コリン・ホルト・ソーヤー 『年寄り工場の秘密』2014/01/05

老人探偵団シリーズの七冊目。
高級老人ホーム<海の上のカムデン>に住むアンジェラとキャレドニアが活躍するシリーズです。


<海の上のカムデン>の近くに<黄金の日々>という老人ホームができる。
<カムデン>から<黄金の日々>に引越したトッツィがやってきて、アンジェラとキャレドニアに<黄金の日々>に幽霊が出るようなので調べて欲しいと頼む。
一階に新しく入居したい人がお試しで泊まれるゲストルームがふたつあるので、そこに泊まって入居前の下見だと偽ればいいということで、二人は<黄金の日々>に行くことにする。
二人は持ち前の性格を生かし、<黄金の日々>にいる人たちと話をし、施設のあちこちを調べ回り、幽霊の正体を見破る。
その後、二人が<カムデン>のことを話したためか、何人かが<黄金の日々>から<カムデン>へと移って来る。

そんな頃、平和な<カムデン>にまた殺人事件が起こる。
アンジェラはまたまたはりきり、キャレドニアは飽きれながらもアンジェラにつきあって事件を調べ始める。

老人たちの性格がおもしろく描かれているので、こんな人いるなと思いながら読んでいました。
人間って年をとったからといって性格がよくなるわけではなく、その反対に人の話を聞かなくなり、その人の持っている性格の欠点のような部分がとても強くなったりするように思います。
アンジェラは若い頃から人のことが気になり、余計なお世話をしてしまう感情的な人で、キャレドニアはジッと人を観察する、理性的な人だったのでしょうね。

老人ホームでは望遠鏡が必需品なんですって。
暇なので、道を歩く人や庭にいる人を観察したり、他の人の部屋の中をのぞいたりして時間をつぶすそうです。
まあ、やることがなければ仕方ないのでしょうね。

このシリーズもあと一巻しかないそうです。
好きなシリーズだったので、ちょっと残念。
あとがきによると作者のソーヤーさんに連絡がつかない状態で、生死不明だったようです。
生きていることがわかったそうなので、ひょっとしたら続きを書いてくれるかもしれませんね。
期待しましょう。

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