水村舟 『県警の守護神 警務部監察課訟務係』2024/03/01

第二回警察小説新人賞受賞作。
第一回でも最終選考に残っていたそうです。


<第一部 H署地域課>
桐島千隼はメダリストでもある、元競輪選手の新人警察官。

ある日、女性の悲鳴が聞えたとの通報があり、千隼と牧島巡査部長はパトカーで出動する。
途中で少年が乗っているオートバイと出会う。
少年はパトカーの行く手を遮るように蛇行運転をはじめたが、バランスを崩し、倒れ、少年はオートバイから振り落とされてしまう。
千隼は牧島に止められたが、少年を助けに行くが…。

千隼が気づくと、そこは病院だった。
スマホで行くはずだった現場のことを調べてみると、駆けつけた女性警察官が拳銃を一発発砲したという記事があった。
防犯カメラに発砲の瞬間が写っていたらしく、動画がネット上に拡散していた。

バイク事故のことを調べると、バイク事故の現場に車が突っ込み、バイクを運転していた少年と、居合わせた警察官が撥ねられ、車は現場から逃走し、少年は搬送先の病院で死亡が確認されたという。

思ってもみないことが起る。
千隼が少年の遺族から、事故の責任を問われ、訴訟を起こされたのだ。
千隼は警察署内での勤務を言い渡される。
しかし、いつまで待っても本部の裁判担当は現れない。
千隼が警務部監察課の訟務担当係に電話をしてみると、警察学校の教官だった瀬賀俊秀警部補が電話に出た。
千隼は心身の不調を訴えているので、総務担当に面会させることができないと、副署長に言われたというのだ。
愕然とする千隼。

翌日、瀬賀と荒城巡査長がH署にやって来る。
荒城は裁判官から転職した、弁護士資格を持った警察官で、訴訟のプロだという。
彼の真実よりも勝利を求める強引なやり方に千隼はことごとく反発していくが‥。

<第二部 本部観察課訟務係>
千隼は瀬賀の後任として県警本部観察課訟務係に転属した。
ある日、裁判所から訴状が送られてくる。
訴訟代理人は丸山京子弁護士、訴えられたのは国田リオ巡査。
千隼が事故にあった日に向かっていた現場の事件だ。

瀬賀は勝つためには手段を選ばない。
千隼は不正には手を貸したくない。

調査を進めるうちに、発砲事件は千隼の事故とも関わっていることがわかる。
そして、次々と明らかになっていく、H署の隠蔽行為。
はたして千隼たちは勝てるのか。

民事訴訟というものは、真実でなくても、裁判官に真実だと思われればいいんですね。
「警察官の行為が違法認定された裁判例は、すぐに広まる。悪しき前例になる。こういうことをすると訴えられて負けるのか……と、警察官の行動を萎縮させるタネをひとつふやしてしまうんだ」、「俺たちは、ひとりの警察官を護るのと同時に、警察組織を、ひいては国民を護っている」と荒城が言うのもわかりますが、千隼と同様に頷けないものがあります。
民事訴訟は罪を裁くものではないというのはわかりますけど、それにしてもねぇ。

新人作家さんが書いたものとしては面白かったです。
でも、千隼や瀬賀、青山などの登場人物たちのキャラが今ひとつ魅力的ではなかったのが惜しいです。
第一回では瀬賀を主人公にしていたらしいのですが、考えなしに突っ走る千隼よりも瀬賀を主人公にした方が、書きようによっては面白いんではないかしら。
ひょっとして、コミカルなミステリを狙っている?
わたしはまっとうな警察小説が好きなので、このままコミカル路線でいくのなら、残念ですが、次は読まないかもしれません。
警察官に対する訴訟を取り上げるという発想は面白いんですけどね。


