岩井圭也 『最後の鑑定人』2023/06/10

先週、夫の職場でコロナに罹った人がいたけれど、夫も私も症状がでていません。
コロナは風邪と同じといいますが、風邪よりも熱や喉の痛み、咳がひどいそうなので、かかりたくないです。
これからも気をつけていきますわ。


土門誠は科捜研を辞め、民間の鑑定所を開設している。
かつて彼は「最後の鑑定人」と呼ばれ、彼が鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できない、科捜研の最後の砦といわれていた。

土門は無駄を嫌い、余計な話はしない。人柄は独特だが、技術は一流。
持ち込まれる不可解な事件を科学の目で見ていき、解明していく。

「遺された痕」
工事現場で女性の死体が見つかる。首にはロープのようなもので絞められた痕、衣服に乱れがあった。
防犯カメラの映像と遺留精液のDNAから元恋人が逮捕される。
土門はDNA鑑定結果に注目する。

「愚者の炎」
郊外にある一軒家から火が出て、この家に住んでいた縫製工場で働くベトナム人技能実習生が逮捕されたが、彼は何も話さない。
困った香取判事は土門に鑑定を頼む。

「死人に訊け」
神奈川県の漁師が海底に沈んでいた軽自動車を発見。車を引き挙げると、車内に白骨化した遺体と大量の宝飾品があった。車は十二年前に借りられたレンタカーで、宝飾品は大田区内で十二年前に発生した強盗殺人事件の盗品であることがわかった。
鑑定を頼まれた土門は復顔をしたかと訊く。

「風化した夜」
ある日、六十代半ばの女性が土門鑑定所にやって来る。
自殺した彼女の娘、西村葉留佳がどうして死んだのか知りたいので、遺品を見てもらいたいというのだ。
七年前、住宅街の橋の上で四十代の男の遺体が見つかる。後頭部を殴打されており、凶器と思しき金属バットが残されていた。
金属バットについていた指紋と川原に寝泊まりしていた路上生活者・真鍋の指紋が一致し、自白したので、逮捕した。しかし、彼が犯人ではないという証言者が現れ、釈放され、その後真犯人は捕まらなかった。
聞き込みで真鍋の自白を引き出した西村葉留佳は責任を問われ、捜査本部から外され、じきに退職した。
土門はこの時、指紋の鑑定をし、真鍋の逮捕に反対していたという。
土門は自分の手で事件の決着をつけることにする。

「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」
「先入観や思想は事実を見誤らせる。我々は常にそれを意識しなければなりません」
「被疑者の動機に、正しいも間違っているもありません。あるのは、罪を犯したという事実だけです」

土門が鑑定から事実を推測し、犯人を追い詰めていく過程には驚きました。
刑事なんていらないじゃないですか、笑。
最後の「風化した夜」で土門は事実を突き止め、正しいことをしました。
葉留佳は警察官になってはいけない人でしたね。

それにしても高倉さんはひどい人です。「私、嘘がわかるんです」とか言いながら、わざと不味いオリジナルブレンドのハーブ水を飲ませるんですから。
いったい何が入っているのか、怖いもの見たさで知りたいです、笑。

ポリグラフ検査(ウソ発見)の達人(かな?)高倉さんの活躍も見たいです。
シリーズになりそうなので、次なる二人の活躍を期待しています。


<今日のわんこ>
ジトジトしていますが、今日はパパが仕事なので、一匹ずつお散歩です。


綺麗な紫陽花の花と一緒に写真を撮ろうとしますが、うちのわんこは無理なので、こんな感じになってしまいました。
紫陽花も満開です。