「マザー・テレサ」&「ヴェラ・ドレイク」を観る2006/03/05

今日は家にこもり、2本DVDを見ました。

1本目は『マザー・テレサ』。
マザー・テレサを演じたのはオリビア・ハッセーです。
『ロミオとジュリエット』でジュリエットを演じ、日本でかわいいと評判になり、その後布施明と結婚したけれど、離婚した人です。
その後、話題になるような映画には出ていなかったように思います。

実際のマザーに、私は会ったことがあります。
インドのマザーの施設でボランティアをするという企画があり、それに参加したのです。
たまたま彼女の誕生日(8月27日)があったので、カルカッタに滞在していて、なんと直接"God bless you!"と祝福を与えてもらえたのです。
しわくちゃの手と顔をした小さな人でした。

カルカッタの高等学校で地理を教え始めてから、「神の愛の宣教者会」を設立し、町で活動を始め、亡くなるまでを描いています。
彼女の活動は大河の一滴かもしれないけれど、偉大な意義のある活動でもあります。
小さな組織が大きな組織になるにつれ、複雑になっていくことをマザーは嫌っていたのだということがよく分かりました。

もう1本は、『ヴェラ・ドレイク』です。
1950年代のイギリスの話。

ヴェラは、裕福な家の掃除をしたり、母親や近所の人の面倒を見るのが好きな、家庭の主婦。
夫と内気な娘と息子の4人家族。貧しいながらも幸せな暮らしをしていました。
しかし彼女には長い間秘密にしていたことがありました。
望まれない妊娠をした女を助けるということです。
このころのイギリスでは堕胎は罪だったのです。
娘の婚約祝いをしているときに、警察が現れます。
堕胎後具合が悪くなり病院にいった娘から、彼女が堕胎をしていることが知られてしまい、医師から訴えられたのでした。
ヴェラのやっていたことを知り、苦悩する家族。
映画は彼女が刑務所に入るところで終わっています。
この後は、想像するしかありません。

昔見た古い映画の『歌う女・歌わない女』を思い出しました。
この映画の中で、たぶんイギリス女性だと思うのだけれど、誰にも知られないように、ヴェラのような女の所に行き堕胎するという場面がありました。(と思う。なにぶんそうとう昔の記憶なので、間違っているかも・・・)
堕胎はいいことだとは思わないけれど、でも罪として罰することには反対です。
昔の法律は男に有利なようにできていたように思います。
女だけでは妊娠なんかしないのにね。
いろいろなことを考えさせられる映画でした。