J. B .スタンリー 『バーベキューは命がけ』2011/02/22

お馴染み<デブ・ファイブ>の面々が活躍する、ダイエット・クラブ・シリーズの四作目。



前回の『料理教室の探偵たち』で急接近した図書館長、ジェイムズ・ヘンリーと女性編集長のマーフィーは一応付き合っていますが、なんかこの頃うまくいっていません。一緒に旅行に行っても、本を読んでいたいのに、マーフィーにあちこち引き回され、ゆっくりできないし、この頃はマーフィーが妙に怒りっぽかったりするし、二人のことより仕事を優先するようだし・・・。
その上、今度本を出すと言い出します。なんと、その内容が<デブ・ファイブ>のみんなが解決した事件のことだと言うのです。今まで5人のことを記事にしてくれてはいたのですが、みんなが隠したいこと(体重など)を暴露しているのです。一体今度は何を書かれるのか心配・・・。

5人の活躍を知り、ハドソンヴィル商工会議所から<デブ・ファイブ>のみんなに豚フェスティバルのゲスト審査員になってくれないかと招待状が届きます。
話し合いの結果、5人全員で出かけていくことにしました。

フェスティバルには美味しいものが沢山。それをタダで食べられるのですからウキウキしていた<デブ・ファイブ>の面々でした。
ところが、豚コンテスト以外に急にバーベキュー・コンテストの審査員をすることになり、トリマーのジリアンがバーベキュー・コンテスト出場者の男を見たとたんに、いつもの温厚な姿から豹変して、罵詈雑言を吐き始めました。この男とジリアンの関係は?
次の日、その男はキャンピングカーの中で死んでおり、ジリアンはそのキャンピングカーの中にいたため容疑者として捕まってしまいます。

友を助けるために<デブ・ファイブ>は立ち上がります。

アメリカ人はバーベキュー好きで有名ですが、そんなにバーベキューって美味しいのかしらと疑問に思っていた私です。
ところがこの本を読んで驚きました。バーベキューって奥が深いんですね。
コンテストでは豚肉、牛肉、その他の肉部門なんかがあって、その他の肉にはターキー、鶏肉、ホタテ貝、ヤギ肉、アライグマの肉(ホント?)、スパムなんかあるんです。
バーベキューソースにはいろいろなものが入っていて、その割合がどうかによって美味しさも変わるのです。
トマトソース、ブラウンシュガー、糖蜜、黒コショウ、ニンニク、醤油、パプリカ、カイエンペッパー、タマネギ、ハラペーニョ、マンゴーなどの果物、チリソース、マスタード、ナツメグ、ウスターソース、ウイスキー・・・。
すごいでしょう。
それに肉を柔らかくするために夜通し焼いているなんて、知らなかった・・・。

今回は美味しそうな料理というより、肉、肉、肉・・・のてんこ盛りで、あまり食欲はわきませんでした。

そうそう、ジェイムズのお父さんのロマンスは素敵ですね。
しかし、ジェイムズのロマンスはまだまだ波乱万丈っぽいです。