<今日のわんこ>


お座りして、遊んでくれと訴えているヨーキー。


兄は相変わらずグルグル回って、一人遊びをしています、笑。

ネレ・ノイハウス 『友情よここで終われ』2024/03/03



刑事オリヴァー&ピア・シリーズの10作目。ドイツ・ミステリ。

ホーフハイム刑事警察署首席警部のピア・ザンダーは元夫で法医学研究所所長のヘニング・キルヒホフから電話で頼まれる。
彼のエージェントであるマリア・ハウシルトが、ここ数日、音信不通だった友人の家に寄ってみると、ドアに血痕があり、何かあったのではないかと心配しているので、その家に行ってくれないかというのだ。
ピアが家の中に入ってみると、二階に右足首を鎖で繋がれた老人がいた。

行方不明になった女性はヴィンターシャイト出版から最近解雇されたばかりの元文芸部長のハイケ・ヴェルシュ。
彼女は自分の出版社を起こそうとして解雇された腹いせに、作家のゼヴェリン・フェルテンが盗作したとばらし、彼の名声とヴィンターシャイト出版の評判を傷つけていた。

動機から考えると、フェルテンが第一容疑者だが、調べが進むうちに、1983年にノワールムティエ島で起きた事故がハイケ・ヴェルシュの殺人に深く関わっていることがわかる。

読んでいくと、登場人物たちが多すぎて、誰が誰だかわからなくなってきます。
まとめてみますね。
物語の中心になるのが、ヴィンターシャイト出版を経営しているヴィンターシャイト家です。
ヴィンターシャイト出版の現社長はカール・ヴィンターシャイト。
カールの母カタリーナはヨハネス(ヨーン)・カール・ヴィンターシャイトと結婚しましたが、しばらくしてヨーンが亡くなくなり、カタリーナはカールが六歳の時に自殺します。
その後、カールは叔父のヴィンターシャイト出版社長アンリと叔母のマルガレーテに引き取られます。

「永遠の友人」は六人います。

①ゲッツ・ヴィンターシャイト:アンリとマルガレーテの息子で、三十五年前に死亡。
②ハイケ・ヴェルシュ:ヴィンターシャイト出版の元文芸部長。
③アレクサンダー(アレックス)・ロート:幼稚園の時からゲッツの友だち。ヴィンターシャイト出版の現文芸部長で、妻はパウラ・ドムスキー。
④シュテファン・フィンク:ゲッツの妹のドロテーア(ドーロ)の夫で、フィンク印刷所社長。
⑤アリア(ミア)・ハウシルト:ゲッツの元恋人。ヘニングの文芸エージェント。
⑥ヨゼフィン(ヨージー)・リントナー:ロートの元恋人。<ハウス・オブ・ブックス>のオーナー。

この他にヴィンターシャイト家の使用人ヴァルデマール・ベーアとヴィンターシャイト出版のヘニング担当の編集者ユーリア・ブレモーラがいます。
覚えられますか?わたしには無理ですわ(恥)。

そうそう、ヘニングがミステリを書き、ベストセラー作家の仲間入りをしています。びっくりしました。
彼の書いた本の題名が、今までのシリーズの題名と同じで、内容も同じだそうです。
意外な才能があったんですね。

そして、オリヴァーですが、詳しくは書きませんが、もう家庭がメチャクチャで、事件に集中できません。
彼の選ぶ女性って問題ありが多いのよ。何故なのかしら?

今まで出版された作品をGoogle検索をしてみると、なんとか八作品が見つかりました。
調べたついでに載せておきますので、興味のある方はどんなお話か見てみて下さい。


11作目は『Monster』という題名だそうです。
不可解な死や行方不明が起るらしく、次も面倒な事件の様子。
このシリーズはガッカリさせられることがなく、常に高水準を保っているところがすごいです。


<今日のおやつ>


可愛らしい缶に入ったクッキーです。
クッキーよりもレモンメレンゲ&ラズベリーメレンゲが美味しいです。

ラーシュ・ケプレル 『鏡の男』2024/03/05

スウェーデン・ミステリ。
ヨーナ・リンナ・シリーズの八作目だと知らずに買って、読んでしまいました。
読み進んでいくうちに、もう読むのを止めようとまで考えました。でも、頑張って最後まで読みましたけど。
こんなにも残酷で、暴力的で、気持ちの悪いミステリは今まで読んだことありません(たぶん)。


