明けましておめでとうございます、ワン、ワン♫2022/01/01

我家の犬たちからの新年のご挨拶です。


「明けましておめでとうございます。僕たちはいつも元気です。今年も美味しいご飯を食べて、遊びまくります。よろしくね。」


寒いので、洋服を着てお散歩します。


寒がりやの弟。


お散歩大好き、凜々しい姿の兄。
昨年は病気もせずに、元気に遊んでいました。
今年も病気をせずに過ごしてもらいたいです。

今年のお節もデパートに頼みました。


イタリアン、中華、和食と三種類。
フカヒレが豪華そうですが、お店で食べた方が美味しいですね。
私なんかは和食のお節でいいと思うのですが…。

昨年末には久しぶりに六花亭のおやつ屋さんを買ってしまいました。


お正月らしいお菓子です。

食べ物はこれぐらいにして、恒例の昨年度印象に残った本と映画などを書いておきます。

これからも注目していこうと思った日本の作家
ほしおさなえ(『言葉の国のお菓子番 見えない花』、『言葉の国のお菓子番 孤独な月)  
青山美智子(『お探し物は図書室まで』、『木曜日にはココアを』)

男性の影で埋もれていた女性芸術家を書いた本
『曲亭の家』 西條奈加
『白光』   朝井まかて
『星落ちて、なお』 澤田瞳子

外国ミステリー
『渇きと偽り』、『潤みと翳り』 ジェイン・ハーパー
『水の葬送』、『空の幻像』、『地の告発』 アン・クリーヴス

その他の本
『魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣』 石井妙子

印象に残った映画
『ノマドランド』、『凪待ち』、『彼が愛したケーキ職人』、『三島由紀夫vs東大全共闘』

好きなテレビドラマ
『ブラウン神父』、『ボッシュ』、『グッドドクター 名医の条件』

オミクロン株がどうなるのかわからないので、まだ映画館には行く気になれませんが、ネットでも観られるので、しばらくはこのまま現状維持です。
美術展に行きたいのですが、混雑した電車を回避する方法がないので、今年も我慢かな?
とにかくオミクロン株が広がらなかったら、映画館や美術館などに行きたいと思っています。

仕事もせずにノンビリしすぎて、この前の健康診断でとんでもない数値が出てしまいました。
今年は毎日運動し、食べる物(特にスイーツ)を減らし、健康的な生活を送れるようにしようと思います。
皆さんも体に気をつけて、コロナ禍を生き残りましょうね。

アンソニー・ホロヴィッツ 『ヨルガオ殺人事件』2022/01/02

買っていたのに、図書館の本がたまっていてずっと読めずに置いておいた本です。
人気があるようですが、残念ながら面白さが未だ私にはわかりません(恥)。
評判のホロヴィッツの本には作家ホロヴィッツが元刑事ホーソーンと共に事件を解決していくシリーズ(『その裁きは死』、『メインテーマは殺人』)と『カササギ殺人事件』とこの本のように、元編集者のスーザン・ライランドが謎解きをするシリーズがあるんですね。
スーザンよりもホーソーンの印象が強かったので、いつ彼が現れて謎を解いてくれるんだと思いながら読んでいました、笑。


スーザン・ライランドは編集者の仕事を辞め、クレタ島のアイオス・ニコラオスの町で≪ホテル・ポリュドロス≫の共同所有者兼経営者となっています。
編集者の仕事を辞めたのは、『カササギ殺人事件』のせいでした。
『カササギ殺人事件』は担当した最後の本で、著者のアラン・コンウェイが亡くなり、勤務していた出版社が倒産したからです。
ホテルの共同所有者兼経営者でもあるパートナーのアンドレアス・パタキスとは結婚こそはしていませんが、年月を重ねた夫婦にありがちな微妙な状況に陥っていました。

