金沢へ ―金沢21世紀美術館2010/06/12

金沢へ行って来ました。
羽田から飛行機で40分くらいで小松空港に着きます。空港から約40分で金沢市内に行けます。

二日間、とっても暑く、日差しが強かったので、辛かったです。帽子とか日傘を持っていかなかったので、金沢に着いてすぐに帽子を買いました。
私は日光アレルギーがあります。一日目は長袖を着ていたからよかったのですが、二日目は七分丈だったので、パソコンに向かい始めたら腕が火照って痒くなってきました。見てみると赤い発疹が出ています。それだけ日差しが強かったんですねぇ。

金沢は東京より暑くてムシムシしているように思います。今度から六月から九月までは東京より北以外は行かないようにしますわ。
 

大きな門と屋根があるのが金沢駅東口です。駅ナカは期待したのですが、私の好きな京都駅ほどではなく、お土産屋や飲食街もたいしたことありませんでした。

一ヶ月前にホテルを予約しようとしたのですが、何故かどこのホテルも満室が多く、不思議に思っていました。駅前で何故ホテルが取れなかったのかわかりました。「うつ病学会」があったんです。それじゃなければ、連休以外でそう簡単に満室にはなりませんよね(たぶん)。

ホテルに荷物をあずけ、一番行きたかった金沢21世紀美術館へ向かいました。途中のバス亭で小学生が乗ってきて、狭いバスがいっぱいになり、とっても騒がしく、圧迫感があって、バスを降りたくなりました。歴史の勉強をしているそうです。できれば観光客用のバスではなくて、市バスを使って欲しかったです。
 

金沢21世紀美術館は円形のガラス張りの建物です。無料で入れるスペースがたくさんあるので、ちょっと遊びに来たりできる、きさくな風通しのいい美術館です。

庭には、フローリアン・クラールの<アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3>、チューバ状の管が12個あったり、右のような三色のガラスで作った円形のものがあります。

 
カメラマンらしい中年男性がこの円形の中に女性や中学生達を入れ、歩かせたり走らせたりして写真を撮っていました。
お腹が空いたので、カフェレストランに入ってみました。
 

こんな風にガラス張りで外が見えるレストランです。特別ランチを頼みました。



金沢の野菜や肉を使っているようですが、味は今一でした。周りの人たちはパレットランチと言って、バイキング形式のランチを頼んでいました。そちらの方がよかったかしら・・・?

展覧会は「ヤン・ファーブル×船越桂  Alternative Humanities――新たなる精神のかたち」をやっています。
展覧会を見た今も、何故この2人なのか?わかりません。二人に共通するものがないように思うからです。

ヤン・ファーブルはベルギー出身の美術家です。独特の表現形式を持っている人で、私には気持ち悪いだけでした。
例えば、剥製らしい鳥や虫、自分の血で描いた絵、青いボールペンだけで描いた絵、骨を輪切りにしたのかと思えるもので作った人体・・・。
 
 
上はパンフレットの写真です。左側はヤン・ファーブルの『私自信が空になる』です。写真ではわかりませんが、実際に見ると鼻がつぶれていて、鼻血が出ています。足元にはどこから流れたのかわからない血が溜まっています。評を読むと、旧芸術と新芸術のぶつかり合い、というようなものだそうですが・・・?
彼に影響を与えたものとして、アントワープ王立美術館からのフランドルの宗教画が展示されていました。キリスト教がどのように彼に影響を与え、消化され、作品に昇華されたのか、わかりやすくはあります。でもね…。

         パトリック・ブラン《緑の橋》(右)
         ヤン・ファーブル《雲を測る男》(上)

一方、船越桂さんのクスノキによる彫刻とドローイングは、前に庭園美術館で見たのですが、その時よりもすばらしかったです。
美術館の展示室がちょうどいい大きさなのかもしれません。どの部屋を見たのか、途中でちょっとわからなくなりましたが、それも一興。
船越さんの彫刻が何体も前を向いて立っていて、後ろに彼のドローイングが飾られている展示室11(たぶん)では、思わず息を呑みました。彫刻が息をしているようでした。他に誰もいない部屋で私と彫刻が見詰め合っていたのです。
船越さんに影響を与えたものとして、日本の観音図や釈迦如来図、卒塔婆小町下絵画巻などが展示されています。
彼の彫刻に「祈り」は含まれているのでしょうか。

 
誰でも体験できるレアンドロ・エルリッヒの<スイミング・プール>です。中学生が触ってもいいですか、と言って手を入れていました。
 
 
展示室を外側から見たら、こんな感じです。開放感のある美術館です。
 

子供の遊べるところもあります。誰もいませんでした。


色鮮やかでいいですね。


本も読めます。

唯一、ジェームズ・タレルの《ブルー・プラネット・スカイ》を見るのを忘れて帰ってきてしまいました。まあ、直島で似たようなのを見たのでいいですかね。

今まで行った美術館の中で一番と言える美術館でした。
是非とも船越さんの12対の彫刻と向かい合いに行ってください。

金沢については、また明日。