天文台公園で若い女性の死体が見つかる。
彼女はジャングルジムで、まるで処刑されたように首を吊られていた。
現場に駆けつけたスウェーデン国家警察国家犯罪捜査部捜査官のヨーナ・リンナは遺体の顔を見て驚く。
それは五年前に何物かに誘拐され、行方不明になっているヤンヌ・リンドだった。

遊び場に向いている監視カメラはないが、現場に向かって歩いていたり、立ち去ったりする人の姿は確認できた。
カメラに映っていた目撃者は、黒いラブラドールを散歩させている男、マルティン。彼は五年前に娘を事故で亡くして以来、精神を病んでいるという。
マルティンは被害者の写真を見て、殺したのは自分だと言ったのにもかかわらず、その後になにも思い出せないという。

ヨーナは催眠術を試みる。

マルティンの妻のパメラは犯人から脅迫を受け、養子に迎えようとしていたミアという少女が誘拐される。

はたしてヨーナはミアを見つけ出せるのか…。

ここまで読んでもどこにも気味悪いところはないと思ったあなた、それは間違いです。ここには書きませんが、本の中に出てくる誘拐された少女はものすごく酷い扱いをされていて、絶対に読むと目を覆いたくなりますよ。
このシリーズは女性たちが酷い目に遭うというのが定番なのですか?

この本だけではヨーナってどんな人なのかわかりません。
何か事件に関わり、酷い目にあって、精神が病みそうになったらしいということはわかります。
最後に出てくるサーガという女性とヨーナの関係はなんなんでしょう。
他の本の紹介文を読むと、捜査のパートナーみたいですね。
彼女、精神的におかしくなって、精神科病棟に隔離でもされているのかしら?
そうそう、最後のヨーナのターミネーター的活躍もお約束なの?
不死身かwww。
エログロが好きな方、どうぞお読み下さい。面白いみたいですよ。
(こんなところにこういう場面いるか、ということがあります、笑)

気になったのが、ヨーナの目の色のことは警察関係者の間で有名なのでしょうか?
「あなたの目の色について、みんなの話していることはほんとなんですね」と鑑識の女性がヨーナに言います。
「氷を思わせるヨーナの灰色の目」って書いてありますけど、何か目にあるのでしょうか。

なんだかわかりませんが、わたし、四作目の『砂男』をkindleで買っています。
本の説明にヨーナ・リンナ・シリーズの何作目とか書いていない、もしくは、わたしが見ていないから、買ってしまったのかな?
どうしましょ。読むのがいっぱいあるから、置いておきましょうか、笑。

世界緑内障週間2024/03/06



眼科に行って「世界緑内障週間」のポスターがあるのに気づきました。
「世界緑内障週間」は2008年から始まり、3月の上旬の一週間、世界中で様々なイベントや啓蒙活動が行われるのだそうです。
日本では「ライトアップinグリーン運動」が2015年から全国の公共施設や診療所、病院などで行われているようです。
わたしは緑内障患者でありながら、全く知りませんでした。
エレベーターを降りてすぐのところに、グリーンの明かりをつけ、ポスターが展示してあったので気づいたのです。

新潟では下記の施設でライトアップが行われるようです。


2017年のポスターに全国のライトアップの写真が載っていました。


東京の公共施設では、今のところ、鉄鋼ビル(地下フロア)と渋谷セルリアンタワー、渋谷ヒカリエで行うようです。
東京都庁でグリーンライトアップをしているらしいので、見てみたら、アララ、「東京都知事選挙の投票用紙の色にちなんで緑色にライトアップ」しているそうですwww。

緑内障に40歳以上で20人に1人、60歳以上で10人に1人、80歳以上で6人に1人がなっています。
年を取ってから見えないと、転倒しやすくなりますから、目は大事です。
緑内障の怖いところは、見えないところを見える目で補ってしまうところです。
気づいたら、視野が欠けていた、なんてことがありますから、たまに片目で見てみるといいでしょう。
ネットでもチェックできるので、「緑内障チェック」とかで検索してみてください。
(検索が面倒な人は ココ(緑内障セルフチェック)をクリックしてみてね)