そんなある日、ホテルにイギリス人の夫婦、ローレンス・トレハーンと妻のポーリーンがやってきます。
彼らの言うことには、スーザンの居場所を弁護士のサジッド・カーンに聞いたそうで、ウッドブリッジの近くにホテルを所有しており、ある問題についてカーンに相談したところ、スーザンに会うように勧められたというのです。
用件はフランク・パリスという男の殺人事件に関することでした。
フランクは八年前に彼らの娘・セシリーの結婚式の夜に彼らのホテルで殺され、犯人として捕らえられたのはホテルの従業員、ステファン・コドレスクでした。
ステファンは終身刑を宣告され、いまも刑務所に入っています。
しかし八年経った今になってセシリーがステファンは犯人ではない、アラン・コンウェイの<アティカス・ピュント>シリーズ第三作『愚行の代償』の中に新事実を見つけたと報せてきてから、失踪したというのです。
どうもアランは事件の六週間ほど後に彼らのホテルに宿泊し、従業員たちから話しを聞き、それを材料に、ホテルやウッドブリッジで出逢った人をモデルにして本を書いたようです。
トレハーン夫妻は、スーザンはアラン・コンウェイのことを誰よりも知っているうえにこの本の編集者であるのだから、セシリーが見つけた本の中に隠されていることをみつけられるのはスーザン以外にいないというのです。
トレハーン夫妻はスーザンに娘がいまどこにいるのか、娘にいったい何があったのかを探るために一万ポンドの報酬を申し出ます。
パートナーのアンドレアスとの関係を見直す時期にもきており、ホテル資金が枯渇しそうな状況をも鑑み、スーザンはこの申し出を引き受けることにします。

スーザンはイギリスに行き、トレハーン夫妻のホテルに泊まり、当時の関係者に話しを聞くと共に、再度『愚行の代償』を読み始めます。

『カササギ殺人事件』と同じように本の中に本が入っている構造です。
どこに手がかりがあるのか、スーザンと一緒に『愚行の代償』を読んでいきますが、お手上げでした。
わかった時には、な~んだ、そこかとちょっと意外でガッカリ。
謎が解けた後の解説みたいな所は西洋文学とか文化の素養がないと気づかないように思います。
概して読みやすいのは訳者がうまいのか、原文が平易だからなのかしら。
私にはホロヴィッツよりもクリスティの方が面白いですわ。


お正月の福袋が届きました。


ホットマンのタオルです。
コロナ前には近くの駅ビルで行われる初売りで買うのが楽しみでしたが、昨年から行かなくなったので、ネットで買うようにしました。
なんと数分で完売となりました。
水玉模様のタオルを使ってみました。あまり水を吸わなくて、残念。
福袋だから質がよくないのかなぁ…。

近藤史恵 『おはようおかえり』2022/01/03



二匹とママパパのお散歩です。
ちょっと寒いですが、4人一緒で犬たちも満足のようです。



「おはようおかえり」を私は最初に「おはよう」と「おかえり」と読んでしまい、変だなと思って調べてみると、漢字で書くと「お早うお帰り」なんですね。
意味は「いってらっしゃい」。全国大阪弁普及協会によると、「ただ見送るだけではなく、早く仕事を終えて無事に帰ってきてほしいという願いが込められた」言い方だそうです。

小梅は曾祖母、祖母、母と三代続く和菓子屋「凍滝」の娘です。
大学で学びたいこともなかったし、成績もよくなかったので高校を卒業した後、店で働いています。
妹のつぐみは頭もよく、活発な性格で、大学ではアラビア語を学んでいて、劇団活動もしています。エジプトに留学したいと言って母とよく喧嘩をしています。

ある日の朝、地震が起り、小梅と母は店が心配になり行ってみると、つぐみがきんつばを焼いていました。
つぐみは今まできんつばなんか焼いたことはありません。
この日から四十三年前に亡くなった曾祖母がつぐみの身体に乗り移ることが続きます。
曾祖母は曾祖父に渡した手紙を、彼の浮気相手から取り戻してほしいと小梅に頼みます。

小梅は言ってしまえば根暗。色々なことを考え過ぎてしまうようです。
例えば、中学校の数学の教師に「今は、女の子の方が成績がよくても、そのうち男子の方が伸びるから」と言われたことをずっと覚えていて、成績が下がるたびにやっぱりと思ったりします。
私なんかは母親が言ってましたが、「そんなもんかな」ぐらいで気にしていませんでした。
自分のことを臆病だといい、「この世の中で、なにか特別できらきらしたものを見つける人なんて、少ししかいないのではないだろうか」と若いのに思ってしまい、何もやろうとしません。
妹のつぐみは悩んでいないように見えますが、そうではないのです。彼女だって怖いんです。それでも頑張っているんです。
小梅は曾祖父の浮気相手を探すうちに、自分を見つめ直すことになり、最後は自分の殻を破り、一歩踏み出せるようになります。
「もしかすると、ちょっとダメな方が人生は楽しいのかもしれない」
こう思えたら、小梅も生きやすくなるかもね。

