マイクル・コナリー 『汚名』2021/10/30

ボッシュシリーズ、20作目。ボッシュはまだ65歳のようです。
扱うのはドラマのシリーズ5に出てきた事件です。


ボッシュはサンフェルナンド市警の予備警察官。
旧サンフェルナンド市刑務所のいつもの場所で昔の未解決事件にあたっていると、ベラ・ルルデスから連絡が来ます。ロス市警と地区検事局がやってきたと。
ロス市警の時の元パートナーであるルシア・ソトがいて驚くボッシュ。
彼らが言うには、三十年前にボッシュたちが逮捕した死刑囚の連続殺人犯ボーダーズに関する新たな証拠が出たので、再審が行われるというのです。
新たな証拠とはラボで見つかった精液で、それがボーダーズのものではなく、ルーカス・ジョン・オルマーという強姦犯のものだというのです。
自らの汚名をそそぐために過去の事件を洗い直しながら、ボッシュは異父兄弟のミッキー・ハラーの力も借りることにします。

その一方、モールの薬局に強盗が入り、経営者の父親と息子が殺されます。
調べていくと、息子がカルフォルニア州医事当局(MBC)に、パコイマにあるクリニックがオキシコドンを過剰処方しているという告発状を送っていました。
MBCには元パートナーのジェリー・エドガーがいて、彼との話から殺人事件の裏にロシア系シンジケートによる処方箋工場商売があることがわかります。
ボッシュは麻薬取締局のチャーリー・ホーヴァンと組み捜査を行うことにしますが、ホーヴァンから潜入捜査を提案され、ボッシュは承諾します。

懐かしいエドガーの登場ですが、どうもボッシュとエドガーのパートナー関係はドラマとは違い上手く行っていなかったようですね。
パートナー関係が本物かどうかわかるのは警察官緊急救援要請コールがあった時だそうです。猛スピードで車を走らせているあいだに、互いに自分の側の道を見て、車がいない場合に「クリア」と言うそうですが、言われた時に反対側を確認するかどうかでわかるというんです。
ボッシュはエドガーが「クリア」と言っても反対側を確認しちゃったそうです。
そういえばドラマではジョンソン&ムーアは「クリア」と言ったから安心して車を走らせたのにパトカーとぶつかってしまい、怒って喧嘩していましたね。
パートナー関係の危機だったのですね。

ボッシュがエドガーと飲んだバーボンの「パピー・ヴァン・ウィンクル」って一体いくらなのでしょうか。
調べてみると23年32万、20年で15万、15年で23万ぐらいです。
高いバーボンですが、車を買えるというのは言い過ぎですね。

エドワード・ホッパーの『ナイトフォークス』という絵のことも出てきたので、載せておきます。


1942年に描かれた絵で、シカゴ美術館にあるそうです。
「NIGHTHAWKS」とは「夜更かしする人・夜遊びする人」のことだそうです。
ボッシュは窓側の後ろ姿の男ですね。

次作は潜入捜査で知り合った女性の娘の事件の捜査をするようです。

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