三浦しをん 『墨のゆらめき』2023/07/06



今頃、紫陽花の写真は合いませんが、気分的に涼しくなるように(ならないか)。
それにしても梅雨はどこに行ったの?

図書館の予約本がどっと届いたので、急いで読んでいます。
やっと後二冊になり、ホッと一息。
映画でも見に行こうかとも思ったのですが、暑くて止めました。
東京に住むのが長くなったので、暑さに慣れるかと思ったら未だ慣れません。
この頃汗の量が半端なく多く、黒や濃紺以外の服が着られなくなりました。
暑くて運動もやる気が出ず、体重が3㎏ぐらい増えました。
涼しくなる10月まで、極力体重を増やさないようにしなくては…。


よく人に話しかけられるという特技を持つ続力は西新宿にある「三日月ホテル」に勤めるホテルマン。
お客さまのあらゆるご要望に応えるべく誠心誠意尽くしている。

ある日、続は招待状の宛名書きを頼むために、遠田薫という書道家の家を訪ねなければならなくなる。
遠田は書の技術は一流だが、性格は人懐っこいがとりとめがないという男。
遠田にのせられ、続は遠田の副業である手紙の代筆を手伝う羽目になる。
もちろん遠田が字を書き、続が文面を考えるのだ。

遠田とはただの取引相手だから始めは付き合う気はなかったが、いつしか続の足は遠田の家に向かうようになっていく。
ところが、友だちのような存在になろうという時に、遠田から筆耕士の登録を解除してほしいというメールが届く。
衝動的に遠田に会いに行った続は、遠田の隠された過去を聞いてしまう。

この本はAmazonのAudible(朗読)との共同企画の作品だそうです。
読むよりも耳で聞いた方がいいのかもしれません。
私、耳の集中力がなく、途中で他のことを考えてしまいそうなので、Audibleは聞きません。
聞くことが苦にならない方は聞いてみてください。
お試し期間があったような…?

『舟を編む』や『愛なき世界』のような真面目な、書道家か水墨画家のお話かと思ったら、全く違いました。
男友だちのお話で、芸術がどうのこうのというものではないです。
遠田の過去が重いですが、どちらかというと、コメディタッチ。
しをんさんのエッセイ集が好きだったり、BLとかが好きな方に合うお話だと思います。
私は嫌いではないですが、『舟を編む』風のお話が読みたかったですがね。

俳優の金子信雄さんに似た猫のカネコが出てきます。
どんな猫なのか、とても見たいですわwww。