ファンタジーと思えるようなお話ですが、災害、差別や偏見、LGBTQ問題などが盛り込まれていて、一筋縄ではいかないお話です。でも深みがなかったのが残念。
読んでいてカレーが食べたくなりましたwww。

砥上裕將 『7.5グラムの奇跡』2022/01/05

『僕は、線を描く』でデビューした砥上さんの二作目。
眼科で働く視能訓練士のお仕事本です。
砥上さんの妹さんが視能訓練士だそうです。


野宮恭一は眼科医院で働く視能訓練士。まだ一年目の新米視能訓練士です。
不器用で人見知りなのか人慣れしていなくて、就活では連敗続き。
やっと北見眼科医院で採用されました。
しかし先輩の視能訓練士、広瀬さんに叱られっぱなし(と本人は思っている)。
自分はこんなにも使えない人間なのかと落ち込む毎日。
それでも広瀬さんは怒鳴らず、穏やかに、「私にできないことを、野宮君ができることだってあると思うよ」と言ってくれます。
男性看護師の剛田さんはそんな恭一に「ノミー、元気出せよ!」と声をかけてくれます。
写真が趣味の看護師、丘本さんにはよく荷物持ちにかり出されます、笑。
眼科に来るのは目が見えにくいと訴える小学生、カラコンを使い、角膜に異常がある女性、緑内障のサラリーマンや喫茶店マスターなど様々な患者さんです。
恭一は先輩たち、患者さんたちと真摯に向き合い、やがて一人前の視能訓練士として成長していきます。

何十年と眼科に通っているので、看護師の他に検査をする人がいるのは知っていましたが、彼らのことを「視能訓練士」と呼ぶということは知りませんでした。
(詳しく知りたい方は公益社団法人日本視能訓練士協会のHPをご覧下さい。)
彼らとは視力を測ってもらったり、機械で検査をしてもらう時ぐらいしか関わりを持つことがなく、話したこともありませんでした。
正直に告白します。いつも短時間で終わるので、楽な仕事だなと思っていました。ごめんなさい。

第三話の「夜の虹」では緑内障患者のことが書かれています。
三十代の男性患者はいつになったら良くなるか、毎回来るたびに聞くと書いてありますが、そういう人は多いのかもしれません。
たまに白内障と名前が似ているので間違えている人がいて、未だに手術をすればよくなるんでしょうと言う人もいます。
本にも書いてあるように、緑内障は治らず、目薬や手術で病気の進行を遅らせて、視野を温存していくしかないのです。
前と同じように見えるかもしれませんが、視野の欠損した部分を脳が補って、見えているように思わせているのです。

私はこの患者さんのように三十代前半で緑内障が見つかりました。
コンタクトレンズを購入する前に行かされた眼科で眼圧を測り、眼圧が高かったので視野検査をして判明したのです。
大きなお店で安いレンズを買う時は気をつけてください。併設の眼科では眼圧は測らず、目の中をちょっと見て終わりです。医師に私が緑内障だと言ってもわからなかったです。
私は左目だけが緑内障で真ん中の視野が欠けていています。
片目で見ているのですが、それでも光がまぶしい、つまずきやすい、よく物にぶつかる、階段を降りるのが怖い、物を探せないなど色々とあります。
左目の左隅の視野が少し残っているので、助かることもあります。急に左から人が来たり、自転車や車が来たりしてもわかるからです。

「緑内障気質」のことが書いてありました。
検査の数値を気にする人が多いらしいです。私もそうですが、それが当たり前だと思っていたのですけどね、笑。
視野検査の結果をもらっているのですが、これも「緑内障気質」だと思われているのかしら。

緑内障の喫茶店のマスターの言葉を載せておきます。
緑内障で目薬なんか面倒だと思っている人へ。

「一日も欠かさず、どんなときも目薬を決まった時間に差し続けるのは、難しいことです。でもね、丁寧に生きる価値はあります。正確に目薬を差し続ける価値もあります。人生というのは本質的に手作りです。自分の手と心で作っていくものです」
「自分の光を守ることには価値があります。人生を形作るのは、自分の手と行いです。自分の手で積みあげてきたものは、形は変っても、その手触りは消えていったりはしないんですよ」

