麻見和史 『銀翼の死角 警視庁文書捜査官』2020/06/06

警視庁文書捜査官シリーズも7冊目になりました。
今回は今までとはテイストの違う内容となっています。
ぶっちゃけると、別に文書解読班じゃなくてもいいじゃんと言いたくなりましたけどね。
そのせいかどうかわかりませんが、今までの中で一番面白かったです。


新千歳発羽田行きの飛行機でハイジャック発生。
重病人1名を含め390名余の乗客乗員が人質となり、SITが犯人と交渉を始める。
永尾と名のる犯人は4つの要求を出し、要求が叶うまで時間があるので、「ウミガメのスープ」という推理ゲームをやろうと言いだす。

「ウミガメのスープ」とは、出題者が問題を出し、参加者は出題者に質問し、出題者はその質問に「はい」「いいえ」で答えていき、参加者はその答えから内容を推理していくというもの。

永尾の出した問題は難解で、その上、理不尽。
間違えるとペナルティーとして乗客が刺される。
いきずまったSITから要請が出て、里沙たち文書解読班がでばることになり、ゲームの正解と犯人の心理を探ることになる。

果たして無事に人質たちは解放されるのか。

一番活躍したのは飛行機に乗っていたエスコートナースとCA。
(エスコートナースとは、「自力で移動できない・移動の途中で医療行為を必要とする・医療者の付き添いが必要とされた患者に、医療のプロとして付き添い、希望の場所まで安全に送り届ける」仕事をする看護師のことです)
文書解読班は最後の方に出てきて、役立ったかなぁ?
ハイジャックがこの頃ないのは、割に合わないからなのだと納得しました。
この本は文書解読なんて忘れて読むといいですよ(笑)。
次回は文書解読の原点に戻って欲しいですね。