<参考>
世界緑内障週間  日本版
World Glaucoma Week   世界版

この頃観た映画2024/03/08

映画館とPrime Videoで観た映画です。


平山はスカイツリーの見える押上の古びたアパートの一室に住む、渋谷区の公衆トイレ清掃員。
彼の日常はルーティンで決まっている。
近くの神社の竹箒の音が聞えたら起き、布団をたたみ、歯を磨き、顔を洗い、植物に水をやり、ユニフォームを着て、入り口に置いてある車のキーやらなにやらをポケットに入れ、外に出る。
缶コーヒーを一本買って、車で飲んだら、聞くカセットを選び、仕事へ出かける。
一生懸命仕事をし、昼休みはいつもの神社でサンドイッチを食べ、木漏れ日をフィルムのカメラで撮る。
仕事が終わったら、アパートに戻り、銭湯に行く。
その後、いつもの居酒屋に行き、チューハイを飲む。
寝る前に読書をし、眠くなったら寝る。
休日にはコインランドリーで洗濯をし、古本屋に行って本を買ったり、ママのいる居酒屋で飲んだりする。
そういう暮らしだ。
しかし、そういう暮らしにも、色々と心を揺るがす出来事が起る…。

平山の過去が垣間見られますが、彼はそんな過去を捨て、何気ない一日一日を大切に生きていこうとしています。
今を生きることの大切さを教えられ、本当の豊かさとは何なのか、考えさせられる映画でした。
それにしてもヴィム・ヴェンダースの描く東京は綺麗です。
渋谷の公衆トイレの多彩さに驚きました。
ちなみに映画で平山が読んでいた本はフォークナーの『野生の棕櫚』と幸田文の『木』、パトリシア・ハイスミスの『11の物語』です。
『11の物語』は図書館か古本屋で手に入れるしかないようです。
英語版は『Eleven』です。

予告編:「PERFECT DAYS(2023)
映画「PERFECT DAYS」Playlist


結婚をひかえた同僚と4人で、イギリスの南西部のコーンウォール地方の港町ポート・アイザックを訪れていた音楽マネージャーのダニーは、たまたま港で歌を歌っている漁師たちを見かける。
上司のトロイは面白がってダニーに彼らと契約を交すように命じる。イジメか?
仕方なくダニーはしばらく町に残って、彼らと交渉することにする。
歌う漁師たちはジムという男をリーダーにした「フィッシャーマンズ・フレンズ」というコーラスバントで、週に一回チャリティとしてコンサートを開いているだけで、あくまでも歌うのは趣味だった。
そんな彼らにダニーは契約を迫るが、彼らはよそ者には冷たく、ダニーは相手にされない。
ダニーはジムの娘の経営するB&Bに泊まり、なんとか彼らと仲良くなろうとする。
しばらくするとダニーの意気込みが認められ、やっと契約まで辿り着くが…。

実話をもとにして作られた映画です。
Fisherman's Friendsは2010年にメジャーレーベルと100万ポンドで契約し、漁の伝統ソングを収めたアルバム「Port Isaac's Fisherman's Friends」が全英チャートでTOP10に入ったそうです。
船乗りの歌ですから、結構卑猥な歌なんかもあり、映画では結婚披露パーティーで歌う場面がありますが、そんな歌を歌われちゃあ、困りますよね、笑。
お話は早々に読めちゃいますが、コメディなので、楽しく笑いながら観られます。
イギリスのたくましいイケ漁師たちを見たかったら、どうぞwww。
もちろん歌もいいですよ。
なんと日本では公開されていませんが「Fisherman's Friends 2」もあるそうです。