私は右目は緑内障にならないとは言われていますが、眼圧が20以上あり高いので目薬を差しています。が、よく忘れます。ダメですねぇwww。

「当たり前のように見えるということは、奇跡のようなものです」

この言葉を胸に、緑内障患者であることに慣れすぎていた自分を再度見直すことにします。

*公益社団法人日本視能訓練士協会のHPに短編小説集『7.5グラムの奇跡』の朗読動画が公開されています。是非聞いてみてください。
ここをクリック。

雪の日は…2022/01/06



今年初めての雪が降っています。
積もるかどうかわかりませんが、今日はお家でのんびりします。
大雪の日に転んで頭を打ったことのあるママは雪の日を怖がっています。
滑って、また頭を打つんじゃないかと心配なんです。
滑らない靴を履けばいいのにね。

お正月にパパと持って来いと引っ張りっこをしました。


「パパ、トナカイさんを僕に下さい」


「離してください」


「パパ、いじわる」


「早くください」


「なかなか離してくれませんね」


「ください」


「うんしょ」


「パパ、取ってみて」


「楽しいなぁ」


「早く取って」


「あげないよぉ」


可愛くポーズを取って、終わりです。

一方、兄は何をしているかというと…。


後ろでゴロンゴロンをしたり…。


弟が何をしているのか、のぞいて見たり…。


こうやって邪魔しに来ますwww。
一緒に遊べばいいのにね。

お散歩に行って、ママがコンビニに寄るためにいなくなると、弟犬は歩こうとしないそうです。
ママが素知らぬ顔で、横を通り過ぎようとすると、弟はすぐに気づきますが、兄はどうなのか…?
可愛いところもある弟ですが、何しろ兄と違って一時も静にしていられなく、いつも遊ぼうと言うのでめんどくさいです。

篠綾子 『狐の眉刷毛 小烏神社奇譚』2022/01/07

雪の中、犬たちを庭で遊ばせようとすると、兄は一回りしてから、弟はすぐに家の中に入ってしまいました。
都会の犬は雪が嫌いなんですね。


ある日、小烏神社の宮司・賀茂竜晴のもとに患者の対応で遅くなった医師の泰山が駆け込んで来て、鳥居のところで狐火を見た、狐がこの神社で悪さをしようとしているかもしれないと言い出す。
とりあえず泰山を落ち着かせ、帰らした後に四谷の狐が現れる。
陰陽師の血を引く竜晴は人ならぬモノたちの言葉を聞き分けることができる。
白狐は、彼の仲間の狐の霊が執心ゆえに成仏できずに、この世をさすらっているので、その狐を見つけ出し、執心を祓ってやって欲しい、放っておけば、江戸の町に害をもたらす物の怪に転じる恐れがあると言う。

その頃、小烏神社の氏子の花枝に大奥入りした親友のお蘭から一度会いに来てくれないかという便りが届く。
会いにいってみると、お蘭はお楽と呼ばれており、将軍の寵愛をうけて部屋を賜る身分になっていた。
お楽は花枝に思ってもみなかった申し出をする。

お蘭に会った後小烏神社にやって来た花枝は、お楽が誰かに呪われているのではないかと竜晴に訴える。竜晴はそんな花枝にいつもと違うものを感じていた。
無銘の弓矢の付喪神で、鷹の姿をしたアサマは花枝に獲物の気配がすると言う。
花枝に狐の霊が取り憑いているのか…。

竜晴はアサマの主人である伊勢貞衡に花枝の知り合いの大奥の女人が呪詛を受けているようだと話す。
貞衡は大奥に勤める女中、お駒の後見人をしているので、春日局と面識があり、お駒から何か知らせが来たら、竜晴と大僧正にも報せるということになる。

花枝のところにお楽からの使者が来た後に、お駒からの使者がやって来る。
怪訝に思う花枝に渡された書状にはお楽が女たちから妬まれている、このままではまいってしまわれるのではないかと書いてあり、使者からはお楽に会った際にお駒のところへも寄って欲しいと言われる。

その頃竜晴は寛永寺の大僧正である天海に会いに行っていた。
天海には春日局に内密に打ち明けられたことがあった。
大奥のとある女人の部屋の床下から、呪詛の道具が見つかったというのだ。
それを聞いた竜晴は花枝のことを打ち明ける。

