泉ゆたか 『横浜コインランドリー』&『横浜コインランドリー 今日も洗濯日和』2025/03/10

泉さんは時代小説を書く作家さんだと思っていたのですが、違いました。
こころが傷ついた人にそっと寄り添うお話を書く作家さんなのですね。


中島茜は新卒で不動産会社に入社したが、ブラック企業で、三年間勤めたが、超繁忙期である三月初旬に、後先考えずに会社を辞めた。
それから半月経つが、一歩も外に出ず、食事はウーバーイーツ、朝から晩までベッドの上でスマホの動画を見て過ごしていた。

しかし、やっとこのままではいけないと思い始め、まずは洗濯をしようと思ったのに、洗濯機が動かない。
仕方なく、スマホで見つけた近くのコインランドリー、≪横浜コインランドリー≫に行ってみる。

驚いたことに、そこはカフェのようなお洒落な空間。
今の自分の格好では入りずらいので、帰ろうとすると…。
「何かお手伝いできることはありますか?」という声が聞こえた。
声をかけてきたのは、デニム地のエプロンをした華奢な女の人。
店長の新井真奈だった。

この出会いがきっかけになり、茜は横浜コインランドリーでアルバイトをすることになる。
コインランドリーを様々な人たちが利用する。
その中には悩みを持った人もいる。
そんな人に真奈は「洗濯相談0円」を利用し、絡まった心をほぐしていく。

やがてトラウマになっていた会社のことを乗り越え、茜はクリーニング師の国家資格を取ろうと決意する。

変わった常連さんや困ったお客さんなどが出てきますが、どの人も親しくなるに従いちゃんとした人だということがわかり、安心しました。
私はコインランドリーを利用したことがありません。
外から店を覗いて見ていますが、従業員さんがいるコインランドリーは見かけたことがないです。
従業員さんがいると、私のような使ったことのないお客は安心して利用できますが、今風ではないですよねww。

そんなに多くはありませんが、洗濯する時に役立ちそうなこと、例えば、洗濯の基礎、泥汚れの洗濯の仕方、アイロンのかけ方などが出てきますので、洗濯の方法等知りたい方は読んでみると一石二鳥ですww。
こころがほっこりして、軽くなるお話です。

<面白かった漫画本>
この頃、気に入った漫画本を紹介します。
児島青の『本なら売るほど 1』です。


脱サラして古本屋を始めた青年が店にやって来る様々なお客さんと織りなす物語です。
寺田寅彦の話や粋な着物おばあさん、二人で作る秘密基地、青木まりこ、腰痛など、面白いです。
本好き、必見の漫画です。

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