十三湊 『ちどり亭へようこそ 1~3』2018/06/05



兄犬はカメラを向けると顔をそむけるのに、弟は咥えていたボールを口から離し、こういう風にポーズを取ります。
どうすればママが喜ぶのか知っている?


この頃、すぐ読める、軽い本ばかり読んでいます。
筋が簡単にわかってしまいますが、それはそれで安心して読めます。
食べ物を扱い、京都などが舞台で、主人公は自分の進路について悩み、ちょっと恋物語を入れるというのが、今のライトノベルの主流なのかしら?


京都の姉小路通沿いに、仕出し弁当屋「ちどり亭」があります。
店主は二十代半ばの女性、蒔岡花柚。
彼女は毎週お見合いをするという、本人曰く、ライフワークがあります。
が、いつも断られてばかりです。
彼女は京都の由緒ある家柄のお嬢さまで、幼い頃に許婚者が決まっていたのですが、兄が家出をして行方不明になってしまったばかりに、家を継がなければならなくなり、婚約は破棄され、それからお見合い三昧になってしまったのです。
花柚は元許婚者のためにお料理を習っていたのですが、その腕を活かし、仕出し弁当屋を始めたのでした。
実は彼女、元許婚者のことを忘れられないようです。

「ちどり亭」にはアルバイトが一人いました。
京都の大学に通っている、小泉慧太。
酔っ払って道端にひっくりかえっている時に華柚に拾われて、バイトをすることになりました。
彼のことを心配した花柚から料理を習っています。

「ちどり亭」に居座る、花柚のはとこの白河美津彦は、大学院生なのですが、お金がないと言って、「ちどり亭」でいつも無銭飲食をしています。
彼は策士で色々とやってくれます。
でも、それもみんなの幸せのためで、何をやるかは本を読んでのお楽しみ。

お弁当は家族にだけ作る特別な物ですが、私は朝起きるのが苦手なので、滅多に、いえいえ、全く作りません。
夫に作ってあげた方がいいのかしら、とちょっと思いました。
(あくまでも思っただけですが・・・)。

出てくる人がみんないい人ばかりでつまりませんが、美味しそうな料理が出てくるので、文句ないです。
ご飯に酢を入れたり、はちみつを入れたりして炊くなんて、知りませんでした。
お弁当のおかずは冷めても美味しくなるように工夫されているんですね。
お料理の世界の深さを垣間見られました。

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