竜晴たちは呪詛した者を見つけ出せすために狐を使い、それが終われば即座に祓う
ことにするが…。

今回は狐にまつわるお話です。
狐は昔から人を騙す生き物として嫌われていたようですが、なんでなんでしょうね。
短い話や言い伝えを絵入りで載せた『御伽草子』の中に『狐の草子』や『木幡狐』、『玉水物語』、『玉藻の前』などの狐の話があるそうです。
今回は『玉藻の前』の話を基に書かれたようです。
玉藻の前は平安時代後期に鳥羽上皇の寵愛を受けたとされる伝説上の美女で、その正体は二尾(江戸時代に九尾になった)の狐で、各国の諸王を滅ぼしたと言われる大妖怪です。
陰陽師に正体を見破られ、逃亡し、那須野で発見され、武士の三浦介らに討伐されます。その怨霊は殺生石となり、近づく人間や動物等の命を奪い、人々をおそれさせたそうです。(「ピクシブ百科事典」より)

ちょっと不思議な世界を扱った時代小説です。

「ブラウン神父」シーズン6を観る2022/01/08



シーズン5あたりから、バンティがムチムチしてきたような気がしていましたが、確実に太っています。(人のこと言えませんけどね、笑)
サブリナパンツみたいな丈が短いパンツにぴったりしたセーターを着ているので目立ちます。

今回も麻薬、悪女、自殺幇助、スパイ、ナチ、近親相姦、体罰など盛りだくさんの内容です。

<エピソード1・The Tree of Truth>
シドが再登場。旅の後レディ・フェリシアのところに行ったようで、彼女からの手紙を持参します。マッカーシー夫人はプレゼントにバッグを貰い嬉しそうです。

クリスマス劇で「シンデレラ」を上演することになります。
ブラウン神父たちはオーディションに参加し、バンティは妖精、シドと神父は馬の脚(笑)、マッカーシー夫人はプロンプターになります。
マロリー警部補とグッドフェロー巡査部長も劇に出ることになり、なんとシンデレラの姉たちの役です。もちろん女装よwww。
最後にバンティは気をつかい、マッカーシー夫人に花を持たせます。

<エピソード2・The Jackdaw's Revenge>
シーズン5のエピソード6に出てきた死刑囚のキャサリンが出獄します。
彼女の死刑執行の日に真犯人が名乗り出てきたからです。
キャサリンは修道院に入り、敬虔なキリスト教徒のように振る舞い、ブラウン神父への復讐を画策します。
ブラウン神父たちが絶体絶命の窮地に陥ります。

<エピソード3・The Kembleford Dragon>
赤字のためケンブルフォード駅が閉鎖されることになり、住民たちは反対運動をします。
そんな時に駅長が何者かにより殺されます。
いくら事件解決のためとはいっても、人の家の鍵を開けて入り込んだりするのはダメでしょう。今回はバンティまでやってます。神父さん、教えたのねぇ。

<エピソード4・The Angel of Mercy>
ブラウン神父は修道院長から頼まれ、ケイトリンという女性を2ヶ月間預かることになります。
ケイトリンは優秀な女性なので、ブラウン神父はマッカーシー夫人の負担を少しでも減らしてあげようと思って、彼女に仕事をしてもらっています。しかしマッカーシー夫人は首にされると勘違いをしてしまいます。どうもバンティが面白がって、マッカーシー夫人にいらぬことを言ったみたい。
マッカーシー夫人はケイトリンが嘘を言っていることを突きとめ、ブラウン神父に訴えますが…。

介護施設に友人に会いに行ったマッカーシー夫人は、友人から苦しみを終わらせるために枕を使い殺してくれと言われます。断るマッカーシー夫人でしたが、次の日、彼女は亡くなります。
別の日に、彼女の遺産を継ぐことになっていた男性も亡くなります。
彼らのそばには白い羽が残されていました。
不信に思うブラウン神父。
介護施設でバンティはお世話になった乳母と再会しますが…。

<エピソード5・The Face of the Enemy>
北ローデシアにいたレディ・フェリシアとシドが一時帰国します。
フェリシアは恋人と生きる覚悟を決め、夫に別れを告げるために帰って来たのです。
しかしM16(イギリス諜報部)のウィテカーが現れレディ・フェリシアに、恋人はロシアのスパイである、そいつとのことをバラされたくなければ、パーティでフィルムの受け渡しがあるから、フィルムを偽物と入れ替えろと脅します。
果たしてレディ・フェリシアと恋人はどうなる…?

