「教皇選挙」を観る ― 2025/05/09
もともと観ようと思っていたら、タイムリーに本物のローマ教皇がお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。
コンクラーベは無事に終わり、四回目で新しくアメリカ出身のプレボスト枢機卿が選ばれ、レオ14世と名乗るそうです。
映画館は珍しく満席でした。
原作はロバート・ハリスの『Conclabe』で、原題も同じです。
今回の日本語のタイトルはわかりやすくていいんじゃないでしょうか。

教皇が心臓発作で急逝する。
彼と親しかったローレンス枢機卿は次の教皇を選ぶ「コンクラーベ」を執り仕切ることになる。
「コンクラーベ」のために世界中からバチカンに枢機卿と修道女たちが集まる。
初めから予期せぬことが起こる。
前教皇から秘密裏に枢機卿に任命されたというカブール教区のベニテス枢機卿が やって来たのだ。
そして隔離寸前に、亡くなる直前に教皇に会っていた次期教皇候補であるトランブレ枢機卿が破門されていたという情報がもたらされる。本当なのか。
コンクラーベが始まる。
昔ながらの価値観を持つ教会に戻るべきだという保守派とリベラルで革新派の戦いだ。
ローレンスは親友でもある革新派のベリーニ枢機卿を推しているが、なかなか彼に票は集まらない。
彼が警戒しているのは、イタリア人で保守派、人種差別主義者のテデスコ枢機卿だ。
次々と教皇候補たちのスキャンダルが明らかになり、ローレンスは頭を悩ませる。
一体誰が選ばれるのか・・・。
「コンクラーベ」は新しい教皇の死去または辞任の後に行われる教皇選挙のことです。80歳未満の枢機卿が選挙権を持っていて、彼らは投票者でも候補者でもあります。
候補者の定員は120名以内と言われていますが、今回は133人が参加したので、定員の上限は決まっていないみたいです。
投票総数の三分の二以上の有効得票数を得る人物が選出されるまで繰り返されるそうです。
男ばかりの映画でしたが、赤や白の色が印象的で、コンクラーベの舞台である建物が荘厳だったので、あまり気になりませんでした。(広場に広がる白い傘の場面がきれいでした)
それよりも修道女たちが枢機卿たちの面倒をみていた方が気になりました。
女が枢機卿になれないのなら、修道士たちがやればいいんじゃないの。
スマホとかタバコとか扱う姿が、現世に生きている私たちと同じなんです。
禁欲の誓いはどうなっているのかな。
枢機卿とは言え人間ですから、色々な欲があるんですね。
今回の選挙でも私たちには窺い知れない様々な取り引きや争いがあったのでしょうね。
プレボスト枢機卿は教皇になったら「レオ」にしようと決めていたのねw。
アジア人の教皇が選出されるのはいつなのかしら。
思っていたよりも面白い映画でした。
「コンクラーベ」に興味があるなら、見に行っても損はない映画です。
そういえば、シスター・アグネスがイザベラ・ロッセリーニだとはわかりませんでした。
教皇を描いた映画に『2人のローマ教皇』というのがあります。
ほのぼの(?)とする映画なので、いっしょに見てみてもいいかも。
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