「占いタクシー・あなたの人生占います」を観る ― 2023/10/28
ボッシュの後に何を見ようかと「あなたが興味のありそうなTV番組」を見ていると、変な題名が目に入りました。
アメリカ人って占い好きとは知りませんでしたわ。
まあ、一回試しに観てみようかと思って見出すと、面白いこと。
それにしても題名が合っていません。
日本で言う占い系ではなく、美輪明宏さん系じゃないですか。

この番組の題名は「SEATBELT PSYCHIC」で、主役はトーマス・ジョン。
彼は自分のことを「psychic medium」と言い、有名人を顧客に持つプロの霊媒師で、生まれた時から幽霊が見えていたようです。
このトーマスがタクシー運転手に扮して、タクシーに乗ってくる人たちにまつわる死者の言葉、メッセージを伝えるというのがこの番組の趣旨です。
やらせではないかという噂もありますが、どうなんでしょうね。
彼のタクシーに乗ってくる人は知らずに乗るのか、番組の趣旨を知らされて乗るのか?
彼が霊媒師と名乗った時の乗客の反応を見ると、乗ってから知ったように見えますが。
そんなことよりも私が気になったのが、死者の声を聞きながら運転していて事故を起こさないかということです。
トーマスがちゃんと前を見ていないようなこともありますから、笑。
番組では幽霊を見た人を見抜いたり、葬儀社で働いている女性に何百体もの霊がついているので、事故を起こしたらいけないから降りてくれと乗車拒否したりしています。
そういうのを見ると、本当に彼は見える人だと思えますが、どうなんでしょう。
乗客は様々な人がいて、死者も様々です。
例えば病気で子どもを亡くした夫婦や、911で父親を亡くした母と子、ペットを亡くした女性、ゲイの息子に批判的だった父親などなど。
日本とは違うのは、犯罪で殺されたり、麻薬で亡くなったりする人がいることです。
死者に対する思いは共通で、どうして死んでしまったのとか、こうしてあげればよかった、自分はもっと何かできなかったのかなどと悔いたり、自分を責めたり、罪悪感を持ったりしています。
トーマスはそういう人たちに寄り添い、具体的に、優しい言葉を選んで、死者の言葉を伝えています。
一番印象的だったのが、霊媒師に懐疑的だと言った牧師が、トーマスから亡くなった妻のことを聞き、涙を流す場面です。
牧師であろうがなかろうが、肉親の死による悲しみはなかなか癒えないものなのだなと思わせられました。
20分のエピソードの中に乗客が4、5組出てくるのですが、彼らとトーマスの話を聞きながら、気づくと私も一緒に涙を流していました。
最後にタクシーから降りた人たちが癒やされ、前に向かって人生を歩んでいける様子にホッとさせられます。
信じるも信じないもあなた次第。
見始めるとそんなことが気にならなくなり、最後は自分もこのタクシーに乗り、死んだあの人の言葉を聞きたいと思うでしょう。
美輪さんがタクシー運転手に扮してくれるなら、是非お願いしたいですが、無理よねwww。
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