前川裕 『文豪芥川教授の殺人講座』2020/05/25



無双大学文学部の教授の芥川竜介は、名前が文豪と似ているため、小学校時代からずっと「文豪」とあだ名をつけられています。
ゼミでは日本の近代小説の文豪たち(谷崎、田宮、三島、樋口など)の名作を取り上げて議論を交わしています。
大学で教える他にそこそこに知られているミステリー作家(本人はミステリーと言うよりはサイコホラーであると言ってます)でもあるので、何故か大学キャンパス内で起きた事件の相談が次々と持ち込まれます。
彼の人の良さかもしれませんね。

大学キャンパス内で痴漢が出たり、盗撮・盗聴が起きたり、果てには殺人ですか・・・。
こんな事件ばかり起こる大学ってどうなのと思ってしまいますよね。
それに犯人が・・・。

大学内のことに詳しそうなので、どういう人かと思って調べてみたら、法政大学の教授で専門は比較文学とアメリカ文学なんですって。
まさか法政大学で起こった事件を書いたわけではないわよね。
ゼミで論じられる内容がさすが教授が書くだけあって面白いのですが、殺人のやり方とか動機が私には今一でした。
シリーズとしてまた講座を開いてもらいたいです。
でも、これ以上大学内で殺人は起こせませんよね(笑)。