風野真知雄 『いい湯じゃのう(一)』2022/02/04

風野さんの新シリーズ。
彼はユーモアに溢れた時代小説を書いています。
私はわるじいシリーズが好きなんですけど、今度のはどうなのでしょうか。


八代将軍・徳川吉宗がひどい肩凝りに悩まされているというのですが、史実なのでしょうか?

吉宗の肩凝りを癒やすための特効薬として、二代目板鼻検校に揉み治療をしてもらい、わざわざ熱海から湯を運ばせていました。
しかし、検校が三十二歳の若さで急死。その上熱海の湯が穢れたため来なくなってしまいます。
肩凝りで吉宗の不機嫌の度合いが益々強くなり、老中水野忠之と安藤信友、勘定奉行稲生正武の三人は困っていました。
熱海の湯が届かないことを聞いた吉宗は、お庭番の頭領川村一甚斎に調べさせることにします。

一甚斎が選んだのは、湯煙り権蔵です。
彼は全国の温泉は、山奥の秘湯まで全て入ったことがあり、その泉質から効能まで、全て知り尽くしたと豪語しています。
彼一人では心配なので、腕のいいくノ一のあけびをつけることにします。

その頃、江戸に「湯の神信仰」を説く天一坊という山伏が、「医者より病がなおる」と評判になっていました。
彼らの噂を聞いた南町奉行所の大岡越前守忠相は、素性を探るために天一坊に会いに行きます。
そこで弟子の山内伊賀亮からどんでもないことを聞きます。
天一坊の一番弟子、上野銀内に身体を揉まれた大岡は、上野に吉宗の肩凝りを治療させることにしますが…。

権蔵はスケベ親爺で、お湯の中では最強なのに、外に出ると最弱なんです、笑。
あけびは凄腕なのに、お嫁さんになることが夢という変ったくノ一です。
この本ではあの大岡越前はなんと自分に自信がなく、小心翼々とした男で、彼の有名な大岡裁きも、実は事件の真相は大したことがなかったので脚色をほどこしたことになっています。
まあ、お話ですから、どんなキャラにしてもいいですものね。

さて、熱海の湯は何故穢れたのか、そして天一坊は何者で、何を企てているのか、次回に期待しましょう。


昨日は節分でしたが、豆まきはせず、恵方巻きも食べませんでした。
その代わり、豆源のアーモンドハニーを食べました。


節分には全く関係ないですけどね、笑。

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