大山淳子 『イーヨくんの結婚生活』2016/05/23



大山淳子さんといえば、あの猫弁を書いた人ですね。
彼女の書くものだから、ちょっと変わった人のでる、ほんわかした小説だろうと思い買って読んでみました。
思ったような内容でした。

五人兄弟の長男がインフルエンザで突然亡くなり、お通夜に婚約者だと名のる妊婦が現れました。

夏目家の母は20年前に交通事故で亡くなり、その後、父は育児放棄をして家を出て行き、今は別の家庭を持っています。
五人兄弟を育てたのが、銀行に勤めている伯父夫婦でした。
次男は教員、三男は医師、四男は行方不明、そして五男の伊代太は家族のやっかいもののニートでした。
伊代太は人に物を頼まれると、「いいよ」と言って引き受けるので、イーヨと呼ばれていました。

長男の妊婦をどうするかで頭を悩ました伯父は、いい案を思いつきます。
伊代太と結婚させるということです。
伊代太はもちろん「いいよ」と兄の婚約者と結婚することを承諾します。

死んだ母が幽霊になって現れるところが、東京バンドワゴン・シリーズを思い出しました。
さて、イーヨと妊婦・薫の結婚生活はいかに。
イーヨはいつまで「いいよ」と言い続けるのでしょうか。

大山さんの「もうひとつのあとがき」とブログを見つけました。