ボリショイ・バレエ 『スパルタクス』@東京文化会館2012/02/03



音楽:アラム・ハチャトゥリアン
振付:ユーリー・グリゴローヴィッチ
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団

<キャスト>
スパルタクス:イワン・ワシーリエフ
クラッスス:アレクサンドル・ヴォルチコフ
フリーギア:スヴェトラーナ・ルンキナ
エギナ:マリーヤ・アラシュ

[第一幕]
ローマの執政官クラッススは、勝利を収めローマへ帰還します。彼が捕らえた捕虜の中に、トラキアの王スパルタクスとその妻フリーギアがいました。
クラッススと側近たちの酒宴でフリーギアは笑いものにされ、スパルタクスは剣闘場に送られ、親友を殺すことを強要されます。
スパルタクスは、仲間の捕虜たちに反乱を起こすよう煽動します。

[第二幕]
脱走したスパルタクスはフリーギアを探してクラッススの別荘にやってきて、彼女と再会します。
クラッススの勝利を祝う宴を催しているところをスパルタクスと仲間が襲撃し、クラッススを捕えます。
クラッススはスパルタクスと一騎打ちをします。
クラッススは敗れ命乞いをします。
復讐を望まないスパルタクスはクラッススを解放します。

[第三幕]
エギナはスパルタクスの野営地を発見しクラッススに知らせます。
クラッススはすぐに大軍を送ります。
スパルタクスの軍勢との間に血なまぐさい戦いが勃発します。
クラッススの軍勢はスパルタクスを発見し、彼を槍で串刺しにして殺します。
スパルタクスの最も忠実な部下たちが彼の亡骸を奪還して運び去り、フリーギアはスパルタクスの記憶が永遠に人々の間で生き続けることを祈ります。


あらすじを辿ると、何故スパルタクスはクラッススを殺してしまわなかったのと言いたくなります。
闘いでは人として道徳的にどうというのよりも、どんなにずるいことをしても勝たなければ意味がないですよ。
歴史を振り返ると、敵に情けをかけて勝ったためしがないような・・・。

ボリショイ・バレエはお値段が他のバレエ団より高めなのですが、それでもゆるせます。というのも自前の楽団を連れてくるのからです。
音が違います。迫力があっていいです。

ガラでスパルタクスとフリーギアのアダージョを見て楽しみにしていました。
記憶していたアダージョがなかったような・・・。振付が違うのか、カットされているのか。思っていたよりもリフトが少なかったようです。私がガラでみたのはヤコブソン版かモイセーエフ版のかもしれません。マリインスキー劇場のレパートリーに入っているそうなので、いつかみてみたいです。

前回の公演でイワン君がデビューして、ドンキですばらしい飛翔を見せてくれました。その後、太腿ムキムキになってしまい残念だなぁと思っていたのですが、今回はもうドンキの時の少年の面影はなく青年になり、大人の色気がでていました。
スパルタクスはワシーリエフに適任の役ですね。
昨年の12月だったかしら、急にミハイロフスキー劇場に移籍してしまって来日を危惧していました。これが彼をボリショイで見る最後なのですね。ミハイロフスキーでどういう活躍をしてくれるのか楽しみです。

『スパルタクス』はなんといっても、勇ましい「男たち」を見るバレエです。
これは日本人男性ではできないなと思いました。やっぱり胸板の厚い男性ではないと迫力がでません。ボリショイは層が厚いので、こういうものが出来るのですね。

座席はよかったのですが、体調が悪かったためかあまりよく見えなくて、これからはかぶりつきでみるしかないかなと思いました。といってもかぶりつきの座席は滅多に手に入りませんが。

ボリショイはこれから『ライモンダ』と『白鳥の湖』を上演するようです。平日なので残念ながら行けません。『スパルタクス』を見ただけでよしとしますわ。

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