ヴァージニア・ローウェル 『フラワークッキーと春の秘密』2012/06/20



コージーブックスの新刊です。
クッキー屋の話かと思ったら、違いました。クッキーの用品店の話でした。
クッキーの抜型に色々な種類があり、コレクターがいるなんて、全く思ってもみませんでした。
抜型には「踊るスヌーピー」とか「王冠をかぶったジンジャーブレッドボーイ」、「走るジンジャーブレッドマン」、「ジンジャーブレッドウーマンとガール」なんていうのがあって、どんなものなのかクッキーを焼いたことのない私には想像もつきません。
ネットで調べてみると、たくさんあります。ハローキティのなんてかわいいですね。
本の中にクッキーをデコレーションする場面があって楽しそう。
いつかゆっくりとお菓子作りをしたいものです。

<ジンジャーブレッドハウス>というクッキー用品店の店主オリヴィアは朝方、一階にある店からの物音で目を覚ましました。
それは共同経営者であるマディがたてる音でした。
彼女は焼き菓子作りの天才で、その日もクッキーを焼いていたのです。

もう一度寝ようとオリヴィアが厨房から出ようとしたところに、ノックが。
それはデルロイ・ジェンキンズ保安官で、彼はオリヴィアが親しくしていた老婦人クラリスが自宅で亡くなったと教えに来たのです。
警察は過失による睡眠薬とアルコールの過剰摂取で死んだとしていますが、オリヴィアはクラリスが自殺するような人ではないと確信しています。

そんな彼女の所に、クラリスから妙な手紙が届きます。
クラリスが何かを残したというのです。
彼女が死ぬ前に店に来た時のことを思い出して探してみると、短い手紙がありました。

オリヴィアはマディの助けをかり、クラリスの死の謎に迫っていきます。

クッキーの用品店ですから、それほど美味しそうなものは出てきません。
クッキーの種類よりもアイシングで飾り付けをする方に重きを置いているようです。
クッキーカッターが謎を解くカギになっているなんて、意外性のあるミステリーでした。

あとがきにアイシングクッキーの専門店の紹介がありました。日本にもあるんですねぇ。
かわいいけれど、アイシングが甘そう。私は普通のクッキーでいいですわ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2012/06/20/6486676/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。