<エピソード6・The Devil You Know>
マロリー警部補は雇用期限が切れるので、再度ケンブルフォード警察署の警部補に応募することにします。
書類に地元との関わりを書かなくてはならないので、マロリーはやったこともないのにボウルズのチームに入ることにします。
ボウルズの試合が行われている時に、試合を見に来たメンバーの弟が殺されます。彼はロンドン警視庁のお偉いさんだったので、警視庁からアイアンサンド警部補がやってきて、マロリーの仕事を取り上げてしまいます。
どうも彼、ケンブルフォード警察署の警部補に応募しようと思っているようです。
マロリーとブラウン神父が結託し、事件を解決しようとします。
マロリーはアイアンサンドに勝てるのか…。

ボウルズはカーリングを芝の上でするようなもんでしょうか。
あまりスポーツのようには思えませんけど、年を取ってもできそうですね。
最後にグッドフェロー巡査部長がいう言葉が面白いです。

<エピソード7・The Dance of Death>
レディ・ローズの屋敷で若者たちが社交ダンスの練習をしています。
そこに現れるブラウン神父たち。
やがて若者たちの一人が殺され、ブラウン神父たちは真相を探るために屋敷で行われるダンス大会に出ることにします。
バンティは盲目のダンサーといい雰囲気に…。

尻軽に見えたバンティは意外とまともなことを言いました。
ブラウン神父は運動音痴ですから、ダンスもダメですねぇ、笑。
グッドフェロー巡査部長はダンスが趣味なんです。それをマロリーに知られてしまいます。内緒にすると言っていたのに、嫌味を言うマロリーって嫌な奴。

<エピソード8・The Cat of Mastigatus>
ケンブルフォードにある名門男子校のお話。
規律を何よりも重んじる校長が何世代にも渡り生徒たちに恐ろしい体罰を与えていました。
ブラウン神父は彼にこう言います。
「弱者への暴力に正当性はない。ただのいじめだ」

<エピソード9・The Flower of the Fairway>
教会へ献金をしてもらおうと、ゴルフ場のオープニングに開かれたレディース杯を見に行くブラウン神父とマッカーシー夫人。
なんとバンティがお小遣い稼ぎに、偽名を使い変装してゴルフの試合に出ています。そしてお決まりのように彼女は試合中に死体を見つけてしまいます。

何故かマッカーシー夫人はゴルフに詳しいです。
ブラウン牧師はゴルフをしたことがなさそうなのですが、最後に奇跡が…。

<エピソード10・The Two Deaths of  Hercule Flambeau>
フランボウが死んだという記事を読み、心を痛めるブラウン神父。
しかしその後、フランボウから手紙と鍵が届き、彼の妻だと名乗る女が現れる。
同じ頃、グロスターではバチカンの至宝「鉄王冠」が展示されるという。
フランボウは本当に死んだのか。
それとも死んだふりをして、「鉄王冠」を盗もうというのか。

男と女の騙し合いですねぇ。
ブラウン神父はそのあおりを受けて、瀕死の状態に。
このシリーズ、男よりも女の犯罪者の方が怖いです。
ブラウン神父はフランボウのことを憎めないのね。

印象に残ったエピソードを紹介すると言いながら、今回はすべてのエピソードのことを書いてしまいました。
それだけ面白いということで、笑。

「シェフは名探偵」を観る2022/01/09

「ドライブ・マイ・カー」で話題になっている西島秀俊の主演ドラマ、「シェフは名探偵」を観ました。
映画は全米批評家協会賞の4部門を受賞し、西島さんは主演男優賞を受賞しました。おめでとうございます。
このドラマは昨年5月から8月までテレビ東京で放送されていたそうです。


原作は近藤史恵の<ビストロ・パ・マル>シリーズの三作品、『タルトタタンの夢』と『ヴァン・ショーをあなたに』、『マカロンはマカロン』です。
三作品とも面白いので、読んでいない方は是非読んでみてください。


