の失踪に負い目を持ち、エミリーの死にも自分は何かできなかったかと問い続けるバンクス。
男の美学ですね。
バンクスに惹かれながらも、彼との関係を切ろうとしていた同僚のアニー・カボットとこれからどうなっていくのか、楽しみなシリーズです。