予告編:「FISHERMAN'S FRIENDS
    「FISHERMAN’S FRIENDS :One and all」



自動車の事故で死亡した男、トムはアトランタの路地に捨てられた母犬の子として生まれ変わる。
保護センターから逃げ出し、動物管理局の野犬狩りに捕まりそうになった時に彼を救ってくれたホームレスの女性から、フルークという名を与えられる。
彼女が亡くなってから、ランボーという犬に育てられ、成犬になる。
ランボーはフルークとテレパシーで話が出き、野犬として生きるすべを教えられる。
前世の記憶が少しずつ戻っていたフルークはランボーに反対されるが、家族に会いにジョージア州へ向かう。
元妻と息子のブライアンが暮らしている家に行くが、追い払われる。
しかしブライアンが望んだので、なんとか家に入れてもらえる。
しかし、そこに事故の原因となったジェフがやって来る。
ジェフはよく家に来ては妻に言い寄っているようだ。
怒りに駆られたフルークはジェフに復讐しようとするが…。

犬が出てくるので観ました。
最初の方の野犬生活が可哀想だったです。
今まで野犬狩りなど見たことがなかったのですが、アメリカでは当たり前なのかしら?
お話はありきたりですが、フルーク役のわんこはベストワンアクター賞ものです。

予告編:「Fluke(1995)


<近頃のうちのわんこたち>
新しいアヒルのおもちゃを買ったら、兄も弟も気にいったらしく離しません。
犬は音がするおもちゃが大好きなんです。


兄はやっと首のところをくわえられるようになりました。


弟はアヒルも海老天もどちらも好きで、くわえると離しません。面倒なので、アヒルをくわえたら、海老天を鳴らしてみせます。そうするとアヒルを離し、海老天をくわえに来ます。海老天を離さない時はアヒルを鳴かせます。そうしないとずっとくわえて離さないのです。

二匹がママに取ってみろと目で訴えていますが、二匹の相手をするとママは目が回るので、おやつを見せて誤魔化します、笑。

お散歩♡2024/03/10

パパがこの頃忙しいので、公園には行けません。
今日、やっとみんなでお散歩に行けました。


早咲きの桜が咲いています。


この頃少し寒いので、花見はいつになるのでしょうね。


アラ、珍しい。フキノトウだわ。


そろそろトリミングに行かなければなりませんね。
ボサボサのわんこたちです、笑。

ついでに、家で遊ぶわんこの姿をお見せします。


床でおもちゃを舐め舐めする兄。たくましいお尻です。


「これはぼくのアヒルちゃんです。あげません」
強突く張りのヨーキー弟。


「やっとあいつからアヒルを奪ってやった」by 兄


「ママは使えません。トロイです。こうやって海老天を取れるようにしているのに、取れません」by ヨーキー弟


「ママは駄目ですねぇ」by 兄


「ホントにママは使えません」by ワンコズ
ママはひとりで二匹を相手にしているのです。大変です。

堂場瞬一 『検証捜査』2024/03/11

「捜査」シリーズの一作目。


神谷悟郎は伊豆大島の大島署刑事課の刑事。
本土でしくじり、左遷されて二年以上になる。
暇潰しにいつものように釣りをしていると、部下の谷本が来て、警視庁の刑事部長から電話がかかって来たという。
谷本の携帯で電話をしてみると、特命だからすぐに戻って神奈川県警に出頭しろとのこと。

神谷を迎えたのが警察庁刑事企画課の永井理事官。
彼に連れて行かれたのが、古いビルの一室で、そこが特命班の捜査本部だという。
特命班のメンバーは他県警から集められた六人、警察庁の永井と警視庁の神谷、福岡県警捜査一課の皆川慶一郎、埼玉県警捜査一課の桜内省吾、道警刑事企画課の女性刑事、保井凛、大阪府警の監察官の島村。
永井によると、三年前、女性三人が連続して乱暴され、殺された戸塚事件が無罪判決になる見込みで、彼らはその事件の検証捜査をするという。

神奈川県警の妨害にも関わらず、だんだんと明らかになる神奈川県警の杜撰な捜査と隠蔽行為。
やがて戸塚事件が神谷の左遷のきっかけとなった事件と繋がりがあることがわかってくる。
一旦は諦めた神谷だったが…。

