伊吹有喜 『カンパニー』 ― 2018/10/13
表紙を見て、うかれたおっさんが会社で頑張る姿を想像していました。
宝塚月組が舞台化しているようなので、宝塚が何でわざわざ会社の話を?
なんて思って読んでみたら・・・。
老舗製薬会社に勤める47歳、総務課長の青柳は会社の合併とグローバル化によりリストラ候補となってしまいます。
出向先は社長の娘がプリマのバレエ団。
娘と世界的プリンシパルの高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させなくてはならなくなります。
慣れない仕事に戸惑う青柳。
私生活では妻と娘が家を出ていってしまい、離婚間近。
ふんだりけったりの青柳です。
女性トレーナーの由衣は、担当していた女性ランナーが妊娠し引退したため、リストラ候補へ。
青柳と同じくバレエ団へ出向し、高野の面倒をみることになりますが、高野は彼女に体を触らせようとはしません。
どうしたらいいの?
この2人とプリンシパル高野が絡み、おもしろい展開に。
「白鳥の湖」は無事に上演できるのでしょうか・・・。
「カンパニー」とは。
すぐに「会社」だと思ってしまいますが、他の意味もあるんです。
「人生はダンス。生きていくって、心臓が打つリズムに合わせて踊ること。違います?どうせ踊るなら、楽しく踊りたい」
「夢中になれること、好きになれること。それこそが王者の才能だと俺は思う」
たぶん、このセリフ、使われているんだろうなぁ、と思いますが、どうでしょう。
伊吹さんの本ですから、読み終わった後に明日からの元気をもらえるでしょう。
久しぶりにバレエを見たくなりました。
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