ローラ・チャイルズ『あつあつ卵の不吉な火曜日』2009/12/20

コージー・ミステリーの新シリーズとして卵料理のカフェ・シリーズが登場しました。作者はお茶と探偵・シリーズのローラ・チャイルズです。
ローラさんはお料理大好きな人なのでしょうね。出てくる料理がどれもおいしそうで、読んでいると、よだれが出てきます。

お茶と探偵・シリーズは紅茶専門店が舞台でしたが、今回は田舎町のカフェ、「カックルベリー・クラブ」。
カックルベリーとは「ニワトリの卵」という意味だそうです。


このカフェは、医者だった夫がすい臓がんで亡くなったばかりのスザンヌが、友人二人と共同経営をしています。
共同経営者のひとり、トニは男運が悪く、夫と離婚しようかどうか悩んでいます。もうひとりのぺトラは料理担当で、夫が養護施設に入所しています。
この「中年で、希望を失いかけているけれど、根性だけはたっぷりある三人が」、カフェ経営に乗り出したのです。

「カックルベリー・クラブ」の中はというと、カフェ部分には8席のカウンター、6つのテーブル席があり、午後にはティーショップになります。
カフェの目玉は卵料理です。
これがどれもおいしそうで、食べに行きたいですね。
カフェに隣接するベーカリーでは、焼きたてパンにポテトロール、コーン・マフィン、アップル・パイやストロベリーパイが売っています。
カフェの反対側には<ブック・ヌック>という児童書コーナー。
毎週火曜日の晩に読書会が行われます。
その隣には<ニッティング・ウール>。
ありとあらゆる色の毛糸と布がそろっています。ここでは編み物教室が開催されています。 
結構大きい店だということがわかります。

さて、ミステリーですから殺人が起こらなければなりません。
 
スザンヌの弁護士、ボビー・ウェイトが書類にサインしてくれと言って、店にやってきました。
サインをして別れを告げてからしばらくして、帰還兵で「頭の方がお留守になりがち」なテディが、「ボビー・ウェイトがおもてにすわっておったぞ」と言ってきます。
わけがわからないけれど、一応見てみようと、スザンヌが外に行ってボビーの車の中を覗くと・・・なんとボビーは殺されていました。
それから店は大わらわ。殺人現場見たさにお客が大勢押しかけてきたからです。

しばらくして第二の殺人が起こります。
テディが殺されたのです。
テディが殺された次の日、ボビーのところでアシスタントをやっていたミッシーが店に来て、スザンヌにボビーのファイルがいくつか盗まれたと教えてくれました。盗まれたとわかったファイルは、ノイコメンという新興宗教のファイルとスザンヌの夫のウォルターのファイルでした。
ウォルターは一体何をやっていたのでしょうか?
それを調べるためにスザンヌは色々な人に会って話を聞きます。
そしてわかったのは、ウォルターが刑務所建設に関して収賄を行っていたことで、町から使途不明金の半分を返すように要求されていました。
ウォルターは本当に収賄をしていたのでしょうか?

では、「カックルベリー・クラブ」の朝食の目玉、卵料理のメニューを紹介しましょう。

マッシュルームのソテーと溶けたグリュイエルチーズではちきれそうなふかふかオムレツ
モンテ・クリスト風エッグ・ベネディクト、サワークリームとストロベリージャム添え
グリルしたアーティチョークの芯にベイクドエッグ、ペッパージャックチーズ、ローストガーリックを盛り付けたスランバリング・ボルケーノ
ベイクドエッグにポーク・ソーセージが埋まっているトード・イン・ザ・ホール
スコッチエッグ
エッグズ・オン・ア・クラウド
ウエボス・ランチェロス
血の池地獄の卵

どれも美味しそうです。

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