表紙も素敵です。

僕こと高築智行(濱田岳)は製薬会社をリストラされた日に、一度同僚と来たことのあるビストロ・パ・マルで食事をする。頼んだのは前と同じもの。
この時彼のことを覚えていたシェフの三舟忍(西島秀俊)に、ここで働かないかと誘われる。
何故三舟が自分のことを覚えているのか不思議に思うが、特に次のあてがなかったので、ビストロ・パ・マルでギャルソンとして働らくことにする。
彼ってちょっと被害妄想的なところがありますね。

シェフの三舟は実家がフランス料理店で、父親から料理を習い、フランスの地方のオーベルジュやレストランで10年以上修行を積んでいる。
ビストロ・パ・マルではフランスの家庭料理を振る舞っている。
彼は人をよく観察し、話しを聞き、そこに料理の知識を加えて推理していく能力に優れている。
「ちょっといいですか」と言いながら、お客にお節介をしていく。
この時にコックタイを触るのが癖。
実は彼がフランスにいる間に行方不明になった父親をずっと探している。

三舟を慕っているスーシェフの志村洋二(神尾佑)は、ビストロ・パ・マルが開店する時に、三舟と一緒に働きたいからと高級ホテルを辞めてビストロ・パ・マルに来た。
奥さんがシャンソン歌手で、よく夫婦喧嘩をしては家には帰らず、パ・マルの事務室に泊まることが多い。

ソムリエの金子ゆき(石井杏奈)は唐突に一句詠み出す、変な人。
仕事中にいつも高築とこそこそお客のことを話す。
同性愛者で、恋人と一緒に暮らしているようだが…。

この4人が主要人物で、たまにオーナーの小倉大輔がやってきます。
小倉は見た目は今時の若者なのに、何件もお店を手掛ける遣り手実業家です。

ドラマではシェフの三舟が訪れたお客たちが巻き込まれる事件や謎を解いていきます。他の従業員たちはそれを見て、またシェフのお節介が始まったと言ってあきれています。
1話の中に2つの原作エピソードが盛り込まれています。

原作は原作、ドラマはドラマと思って観ましょう。
原作を読んだ人は特に主役の三舟シェフが原作と違うのが気になるかもしれません。原作では無口で無愛想ですが、ドラマでは温厚でお節介やきです。
その上ドラマはコメディっぽい出来になっています。
あくまでも私の意見ですが、「きのう何食べた」と同じぐらい面白いと思いますよ。(ちょっと言い過ぎかなww)

蛇足ですが、レストランの名前の「pas mal」は直訳すると「悪くない、まあまあ」ですが、フランス人は「いいね」という意味で使うそうです。
三舟のお父さんがもっと嬉しそうに言ってくれればよかったのにね。
フランス料理を作っていると、性格もフランス人に似てきたのかな、笑。(ゴメン、フランス人に対する偏見か…)

昨日から「きのう何食べた」を観ています。
テレビを見なくてもテレビドラマを観られるなんて、いい世の中になりましたね。
西島さんもいいですが、内野さんのクネクネがたまりません。
映画もプライムビデオで配信してくれないかしら。

和田はつ子 『団十郎菓子 料理人季蔵捕物控』2022/01/10

道路の雪も解け、心配性のパパが許したので、ママもお散歩に行けるようになりました。


今日は住宅街には人がいません。みんな繁華街に遊びに行ったのでしょうか。


一膳飯屋「塩梅屋」の主・季蔵のところに岡っ引きの松次が一人でやってきます。
彼が言うことには、二月ほど前から塩梅屋の下働きをしている三吉が納豆売りを、そして弟分の船頭・豪助が浅蜊売りをしているというのです。
しばらく会っていない豪助はともかく、三吉が納豆売りをしていることに季蔵は全く気づいていませんでした。
塩梅屋から給金をもらっているのに、どうしてまた納豆売りをしているのか、打ち明けて欲しかったと思う季蔵でした。

そんな頃、豪助が塩梅屋にやってきます。
浅蜊売りの件を問いただすと、豪助の妻のおしんの漬物の売れ行きがよくなく、気落ちしたおしんが、不幸は父親と姉の祟りだと言い出し、霊媒師・飛鳥女のいいなりになって供養の金を出している。今度は店を売って、飛鳥女が近く催す競りで織田信長の持ち物だった『敦盛』の笛を落とすと言ってきかない。このままではおしんが騙されてすっからかんにされそうで心配しているのだと言います。
季蔵はおしんを守るために競りに参加することにします。

