風野真知雄 『わるじい秘剣帖 1~3』2016/03/30



庭に次々と花が咲いてきます。
今週末は待ちに待った花見に行きましょう。


わるじいと書いてありますが、家族や親友から見ると「わる」なのでしょうが、傍から見ると「いい」じいです。

元目付の愛坂桃太郎は暇なので色々な稽古事をして時間をつぶしていました。
たまたま助けた芸者の珠子の娘、桃子が、愚息の子だということがわかり、そのかわいさにストーカーみたいになってしまいました。
珠子親子の住む長屋の隣に引っ越し、お座敷のある時には料亭の一番狭い部屋で一番安い飯を食いながら桃子の面倒を見、別の時には桃子をおんぶして面倒をみています。桃子にメロメロなのです
それだけでも感心しますが、桃子が無事に育つために、長屋の住人の身元を調べ監視し、桃子の周りに起こりそうなトラブルを回避しようとしますが、そのことが埋もれている悪事を暴くことになってしまいます。
桃太郎さんは頭もいいし、剣の腕もすごいという、スーパーじいじなのです。
おもしろくて思わず三巻まで読んでしまいました。

風野さんって『大名やくざ』を書いた方だったんですね。
題名のネーミングがおもしろいですね。
日本タイトルだけ大賞」などというかわった賞の常連だそうです。
見てみると受賞はしていないようです。
昨年は「やさしく像にふまれたい」が大賞ですって。
「死ぬよ!」と言いたくなりますね。

意外とおもしろかったので、次はどのシリーズを読もうかと考え中です。