中山七里 『合唱 峰洋介の帰還』2020/05/04



もういちどベートーヴェン』から続くお話です。

幼稚園で保育士2人、幼児3人を惨殺した、”平成最悪の凶悪犯”の仙街不比等は、覚醒剤を使用していたため事件の記憶がないと主張していました。
そのため刑法第39条により無罪になる可能性があり、担当検事の天生は検事調べで仙街の殺意を立証しようとしますが、取り調べ中に意識を失ってしまいます。
目を覚ますと、仙街は銃で撃たれて死んでいました。
銃からは指紋が見つかり、背広からは硝煙反応が検出され、天生は仙街殺害容疑で逮捕されてしまいます。
事件が事件なので引き受ける弁護士も見つからず、困っていた天生の元へ岬洋介が現れます。
彼は天生との約束(『もういちどベートーヴェン』参照)を守るために、コンサートをキャンセルし急遽日本に帰ってきたのです。
岬は御子柴に弁護を頼み、検事である自分の父親と法廷で争うこととなります。

御子柴を始め中山さんのシリーズ物に出ているキャスト勢揃い。
小手川刑事、渡瀬刑事、犬養刑事、光崎教授などが少しずつ出演しています。
法廷の場面が少なく、すぐに犯人判明となってしまうので、その点残念です。
もっと岬の活躍場面を読みたかったですし、ドンデン返しがないし・・・。
ピアニストでありながら法廷でも有能な岬洋介はスーパーマンか(笑)。
パパ岬検事は負け戦が続いていますね。かわいそうなのでいつか勝たせてやって下さい。

岬シリーズの次回作は『おわかれモーツアルト』らしいです。
次はモーツアルトかという私の予測が当たりましたね。
誰とおわかれか心配ですけど。
デビュー10周年で一月ずつ新刊が出版されるようですが、『おわかれモーツアルト』は予定されていませんが、来年出版されるのかしら?

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