イギリスについての2冊の本2008/10/15

たまたま読んだ本がイギリスに関してだったので、まとめて紹介します。
一冊目が井形慶子の『少ないお金で夢がかなうイギリスの小さな家』、二冊目が高尾慶子の『やっぱり、イギリス人はおかしい』です。

井形さんはイギリス礼賛トーンだとしたら、高尾さんはイギリスには恩を感じているけれど、でもやっぱり日本がいいわという感じです。
井形さんの書くイギリスにも、イギリスの一面があり、高尾さんの書くイギリスにもイギリスの一面があると思って読むといいと思います。

井形さんの本に、イギリスの家の延べ床面積が書いてありました。
私たちって西欧諸国の家は大きいという感覚がありますが、なんとたった50㎡(たぶん、書いてあったページが探せません)ほどだとか。へ~、ですね。
それに家は一生住むとか考えないんですって。
家族の人数によって、買い換えるようですが、新築の家なんかあまりなく、90%以上が中古住宅だそう。
よくよく考えてみると、約80%が労働者階級ですから、貴族のマナーハウスのような所にみんながみんな住んでいる訳じゃあないですものね。
町ぐるみで景観を大事にしたり、狭くても、「コージー」な住まいを考えるという意味ではイギリスに見習うべきところもありますが、日本には日本の狭いところに住むための知恵というものがあったはず。
古人の知恵を思いだそう。
そうそう、日本のホームセンターの資材がとんでもなく高いとか書いてありますが、日本ではDIYリフォームが一般的ではないですから、需要がないからかもしれませんね。
イギリスでは業者を頼んでもいつ来るのかわからなから、自分でやることが多いものね。

高尾さんの本には、政治的なこととか、イギリスの変なところが多く書かれています。
ちょっと彼女の自慢話的な話もあり、好き好きでしょうね。
でも何と言っても、実際にイギリスに住んでいる人の庶民的な感覚がわかります。
何年か前に行われた、アフリカ飢餓救済のためのチャリティーコンサート、「ライブエイド」の裏話が書いてあり、私にはショックでした。
アイルランド人、ボブ・ゲルドフが提唱して、アメリカとイギリスの当時の売れっ子ロックスター達が出演したのですが、ゲルドフは自分の売名行為のためにやったとか…。
う~ん、本当はどうなのだろう…。

すべて鵜呑みにするんではなく、イギリスにはこんな面もあるのね、と軽~く読むといい本でした。