レスリー・メイヤー 『授業の開始に爆弾予告』2009/07/21

今回のコージー・ミステリーは、メイン州の田舎に住む主婦ルーシー・シリーズです。
前回はハロウィーンだったのですが、今回は新学期。
『ハロウィーン・・・』でまだ赤ちゃんだったゾーイは2歳に、セアラは8歳、エリザベスは12歳、トビーは高校一年生になりました。
ちょっとこのシリーズ、早く進み過ぎですね。
現実ではそんなに殺人事件は起こりませんから、こんなもんでしょうか。

ルーシーは、母親の看病のために休んでいる女性の代わりに、新聞社で短期間働くことになりました。
働くことに楽しさを感じたルーシーは、もう前のように家庭だけのことを考えて生きてはいけないことに気づきます。
よりよい仕事に就いて働くために、教員免許を取ることにし、大学の夜間講座に履修登録します。
夫のビルはルーシーが働きに出ることを、どうやらおもしろくなく思っているようです。
アメリカの主婦も日本の主婦と同じような悩みがあるんだなと思うところです。

ルーシーが新聞社で働いている時、警察無線から小学校に爆弾がしかけられたという連絡が入ります。
セアラが通っている小学校です。
ルーシーは新聞の編集発行人であり記者兼カメラマンのテッドにこの事件を知らせた後、学校に駆けつけました。
学校では、無事に生徒は避難できたのですが、たった一人、脳性麻痺で松葉杖をついているトミーがいません。
トミーは新しい副校長のキャロル・クレインに助けられ、キャロルは一躍時の人になります。
ところがしばらくしてキャロルが殺され、小学校では用務員が、高校ではフィールドホッケーのコーチのジョシュ・カニンガムが解雇されたりと、どうもキャロルが関係しているようです。

ミステリーとしてはそんなに凝っていませんが、一人の主婦が自分の人生をどう開拓していくのかという風に読んでみると、別の読み方ができそうです。