それにしても神谷はカッとなりすぎです。
一度で懲りずに、またやるとは、ちゃんとカルシウム取ってますか、笑。
大島に島流しになってから刺を失ってしまったとか言っているけど、そんなことないですよ。
訳ありの保井はツンツンし過ぎ。
そのまま行くのかと思ったら、何故か四十二歳のバツイチ中年男の神谷に心を許しちゃうなんて、ちょっと信じられません。
世の中の中年男性の望みを叶えているのかしらww。
神谷を追って大島まで行くのは、わたしなんかは不自然だと思いますけど。
まあ、話が進まないので、仕方ないですか。

などと文句を言っていますが、お話としては面白いです。
警察が本当にこんな感じだと、我々は困りますけどね。
このシリーズ、お勧めです。
わたしのように順番を間違えずにお読みください(またやっちゃったのよ、笑)。

一応出版された順番を書いておきますね。
①検証捜査 (2013年集英社文庫)
複合捜査 (2014年集英社文庫)
共犯捜査 (2016年集英社文庫)
時限捜査 (2017年集英社文庫)
凍結捜査 (2019年集英社文庫)
共謀捜査 (2020年集英社文庫)


<今日のおやつ>
甘い物は禁止とかいいながら、イチゴの美味しい季節ですので、ついつい食べてしまいます。


YATSUDOKIのイチゴのパフェみたいなもの。ちょっと物足りないかな?
某カフェのイチゴのパフェ、食べに行きたいわぁ。
行こうかな…。

トリミングに行く♫2024/03/12

トリミングにはいつもはパパも一緒に行くのですが、この頃、お仕事が忙しいのでママが二匹を連れていきました。
兄は最初はグイグイ行きますが、途中からゆっくりペースになります。
しかし、ヨーキー弟はすごいです。最後まで歩くペースが落ちません。
弟とのお散歩はママも兄も嫌です。だって疲れるんだもの。
トリミングは一緒なので、仕方なく二匹を歩かせます。


途中に綺麗なピンクの椿が咲いていました。
春が近付いているんですね。

歩いて約20分。
トリマーさんにわんこたちをあずけて一旦家に戻り、午後にお迎えに行きます。
計80分の歩きは、この頃体力のなくなったママには辛いです。
待合室で待っていると、先に来ていた夫婦のところに、看護師さん(?)が白い犬を連れて行きました。
そうすると、夫婦が「かわいい!」を連発します。特に奥さんがすごいです。
思わず笑ってしまいました。
わんこは大人しく抱かれてはいましたが、かわいいに反応せず、ブルブル震えています。
奥さんはいただいた写真を見て、「かわいい」を連発し、「写真、かわいいですよね」と会計の人に同意を求めています。
わたしは人前ではできるだけわんこラブを表さないようにしていますので、彼らの様子を見ていて、微笑ましく感じましたが、わんこ好きじゃなければ、お○○丸出しですよね。
気をつけようっと。
ちなみに我がわんこたちのいただいた写真は…。(お察しください)

さて、トリミング後の姿をお見せしましょう。
特にかわいくないですけどね、笑。


キリッとした表情の兄(親バカ)。


左下の唇にできものがある弟。しばらく様子見です。腫瘍じゃなければいいのですが。
もしかして毎日の歯磨きを嫌がるので、ちょっと強引にやってしまい、傷つけてしまったかしらと後ろめたく思うママです(ゴメンよ)。


写真を撮ろうとすると、こんなに間があきます。


ちょっと弟を動かします。兄が嫌そうですねぇ。


いつものように兄が無表情になっています。


おやつを見せると、早速兄が乗り出してきました。
キラキラとした目。おやつは偉大です。

兄を太らせることにしていますが、体重は変わらず、二匹共に3.2㎏です。
ちょうどいい体重なので、このままいきます。

まちライブラリー@MUFG PARK2024/03/13

武蔵野大学の隣にある、三菱UFJ銀行の福利厚生施設、武蔵野運動場にできた市民交流の場「MUFG PARK」に行って来ました。


今は枯れていますが、芝生が広がりそうな感じです。
芝生の上に座って、のんびりしたいですね。
前方に見えるのが「まちライブラリー@MUFG PARK」で、わたしはこのライブラリーを見たかったのです。


