誉田哲也 『武士道エイティーン』 ― 2010/11/09

武士道シリーズ最終巻。
それぞれの人の過去が明かされています。
早苗の姉緑子の悲恋物語、桐谷道場の意外な過去、南福岡高校剣道部顧問、酔っ払い吉野先生の高校時代、後輩美緒の決心・・・。
私的には別にそんなにみんなの過去を明かさなくてもよかったのにとも思いますが・・・。
高校三年生になった早苗と香織。
結局、南福岡高校に残った早苗は香織との戦いを楽しみに稽古をしていました。しかし、日本舞踊から剣道に移ったため、日本舞踊の足捌きが残っていて、剣道をしている人にはありえない、内側側副靭帯損傷をしてしまいます。
顧問の吉野先生は、早苗と香織の仲に理解を示し、怪我をしているのに、インハイの団体戦に早苗を出すことにします。その上、香織がどこになるのかわざわざ電話をして聞き、オーダー(先鋒・次鋒・中堅・副将・大将と順番に試合をします)を変えてまでして、二人が戦えるようにするのです。
さて、香織と早苗との三度目の戦いはどうなるのか。そして、個人戦に出た香織は、南福岡高校のエース、レナとどう戦うのか。
なんていっても香織の成長が目覚ましいです。
一応の決着はありますが、それでも続く、武士道。
たとえ剣道を止めたとしても、人生は終わらないものね。
おもしろいです。是非、三巻そろえて読んでください。
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