豪助の件が上手く解決した後、懇意にしている菓子屋「嘉月屋」の主の嘉助がやってきます。
彼は三吉が深川の仲町にある團十郎菓子の店を任されている。行く行くは三吉を養子に迎え、嘉月堂を継いでもらうことも考えていたが、菓子屋仲間の間で問題になっている半分屋が作って売っている團十郎菓子の急先鋒となった三吉を跡継ぎに考えることができなくなったと言います。
季蔵は嘉助が帰った後、三吉がいるという店まで行ってみます。
三吉は白地に龍をあしらった褞袍を着て、顔に隈取りをし、同じような格好をした女と一緒に團十郎菓子を売っていました。静観することにする季蔵でしたが、それからしばらく経った明け方に三吉がやって来て、一緒に團十郎菓子を売っていたお葉菜が死んだと言います。
どうも三吉はお葉菜のことが好きだったようです。
三吉はお葉菜殺しの容疑をかけられてしまい、季蔵は三吉の容疑を晴らすために奔走します。

三吉の容疑が晴れたというのに、今度はお奉行の烏谷が苦境に追い込まれます…。

大忙しの季蔵です。
美味しそうな料理も出てきますが、料理の描写がこんなにいるのかと思います。
残虐な殺人と美味しい料理なんて、そぐわないですもの。

今回は疾風小僧も出てきます。
そして瑠璃に思いを寄せる季蔵のライバルが現る!?
このシリーズも42冊目なんですね。
そろそろ季蔵にも幸せになってもらいたいですね。

樹林伸 『ドクター・ホワイト(3)心の臨床』2022/01/11

ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ』、『ドクター・ホワイト 神の診断』に続く第三弾。


六年前に早朝の公園で編集者の狩岡将貴が拾った美女、白夜は豊富な医学知識と驚くべき診断能力を持っていました。そのため高森総合病院の診断協議チーム「DCT」の一員となり、数々の誤診を正してきました。
その後天才的な頭脳を発揮し、大学受験資格を取り、特待生資格で医学部に入学。
そして実習生として高森総合病院に戻ってきました。

高森総合病院は都下有数の総合病院への道を歩み始めていました。
新しい院長に港医大病院の元副院長でALSの権威として知られている里中賢蔵が就任しました。彼は就任してすぐに病院全体の投薬方針を見直すと言い出し、薬剤投与の基本ガイドラインを提案しました。
多剤投与による医療事故のリスクを下げ、同一薬剤を大量に仕入れることで単価を引き下げ、病院経営をより健全化するということで、診断された病名からなんの薬を処方するか決められてしまったのです。

DCTの面々が揃って白夜を歓迎していた時に、呼び出しがありました。
研修医の岩崎が担当した、深夜救急搬送された野上という患者の容体が急変したというのです。
岩崎の急性アルコール中毒という所見に白夜が言います。「それ、誤診です」と。
野上はアル中ではなくアセトアミノフェン中毒だったのです。
白夜のおかげで野上は助かりますが、白夜は何やら不穏なものを感じます。
ひょっとしたら自殺教唆か、殺人未遂なのではないか…。

土曜日に亡き父の旧友で医師の槇村宗一郎が将貴の家にやって来ました。
彼は港医科大付属病院で起きた薬害死亡事故のことを話してくれました。
里中は港医大の副院長だった時に、高森総合病院と同じように投薬ガイドラインを刷新しており、そのことによって七十代の女性患者が必要以上の投薬を受けて死亡するという医療事故が起った可能性があると言うのです。
病院内部で何か陰謀めいたことが行われているのか…。
将貴は取材と称して医師たちから情報を収集する一方で、友人の吉祥寺署の刑事、奥村淳平に野上の人間関係や家族のことなどを調べてもらうことにします。

間違えることは誰にもあることだけれど、もし命に関わることで誤診をされたらと思うとゾッとします。
白夜ちゃんのような医師がどの病院にもいるといいのですが。
彼女、「グッド・ドクター」のショーン君に似てますね。

ドラマになるそうです。白夜役は私の知らない女優さんです。
真面目な医療ドラマなのかな?
原作がどれぐらいドラマに反映されているのかわかりませんが、簡単に読めるので、読んでみてもいいかも。