入り口は左端の壁の向こうにあります。
入るとスタッフさんが「こんにちは」と挨拶をしてくれます。


とても明るい室内です。
ここにある本はすべて寄贈で、誰でも寄贈できるようです。
いらない本があるから寄贈しようかなと思った、あ・な・た、甘いです。
寄贈する本にはそれぞれメッセージカードをつけ、本の思い出を一言添えなければなりません。面倒でしょ、笑。
ここにある本はすべて借りられます。
どんな本があるのか、パッと見た感じではわかりずらいです。
図書館みたいに分類ごとに並んでないみたいです。
どんな本があるかなと思いながら棚を見ていって、ピンときた本を借りるのがいいみたいです。


上にある赤や黄色などのものは箱で、「タイムカプセル本箱」といい、「”生活(いとなみ)”の記憶」を保管するものだそうです。


外にも椅子とテーブルがあり、暖かくなると気持ちよさそうです。


右側から見たライブラリー。


見学に来ているらしいグループが二組いました。


わたしが土地と家を持っていたら、こんなライブラリーを作ってみたいです。
面白い試みですね。
家の近所にあったら、利用したいです。
そうそう、カフェがあったらもっといいのですが。
コーヒーを売っているらしいトラックがいましたけど、外のバルコニーで飲食OKだといいですね。(どうなんでしょう?)

興味を持った方は、近くのまちライブラリーを探して、行ってみてください。

井形慶子 『最後は住みたい町に暮らす 80代両親の家じまいと人生整理』2024/03/15



副題に書いてあるように、この本は二年間に渡る井形さんの両親の転居に関するお話です。
60代の井形さんは東京、80代のご両親は長崎に住んでいます。
長崎の家は坂の上に建っている景色のいい、三階建ての広い二世帯住宅です。
近くに商店街も病院もなく、マイカーを手放したので、商店街まで行くには一時間に一本のバスを利用するしかありません。
「年を重ねれば、絶景御殿は高台の離れ小島。第三者の目がないと安全に住めない不安の多い家になってしまった」のです。
その上、お父さんの世話がお母さんの負担になってきました。

施設に入るより、二人で暮らしていきたいという両親の気持ちを尊重し、井形さんは少しずつ、両親の頑なな気持ちをほぐしていきます。
そこはすごいと思いました。
普通だったら喧嘩になり、最後は面倒だから棚上げにしてしまいがちよね、笑。

とにかく井形さんはこの家で二人で暮らすのは無理であると納得させ、お母様が好きな町に住みたいと思わせるように頑張ります。
お母様がマンションに住んでもいいかなと思い始めると、だんだんと依怙地だったお父様の気持ちも変わっていきます。
そしてやっとお母様が住みたいと思う町に新築のマンションを買って、引越しをすることになるのです。

しかし、問題が発生します。
そうです。家の中の物をどうするのかです。
マンションは狭いので、すべてを持って行けません。
家を売るのにお世話になった不動産屋と引越屋の社長たちがいい方だったので、この問題はうまく解決しました。そういう人に出会うことってなかなかないですよね。羨ましいと思いました。
ちょうどいいので、井形さんは遺産問題にも取組みます。
親の資産を明らかにして、遺言書作りをするのです。
もちろん、親には嫌な顔をされます。
でも、亡くなった後に大変な思いをするより、親が生きているうちにやった方が楽なこともありますからね。

そこら辺のお話は、是非、本を読んでみて下さい。
色々と参考になることがあると思います。
家とマンションの写真も載っていて、楽しく拝見させていただきました。

わたしは家族の迷惑になるし、一人暮らしになったら(わたしの方が長生きよね)狭いマンションに引越すと思うので、今から断捨離をしようと思います。(何回言ったことかww)
でもまだ物欲を捨てられませんわ(恥)。


<今日のわんこ>


昨夜、兄がなかなか寝なくてママを見張っていたので、仕方なくママのベッドの上で寝させました。
足の上に寝るとママが寝返りをうって眠れないことがわかったのか、この頃足の左側の壁の近くで寝るようになりました。
これでお互いに熟睡できます。